「財閥家の末息子」を16話全部観ました。
凄いシナリオ。
食堂を営む貧しい家の高卒の青年と、財閥の孫の二役のソン・ジュンギさん。
財閥の会長役は
韓国ドラマ「ミセン」で主人公チャン・グレ(イム・シワン扮する)の
剛腕で口は悪いが部下思いの上司役とか、徐々に若年性の認知症に侵されていく
「記憶」というドラマの、働き盛りの男性役(弁護士だったか)で
存在感を放っていた俳優イ・ソンミンさん。
イ・ソンミンさんは好きな俳優さんの一人です。
前世と現世という設定にしているのか?
財閥に関わる二人の青年の生活環境は大きく違う。
財閥スニャンの会社の一社員だった、貧しい家庭の高卒の若者は
会社の「資金洗浄」の任務を任されて、その後無残にも殺されるのですが
殺されて海に転落した直後突然、会長が愛人に産ませた息子の息子(孫)に転生し
成長してソウル大学を首席で卒業するという、財閥3世として生きています。
彼は財閥の後継者争いにドンドン関わっていくのだけれど
前世での、会社員だった青年の無念を晴らす復讐だったのか?
サスペンスタッチで進むドラマの最後の最後、色々な人々の仕掛けや罠で2転3転。
複雑に展開していくドラマ運びに目が離せません。
こういうドラマを書くシナリオライターも、これを作る監督と俳優陣にリスペクト。
日本のエンタメ業界は、もはや太刀打ちできませんね。
ただ、貧しい生活者の虐げられた思いと金持ちへのあこがれも
底辺で暮らす人々と雲泥の差にある
財閥の者たちも持つ凄まじい強欲さは、この種の韓国ドラマを観るたびに
民族性の持つ神髄を突いている?と思わずにはおれません。
これが日本人には描けない、強烈で観る人を引き付けるドラマ性なのだと思います。
ドラマの結末は原作(web)とは違うらしく
原作を知っている韓国の視聴者には不評だったらしい。
主人公の、前世での出来事への復讐と思われたが、彼が最後に選んだのは?
2022年に韓国で放送されたドラマで、2023年第59回百想芸術大賞に
イ・ソンミンさんは、TV部門男性最優秀演技賞を受賞したそうです。
シナリオと俳優陣の芝居に魅せられて一気見したドラマです。