「8月19日(月)」
「自転車屋の生き物歳時記」
「シオカラトンボ」
昔は良く見かけたが
都市部では
幼虫のヤゴが生息出来る
水場が減っているので
トンボ類は激減しているのかな!?
シオカラトンボ
(塩辛蜻蛉、Orthetrum albistylum speciosum)は、
湿地帯や田などに生息する中型のトンボである。
日本全土のほか、
ロシア(極東)、中国、韓国、台湾などに分布する。
平地の湿地やため池にいるごく普通な種で、
市街地などにも広く見られるため、
日本では最もよく親しまれている
トンボの一つである。
体長50~55mm、
後翅の長さは43mm前後の中型のトンボ。
雌雄で大きさはあまり変わらないが、
老熟したものでは雄と雌とで
体色が著しく異なっている。
雄は老熟するにつれて体全体が黒色となり、
胸部から腹部前方が
灰白色の粉で覆われるようになって
ツートンカラーの色彩となる。
この粉を塩に見立てたのが名前の由来である。
塩辛との関係はない。
雌や未成熟の雄では
黄色に小さな黒い斑紋が散在するので、
俗にムギワラトンボ(麦藁蜻蛉)とも呼ばれる。
稀に雌でも粉に覆われて
"シオカラ型"になるものもあるが、
複眼は緑色で、複眼の青い雄と区別できる。
終齢幼虫の体長は20~25mm程度、
腹部背面には他のトンボ科のヤゴにしばしば見られる
背棘(はいきょく:各節中央にある棘)が全くない。
概形は
一見オニヤンマの小型のヤゴにも似るが、
腮(あご)の合わせ目のギザギザが小さく、
手で掴んでも
オニヤンマのヤゴのように腹部末端を反り上げて
刺そうとするような行動もしない。
主として
平地から低山地帯までの標高の低い場所に生息し、
どちらかと言えば開けた環境を好む。
自然の池沼や流れの緩い小河川のほか、
水田や公園の池など人工の水域にも住むため、
市街地でもよく見られる。
他のトンボ同様、成虫・幼虫とも肉食で、
小型の昆虫をよく喰う。
幼虫は10齢以上を経て羽化するものと推定され、
1年に2世代を営むと考えられている。
幼虫で越冬し、
羽化は春から初秋まで連続的に見られ、
水面から出た植物の茎、杭、
護岸の壁面などで行われる。
本州では
4月中旬頃から成虫が現れて
10月頃まで見られるが、
暖かい沖縄では2月末頃から成虫が出現する。
成熟した雄は縄張りを占有し、
草上などに静止して警戒する。
交尾は草や地面の上で行われ、
その後は雄の警護下で雌が単独で産卵する。
この雄の警護は、
交尾相手の雌が産卵を終えるまでの間に
他の雄と交尾するのを防止する
適応的意義が大きいと考えられている。
シオカラトンボの雄は
多くのトンボと同様に交尾時に前に
その雌と交尾した雄の精子が
産卵時に受精に与るのを防ぐ操作を
行うことが知られているが、
カワトンボ類で知られているように
貯精嚢内の精子の掻き出しを行うのではなく、
奥に押し込むことで出口から遠ざける。
産卵は水面の上にホバリングしながら、
腹部末端で水面をノックするようにして行われる。
この行動は、
平らで光を反射する面に対する
反応として行われるため、
たまには車のボンネットや、
あるいは和室に飛び込んできて
畳の面でこれを行うのを見ることがある。
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