1章 解剖室で聴く最期の声(解剖室で慮ること;明日の毒殺 ほか)
2章 死者から学ぶこと(時津風部屋事件;年末年始に思う ほか)
3章 いくつもの死、いくつもの生(さまざまな死;恩師との出会い ほか)
4章 死を診る医学(自殺と他殺と自然死;出刃包丁での解剖 ほか)
5章 未来へ向かって(苦しんで死んだのか;「検視」を考える ほか)
前作(2007年)は難しすぎたので、ということで同じ版元から第2弾。
確かに、産婦人科医だったご両親からは、産婦人科だけはやめておけと言われたというようなストーリーも披露されて、理解が深まる(周辺情報は大事なのよ)。
法医学教室入りのきっかけは、お神酒に惹かれてという話(TVでも披露されていた)は、定番のネタなのね。
著者の千葉大着任時は、(資金不足のため)「〇〇作」と彫ってある出刃包丁も使って解剖していた!という。
日本は死因究明における後進国だ/『死体は今日も泣いている』著者・岩瀬博太郎氏インタビュー - SYNODOS
生きている人の医療は最先端かもしれないが、死んでしまった場合に、その死因究明は江戸時代レベルだ、という指摘は重い。