2003年の「冬のソナタ」以来、韓流ブームは衰えを知らない。
「スタートアップ 夢の扉」はIT会社を起業する若者たちの物語。
スタートアップとは、パソコンの「起動」という用語で
「立ち上げる・行動を開始する」という意味。
「新規のベンチャー企業」と言った意味もあるそうだ。
Apple創業者スティーブ・ジョブズのような
サンフランシスコにあるシリコンバレーで成功を夢見る
韓国の若者たちの「始まり・START」と「成長・UP」を描いている。
物語は15年前、養護施設を追い出されて雨の中路頭に迷う
高校生ハン・ジピョンを、主人公ソ・ダルミの祖母が保護し
寝食を提供してあげて、おばあちゃんと男子学生の交流が始まる。
ダルミはこの頃小学生で両親は離婚。
姉インジェは母の方に、ダルミは父と祖母の3人で暮らしていた。
そんな中、父が仕事の途中交通事故に遭い亡くなる。
最愛の父を亡くして悲しむダルミを元気づけようと
おばあちゃんは、ジピョンにダルミの文通相手になってほしいと頼む。
この時、数学オリンピックで最年少で優勝し新聞に写真入りで載っていた
ダルミと同年代のナム・ドサンの名前を差出人にして
架空の人物になりすましたジピョンは
ダルミと手紙のやりとりをするようになる。
その後、彼はおばあちゃんの支援の元、ソウルの大学に合格したので
ここで手紙のやり取りは終わり、15年の月日が経った。
離婚した母はお金持ちのIT企業の会長と再婚し
姉もその会社のトップのポストにいる。
かたやダルミは高校卒業後、数知れないアルバイトに明け暮れる日々。
ソウルの、丁度フランスのシテ島のような立地(撮影地・ノドゥル島)に
スタートアップした企業が何社かと
起業しようという人たちに支援してくれる会社も入っている
「サンド ボックス」がある。
「サンド・ボックス」は、ダルミの父が、ブランコで遊ぶ娘が
落ちても怪我をしないよう、ブランコの下に
砂を敷いてあげたことに由来しているようだ。
ある時、サンドボックスの講演会のパネリストとして
華々しく活躍する姉の姿を観て、闘志を燃やしたダルミは
かつて文通したナム・ドサンが、今は成功して立派になっているだろうから
そういう友人がいるということを姉に見せたいと思い出し
おばあちゃんに、文通相手のドサンを探すと宣言する。
えらいこっちゃ! 手紙をかいていたのはドサンではないから。
そんな時、支援してあげたジピョンが15年経って
IT起業で成功しておばあちゃんのところに会いにくる。
高校生の時、彼もパソコンの大会で優勝し賞金をもらった男子学生だった。
15年経った、あの時の寵児ドサンは、幼なじみの友達と三人で
「スタートアップ」を夢見ている若者だが、彼らは鳴かず飛ばずの日々。
しばらくしてダルミは、初恋の相手で文通相手だと思っている
本物のドサンと会うことはできたが、、、。
パソコンにキーボードで打ち込むドラマのシーンでは
プログラムのソースという文字列がしょっちゅう出てくる。
昔、2004年「女声合唱団風」でホームページを作ることになり
Wordで文字を打ち、コンサートのチラシぐらいは作っていたが
Web検索などしたことがなかった私が
無謀にもHP作りに取り組んだ。
そして
パソコンのレビュー画面は
プログラムのソースの文字列が元になっていると
この時初めて知った次第。
専門的な用語もいっぱい出てきて
この話を書いたシナリオライターさんに感服する。
挫折、奮闘、成功などの筋の中に、優しく温かい人間模様も盛り込まれ
人気の若手俳優さんたちにも元気をもらうことができた。
主人が現役の頃「半導体クリーン化技術」に携わっていて
日本がアメリカに追いつけ追い越せの時代に、シリコンバレーの
「セミコンウェスト」の招きを受け同伴したことがある。
あの頃は日本も夢を追うことが出来た時代だった。
何もかも幻のよう。
※シリコンバレーとは、多数の半導体メーカーが集まっている地の名称。
日本はドンドン衰退して、いろんなことに立ち遅れている気がしてならない。