とことこ日記~リタイアな日々

透析しながら、歌舞伎に映画、コンサート。
日々に感謝しながら、おまけの人生楽しみたい。

透析医学会レポート2

2005年07月24日 | 透析・健康・病院
せっかく、学会に参加させていただいて、
レポートを・・というところで私事により中断してました。
お待たせ~(待ってる方はいなかったかも)
といっても、もうすっかり記憶が飛んでしまっています。
自分のメモの字が読めない(泣)

ともかくも
土曜のイブニングセミナーでの、主治医の発表です。
・・・・・・・・・・・・・・

「PDは残存腎機能を保持できるか」
1、残存腎機能と心血管合併症 PD療法の位置づけ
2、?多分、残腎のために大事なこと・・
3、当院の患者のデータ

まず、1について
透析が長くなると、心血管系合併症が増える。
残存腎機能の重要性が考えられる。
つまり、残存腎機能のある人が生命予後がいいということ。

生命予後と、PD,HDの比較研究があります。
ヨーロッパの研究で、スタートPDのほうが治療成績が良い。
これは、CAPDのほうが、残腎がよいことが原因である。

残腎があることが、どのように大切かについて
よく知られた、MEMO,ADEMEXという研究があります。
これは、どちらも、透析効果のいいほうが、生命予後がよいかどうかに
ついて、そうでもない、という結論を出しています。
つまり、小分子除去を増やしても、必ずしも
生命予後に関係しないらしい。
むしろ、血圧その他への介入のほうが大事だと
言われ始めているのです。

残腎があると、体液管理がしやすい。
残腎が落ちると、心臓の左室肥大がすすむ。
これは、透析増やしても効果が少ない。

トルコで、体液管理と、左室肥大の関連を、長期HD.長期PD患者で調べた研究がある。
これによると、塩分摂取を徹底すると、心肥大を認めないというものです。

ところで、体液量が多い状態が続くと、腹膜の透過性が亢進します。
残腎にあわせて、透析を増やしていきますが
KT/Vが1.7より小さくなったら、HDへの移行を。
残腎低下したら、PDに固執しないことです。

PD患者の残腎機能を守るためにどうしたらよいか。そのポイントは、
血圧管理
貧血の是正
血糖管理
禁煙
高脂血症
蛋白摂取制限
適度の運動
カルシウム・リン

腎不全の進行には、小分子除去以上に心血管関係の危険因子に気をつけること。
PDファーストではじめること。かつ、無理してひっぱらないことが大事。

3、当院の高齢患者の調査
65歳以上とそれ以下のグループで調べた。
腹膜機能、およびその経年変化には差がないことが確認された。
例外的に、早く腹膜の機能亢進した例では、アルブミンが極端にひくく
栄養状態、生活環境に問題のある方であった。

では、残存腎機能はどうか。
これは、高齢者の方が維持されやすい結果が出ている。

以上