真似屋南面堂はね~述而不作

まねやなんめんどう。創業(屋号命名)1993年頃。開店2008年。長年のサラリーマン生活に区切り。述べて作らず

『江戸時代のロビンソン ― 七つの漂流譚』は声に出して読みたい漂流記

2009-11-29 | 読書-歴史
『江戸時代のロビンソン ― 七つの漂流譚』
岩尾龍太郎
弦書房 (2006/11 出版)

このたび、新潮文庫に。2009/10/01
生き抜くための挑戦と冒険。読むものにでっかい勇気を与えてくれる――椎名誠。奇跡の生還を果たした船乗りたちの物語。

シーナさんが大いに気に入るだろうな、と思ったら案の定。
大手の文庫編集者が、地方の小規模出版社の刊行物をしっかりウォッチしていて、これはという作品を見つけて・・・というパターンかな。
ヒットを確信。

文庫化されて書評に出ていたのを見つけて、図書館で検索したところ、2006年刊の単行本があるので文庫は発注していないことがわかり、単行本を借り出したもの也。

漂流者のうち生還した者の取り調べ記録などの文章が、しばしば引用される。
古文の嵐。

もう少し現代語訳をこまめに掲載しても良いんじゃありませんかしら?という気もしないでもない。
「このくらい、わかるでしょ大体」のようなノリでずんずん行く感じ。

「古文書街道」よく用いられる文言
候文について

海の論理の復権とサバイバル力の再評価を説く文明批判の書でもある。
2007年01月07日[評者]陣内秀信(法政大学教授・建築史)

賢者の本棚: それにしてもなんと濃厚な記録の集積だろう と、池澤夏樹氏

お茶目なところもある著者の岩尾先生:
西南学院大学図書館はデフォー文献・ロビンソン変形譚の収集で全国トップのはずである
先生は、本やテキストの“とんでもない読み方”の達人

巻末の参考文献リストがまた宝庫で。

あわせて読みたい: 『無人島に生きる十六人』
こっちは明治なので、大丈夫。

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