真似屋南面堂はね~述而不作

まねやなんめんどう。創業(屋号命名)1993年頃。開店2008年。長年のサラリーマン生活に区切り。述べて作らず

森まゆみ『海に沿うて歩く』

2010-06-20 | 読書-エッセイ/小説etc
『海に沿うて歩く』
森 まゆみ【著】
朝日新聞出版 (2010/02/28 出版)

読み始めて、「おんな宮本常一だな」と思ったら、じっさいに昔宮本常一の調査に対応したり、(親などが対応している間に子供だった自分が)宮本の膝で遊んだという人に会うので驚く!
「あんたみたいにメモなど一切取らなかったよ」などと言われてしまうのが愉快。

宮本は、会話を全部頭に入れてメモは取らず、宿に帰ったあとで再現したという。
書きつけたものは、後に家族が読んで、「おじいちゃんの口調がこんなにその通り再現されているのはすごい」と驚嘆したという(対馬だっけ?)。

宮本超人と違ってメモをとる森女史も、方言の口調などしっかり再現できているのではないかと思う。
人の心を開かせることができる方なのだろう。

シーナさんたちも、若いころから島などあちこち旅をされたわけだが、酒を飲んで高歌放吟の宴会中心だったのよね(笑)。
森女史も聞こし召されるようだが、地元の皆さんとしっかり交流されてのことなので、違うことよなあ。

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彼女の人柄そのままの文章を読んでいると、信頼できる人間がここにいるという安心感があって、気分が良くなる

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