真似屋南面堂はね~述而不作

まねやなんめんどう。創業(屋号命名)1993年頃。開店2008年。長年のサラリーマン生活に区切り。述べて作らず

小説 『永遠の0』 (百田 尚樹さん 2006年)はフォレスト・ガンプで借り物競走な その1

2014-01-29 | 読書-エッセイ/小説etc
永遠の0
百田 尚樹【著】
価格 \1,680(税込)
太田出版(2006/08発売)

文庫も

発行部数450万部を超える百田尚樹さんのべストセラー『永遠の0』

「臆病な零戦操縦士」に込めた思い 百田尚樹さんに聞く :日本経済新聞

参考文献に掲げられたような戦記などを消化し、うまく組み合わせていることの巧みさには舌を巻く。
こんな感じでなくて、こうw

尾を巻いちゃいけません。
舌です。
巻いてはいないかw

閑話休題
「宮部」を知るという元海軍航空兵などの老人たちがこもごも語る形式は、戦況の全体の説明もできる(もっとも、そんな話は戦後に知ったことで、当時の自分たちは命令に従って目の前の戦闘をしていただけなのだが、とか上手く説明のセリフも入れて)し、何人もの関係者がそれぞれの場面で接触があった「宮部」とのかかわりを語るので、(それが自分が宮部とあった最後なので、後は知らない…など)つなぎは深く突っ込まなくて、次の重要シーンに(別の老人の証言に)また現れるという便利な構成が出色。

フォレスト・ガンプ方式に乾杯。

有名なエピソードを巧みに利用できるし?
老人の証言の中の、伝聞として語らせるので、各種戦記のエピソードの結晶のような?

戦記物を読む人は、「ほぉ、あの話をここにね」とわかる件が多数だと思う。
南面堂は一部しかわからないけどね。

そんなのありえねぇ、という個所多数かもしれんが、ま、いいではないか、と。
借り物競走でもあるとw

宮崎駿「永遠の0」を嘘八百と批判

元ネタを紹介したノンフィクションライター諸氏が歯軋り?
でもない?

ある時、ノンフィクションライター某氏(「参考文献」の著者ではないが、零戦が出てくる本も書かれている)が語られていたのだが、自分たちは事実しか書けないけれど、小説は自由だから羨ましいとか何とか。
日本語で書かれたノンフィクションでは、大当たりして映画化もされて何百万部も売れるということはないだろうしねぇ。

そうやってノンフィクションライター諸氏が集めてきたエピソードの美味しいところを巧みに活用されてるよね。
本望?望外?
いろいろ言われとるようだが

批判されると、「なにをっ」とばかり反発されているようなので、そのうち面白い展開になることもある鴨?

ラテアートの人が凄い件

いずれにしても、先の戦争に関して、また、航空特攻作戦に関して、多くの人に読まれて、認識を新たにした善男善女が多数、というのは大いに意義があったと思う。
若いもんは、光人社の云々なんか、読まんだろうから。

当時の機上無線電話機がものの役に立たなかったことも、ちゃんと書いてあるし。
前日分参照w)

小説・映画「永遠の0」超簡単なあらすじ&レビュー

映画作りは「とんち力」 「永遠の0」山崎貴監督の現場拝見1 :日本経済新聞
フォレスト・ガンプのようだというのは、山崎監督も指摘されているような。

「永遠の0」山崎貴監督…主題、戦争ではなく人間

映画「永遠の0」制作中に撮影した、山崎貴監督のインタビュー。(平成25年1月)
零戦乗りは90過ぎても若い、と。

ゼロ戦乗り、笠井智一さん(87)=兵庫県伊丹市在住=も太鼓判、と:
実際は前方を見るのは3割、7割は斜め後方を見ながら操縦します。敵機をいち早く発見するためです」

その2につづく

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