置かれた場所で咲く

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【守ることは守られること】

2007-12-01 01:00:08 | あたしをとりまくもの
江戸時代と現代との若者の役割、現代社会との相違を考えてる中で、この結論に至った。

“夜警”って呼ばれる夜回りは、昔の若者の大切な役割だったそう。
村のすべての家、一軒一軒をまわって、巡回した証である札を一枚ずつかけながら、「夜警ぞ~!」って声を出して、村を守っていたらしい。今でいう、巡査みたいな役割だよね。

若者たちは村を守ってた。
でもそれって、村が若者たち自身を守っていたってことじゃない?

役割があるってことは、そこにその人の居場所があるってことだ。
仕事を任せられるってことは、その人をその存在価値を認めてることだ。

守るって責務が、頼られてるって感覚が、彼ら自身の自尊心を高めてアイデンティティを保つ。

妹ができた兄のように。
子を守る母のように。


メタ認知っていう視点を最近教えてもらったんだ。言葉としては知らなかったけど、何だか自己啓発系のセミナーで話してそうな文句がずらずら出てくる、どっかで聞いたことがあるような内容だった。

異世代交流って、メタ認知能力が自然に育つ環境だっていわれてる。
学校現場で近年、盛んに異学年交流をやってる理由のひとつが、この力の育成だ。


かつて、漠然とゆるやかにつながり続けていたものが、今一つひとつ切り離されて、学問化してるんだと思う。
根っこって、そんなに変わってない。


あるものを守るってことは、自分自身がその対象を含めた社会から守られることだ。
必要とされることだ。

あたし自身も、そんな歳になったのかなぁ。
そんなふうに感じた。あと二ヶ月ちょっとで25歳の、冬の夜。