先日、天井の壁紙の張替えを
してもらった。
ただ、張り替えるためには部屋の
スペースを空ける必要があった。
実は、年末から調子が悪く、
部屋の片づけが全くできなかった。
作業当日、朝4時に目が覚めて、
だるい体を起こし、とりあえず、
まとめたゴミ出し。
その後、とりあえず、部屋の
片づけを始めた。
業者は9時の約束で、3時間、
片付けや掃除をした。
たった3時間
されど3時間
3時間であっという間に
部屋のスペースができた。
細々したところまでは片付け
られなかったが、ここまで綺麗に
なるものだったのか… と驚いた。
碧音は一点集中型の人間だ。
とりあえず、始めて集中しだすと、
自分がOK出るまで徹底的に
やらないと気が済まない
厄介な性格をしている。
もし、業者が来る予定がなければ、
細かいところまで、無理して、
やっていただろう。
そして、次の日、寝込む。
寝込まないように、ほどほどで
掃除を終わらせるには…
どうしたらいいのだろうか?
とりあえず、疲れが取れるまで、
休むつもりである。
とにかく、眠い…。
** 以前の記事一覧 **
2024年を振り返って思うこと ①
2024年を振り返って思うこと ②
2024年を振り返って思うこと ③
本当なら、去年のうちに書き終える
はずだった記事だが、今年に持ち越しと
なったため、続きを書いていく。
去年の初めは、某アイドル事務所の
性被害がメインで体調不良となった。
それが落ち着いたころ、今度は、
共同親権の話題が世間を賑わせた。
共同親権になった場合、DVから
逃げて生活している配偶者や子供が
被害から逃げられなくなる。
そんなことが話題になっていた時期。
とある特集報道でDVに遭ってるときの
証拠として録音した音声がTVで流れた。
碧音自身、DV被害がひどかった頃の
記憶はない。
おそらく、記憶していたら生きて
いくことはできなかったのだろう。
だが、その音声が流れた瞬間、
体の異常な震えが始まった。
配偶者の怒鳴り声
部屋の中のものが壊れる音
碧音が一番反応したのは、ものが
壊れるガシャン、ガシャンという
音だった。
体が震え、TVを消そうとリモコンを
掴もうとしても震えすぎてリモコンを
握ることができなかった。
その間も、ものを壊す音や怒声が
TVから流れ続ける。
それから、せっかく落ち着いた
はずの体調が悪化、精神的にも
不安定になっていった。
過覚醒はもちろん、過剰反応も
出ており、感情もアップダウンが
激しくなり、日常生活が、まともに
送れなくなった。
他にも、悪夢や不眠にも悩まされ、
体調では逆流性食道炎や原因不明の
蕁麻疹なども出ていた。
自分なりに工夫することで、何とか、
年末には落ち着いた。
私が、この記事を書くことに
したのは、性被害に遭った人間が
周囲の知らないところで
どんな苦しみを抱え
どんなことを恥と感じ
どんなことで悩み
どんなことが生活に
支障がでるのか
を知ってもらうためである。
最近、妹に言われたことを
よく考えることがある。
それは、大体、碧音には記憶に
ないことばかりだ。
以前の記事でも書いたように、
長期入院した妹との関係は希薄。
妹から言われたのは、昔、
遊びに行こうとする碧音に
ついていこうとする妹に
ついてこないで!!
と怒られたらしい。
最近、妹の性格で思うことがある。
妹は、昔から、両親に何でも
話してしまうのだ。
子供だから当然と言えば当然だ。
だが、碧音は親に話しかけても、
全く相手にされてなかった。
その証拠に言葉を覚えるのが、
とても遅かった。
また、イヤイヤ期もなかったと
母親から言われたことがある。
あくまでも推測だが、その時点で、
自分の主張をしても無視された、
または、脅されたり、不安や恐怖を
感じるような暴力、面前DVにより
自己主張ができない環境で育った
可能性が高いのだ。
そう考えると、子供ではあるが、
1から10まで話すことはなかった
可能性があり、親に何も話さない
というのが、碧音の普通だった
かもしれない。
そこに妹が生まれた。
言葉を覚えると1から10まで
全て話してしまう。
当然、話してほしくないこと
まで話してしまうだろう。
碧音にとって、妹は両親から送られた
スパイのような存在だったとも
考えられるのだ。
(ちなみに、この傾向は大人の
今でも健在で、正直、妹との
付き合いは必要最低限にしている)
なので、碧音からしたら…
(親のスパイは)ついてくるな!!
ということだったのかもしれない。
あとは、相性の問題もあっただろう。
妹は両親と相性が良かったが、
碧音は最悪だった。
両親は、妹が褒められるのは良しと
するが、碧音が褒められると調子に乗る、
または、甘やかされたと考えて暴言や
何もできない子供として卑下した。
たぶん、何でも、碧音のことを話す
妹は、両親にとって大事な情報源
だったのかもしれない。
だから、妹は重宝がられた。
でも、両親を全く信頼してない
碧音は完全に秘密主義で、両親を
全く頼りもしない可愛げのない子
という扱いだった。
だから、長期入院した妹のために、
毎日、付き添いもした。
子供だったからやってたのかも
しれない。
碧音が大人になってから手術で
入院したときは、術前説明も
来ない、術後に一度お見舞いに
来ただけで様態を聞くこと
すらなかった。
こんな人たちを碧音は【家族】
として扱っていたのだ。
自分でも馬鹿だと思うが、当時は、
それが当たり前だと考えていた。
今の碧音にとって、彼らは、
ただの【血縁者】であって【家族】
ではない。
碧音の関わる他人より遠い血縁者
という位置づけである。
碧音にとって、これが家族という
名の血縁者と関わるスタンスと
距離感なのだろう。
それは、当事者が決めることで
あって、他人がとやかく言うこと
ではないと考えている。
去年の2月に雨漏りが始まった。
ちょうど、性被害のニュースで
メンタルが落ちていた頃のことだ。
リフォーム業者選びに時間がかかり、
保険の申請も不安から、なかなか、
できずにいた。
屋根の修繕、そして、天井の
壁紙を張り替えてもらった。
綺麗になった天井を見て思った。
父親の家から…
やっと、自分の家になった
天井の壁紙を碧音の好きな
色に変えた。
たったそれだけだ。
でも、碧音にとって大きな意味がある。
父親が他界して10年。
天井の壁紙の色選びを始めてから、
【自分の家】に変える意識が芽生えた。
今まで、この家は【家族の家】では
なく【父親の家】だった。
家というのは【家族全員の家】
ではないだろうか?
