『空母ミッドウェイ―アメリカ海軍下士官の航海記』
スミス,ジロミ【著】〈Smith,Jiromi〉
光人社 (2006/02/14 出版)
ユニークな著者の経歴。
掘り出し物だな。
日本にもお馴染みだったこのフネでヘリコプターの整備担当下士官として勤務した回顧: USS Midway (CVB 41)
空母の乗艦ルポというと、著名作家が広報を通して…というケースがある。艦長はじめ各層にインタビューなどして云々というノリだ。
本書はその手のものと全く異なり、実務層の生の声が生き生きと描かれていて出色。知ったかぶりをせず、自分の階級ではその先までは知らされていなかったので分からない、と明記する姿勢にも好感。
艦載機運用の責任者(艦長と同格の大佐)のエアボス*(飛行長、だな)が、「寝ない」という記載など、愉快。
エアボスの代理権限者も任命されているのだが、断続的に行われる発艦と着艦・収容のオペレーションで、常に大佐本人が陣頭指揮を執るのが不思議だ、という。
「いったいいつ寝ているのだろうと、(自分たち下っ端の兵士は)みな首をかしげていた」と書くよりも、一言「寝ない」と書いてしまうのは、高度な技だわ。
退役後の同艦は、サンディエゴで博物館に:http://www.midway.org/
ところで、本書中にも記載のある、飛行甲板上の各種担当別作業服の色分け: http://www.navy.mil/navydata/ships/carriers/rainbow.asp
それにしても、ずいぶんと危険な職場だこと。
ベトナム戦争中の大事故: http://www.navy.mil/navydata/navy_legacy_hr.asp?id=73
*エアボス: urbandictionary/air boss
「空の大将」だなんて書いていた経済新聞(5/28夕)は失笑。
さすがsea otterをウミカワウソと訳した伝統が生きている(笑)。
なるほど、旧日本海軍の空母では、飛行長は中佐でした、と。
空母 加賀
スミス,ジロミ【著】〈Smith,Jiromi〉
光人社 (2006/02/14 出版)
ユニークな著者の経歴。
掘り出し物だな。
日本にもお馴染みだったこのフネでヘリコプターの整備担当下士官として勤務した回顧: USS Midway (CVB 41)
空母の乗艦ルポというと、著名作家が広報を通して…というケースがある。艦長はじめ各層にインタビューなどして云々というノリだ。
本書はその手のものと全く異なり、実務層の生の声が生き生きと描かれていて出色。知ったかぶりをせず、自分の階級ではその先までは知らされていなかったので分からない、と明記する姿勢にも好感。
艦載機運用の責任者(艦長と同格の大佐)のエアボス*(飛行長、だな)が、「寝ない」という記載など、愉快。
エアボスの代理権限者も任命されているのだが、断続的に行われる発艦と着艦・収容のオペレーションで、常に大佐本人が陣頭指揮を執るのが不思議だ、という。
「いったいいつ寝ているのだろうと、(自分たち下っ端の兵士は)みな首をかしげていた」と書くよりも、一言「寝ない」と書いてしまうのは、高度な技だわ。
退役後の同艦は、サンディエゴで博物館に:http://www.midway.org/
ところで、本書中にも記載のある、飛行甲板上の各種担当別作業服の色分け: http://www.navy.mil/navydata/ships/carriers/rainbow.asp
それにしても、ずいぶんと危険な職場だこと。
ベトナム戦争中の大事故: http://www.navy.mil/navydata/navy_legacy_hr.asp?id=73
*エアボス: urbandictionary/air boss
「空の大将」だなんて書いていた経済新聞(5/28夕)は失笑。
さすがsea otterをウミカワウソと訳した伝統が生きている(笑)。
なるほど、旧日本海軍の空母では、飛行長は中佐でした、と。
空母 加賀