秋山真之・・・優しすぎる天才兵術家は、軍人としては不適格だった
秋山好古・・・晩年は故郷の中学校長で終えた「最後の古武士」
正岡子規・・・秋山真之、夏目漱石らを魅了した底抜けの明るさ
東郷平八郎・・・戦闘の長期化による敗北を防いだ”神”の賭け
明治天皇・・・開戦には反対だった名君が流した涙の真意
森鴎外・・・軍人と作家の二足の草鞋。脚気蔓延の責任論を検証する
高橋是清・・・奴隷から総理大臣へのジェットコースター人生
与謝野晶子・・・「反戦」の誌に込められた近代への熱いメッセージ
幸徳秋水・・・一貫して反戦をとなえた社会主義者の過激な生涯
乃木希典・・・旅順攻撃の失敗等々、彼は本当に愚将なのか
小村寿太郎・・・誰もやりたくない大任を粛々とこなした「ねずみ公使」
広瀬武夫・・・無能な大本営によって祀り上げられた”軍神”の真実
桜井忠温・・・一兵卒にとっての日露戦争の貴重な語り部として
歴史探偵 - Wikipediaに出てくるセンセによる2010年の著作。
本書出版当時は都立高校で日本史の先生だった模様。
を観ているもので、図書館の棚で目に付いたのを借りてきたもの。
2010/10/25の初版第1刷なのだが、
p96 ロシア軍艦スワロフの三十一インチ砲が放たれた(日本海海戦)
p187 一度に二十八インチ榴弾砲が二千三百発も撃ち込まれた(203高地攻略)
などと、センチとインチの混同に驚く。著者及び版元ともに単位に無関心なのね。
インチからセンチへの自動計算(換算)
櫻井忠温 - Wikipedia
について全く知らなかったのだが、陸士を卒業して少尉任官して戦場に出た人物に関する記述で
p222 意外にも乃木はこの二十八歳の下士官に快く会ってくれた
p227 唯一桜井忠温だけは、前線で戦った下士官である
というのは不可思議千万。
「少尉」は将校の中で最下級の若手の士官なので下級士官(下級将校)、ならば間違っていないが、それを「下士官」と表現してしまうと、
士官/将校と下士官・兵の間の太くくっきりした線を無視して、「著者と編集者は軍隊の階級のことが何もわかっていませんよ!」と宣言していることになるね。
山本七平 - Wikipedia『一下級将校の見た帝国陸軍』という本があったわね。
徴兵されて入営後、試験をうけて予備士官学校を出て少尉になったので下級将校といっているわけ。
ガッコのセンセだったの、大丈夫か?というレベル。
階級(陸軍)
下士官 准尉(特務曹長)、曹長、軍曹、伍長、兵長
兵 上等兵、一等兵、二等兵