雨風や暑さや寒さ、そういうもの
から住人を守るのが【家】という
箱である。
父親が購入したとはいえ、それは、
家族のためではないだろうか。
碧音は、そんな風に考えている。
だが、父親は違った。
父親にとって、家は、ただ、社会に
認められるためのツールでしかなく、
家族のことなど眼中になかった。
家を建ててることを知らされたのは、
突然、現場に連れて来られた時だ。
事前に話は聞いていない。
家族が住む家の家具や子供部屋の
机やいすは、全て父親が勝手に
用意したもの、家具は両親のお古。
家族の要望を聞くことすらなかった。
まだ、センスがあるならいい。
絶望的な色彩感覚のない家。
カーテンなどの色のセンスも
選んだインテリアも最悪。
壁紙も全て父親が決めた。
色の統一感もなく、費用を抑える
ためか、収納も少なく使いづらい。
そして、何かあるたびに父親の
言ってた言葉…
ここは俺の家だ
お前は口を出すな
そう言って、母親と妹で植えた
庭の芝生を剥がし、和風の庭に
作り変えてしまった。
亡くなるまでに、ろくな手入れも
せず、職人に植木の剪定をして
もらう費用も賄えず、完全に、
ジャングルと化していた。
父親の死後、一部の植木を伐採し、
リビングやダイニングが
明るくなった。
母親が手入れできないなら、
残さない方がいいと説得したが、
全く耳を貸さない。
施設に入って言った言葉。
処分したいなら
処分すればいい
無責任な母親らしい言葉だ。
父親に【ここは俺の家だ】という
言葉に縛られた碧音は、この庭に
出ると父親に怒鳴られそうな嫌な
感覚があり、庭の手入れどころか、
庭に出ることすらしなかった。
庭の手入れをするようになったのは、
母親が他界して1年後のことだ。
家のメンテナンスについても同じ。
ここに越してきてから、この家を
【自分の家】と感じたことはない。
仮住まいをさせられている
ような居心地の悪さしか
感じたことはないのだ。
だから、自分の部屋の天井の壁紙を
変えるということは、碧音にとって、
大きな意味があった。
自分の好きな色の壁紙を選び、
張り替えることで父親の家から
自分の家に変わり始めた。
この家は、住人を守り続けた。
でも、住人の誰からも顧みて
もらえていない家で、あちこちが、
傷だらけだ。
そのことに気付いた時…
まるで、碧音の心のようだ
可哀想に…
気遣ってあげられなくて
ごめんね
そうつぶやいたことを
今でもよく覚えている。
碧音の心を癒すように、この家も
癒すことができるだろうか?
好きな色の天井を見ながら、
何となく、こんなことを考えた。
自分の家にするのは、まだまだ、
時間がかかりそうだ。
最近、海老名で一家心中しようと
子供を殺して、母親だけ助かった
事件があった。
世の中では、いろいろ言われてる。
虐待サバイバーの碧音からすると、
究極の虐待としか言えない。
虐待とは…
親権・監護権の乱用で
親の私利私欲のために
子供を搾取することだ
こう考えると、どれだけ、
母親が親としての権利を乱用
しているのかが分かる。
親の【子育てから逃げたい】と
いう気持ちから子供を殺した。
亡くなったから事件になった。
仮に、生き残っても地獄。
自分を殺そうとする母親の狂気に
満ちた殺意を感じながら逃げ惑い、
死ぬのではないかと思うほどの恐怖、
全く力の加減のない暴力、首を
絞められるときの息苦しさ、
自分は、なぜ、こんなに憎まれるのか、
なぜ、愛してもらえないのか、
自分の何がいけないのか… 全く
分からないまま殴られ、首を絞められる。
そのような記憶に一生苦しめられる。
なぜ、このようなことが言えるのか。
それは、碧音自身、同じような感覚を
味わったことがあるからだ。
このような行動に出た理由は、
いろいろあるだろう。
親の立場の人であれば同情する
人もいるのかもしれない。
でも、同じようなことをされた
碧音には、とても同情や共感
などできない。
親の事情など被害者の子供には
全く関係ないことである。
勝手な大人の事情で殺される
理由にしていいはずがない。
亡くなった子供たちの絶望感が、
どんなものだったかを考えると、
ただただ、冥福を祈るしかない。
恐らく、母親の精神状態を考えると、
軽めの判決が出るだろう。
虐待サバイバーの碧音には、母親を
擁護する気持ちは全くない。
精神的に追い詰められてた?
だから、何?
こんな言葉しか出てこない。
何でもかんでも、親の目線で考える
世の中の人たちにも反吐が出そうになる。
気持ち悪いし、嫌悪感しか感じない。
勝手な親が親権や監護権を極限まで
乱用した結果が、この殺人だ。
究極の虐待だと思う理由である。