主人が現役時代に6年半赴任していた熊本の地には知人がたくさんいる。
唯一お仲人をさせて頂いた部下の人の奥さんのご実家が熊本県合志市にあって、お母さんがひとりで暮らしておられる。また主人の現役時代半導体のクリーン化の仕事でご一緒した会社の社長さんとは今も、年に一回ぐらいだがメールで近況を知ることができている。妹の姪っ子の旦那さんも熊本の人で他人事ではない。
それぞれの安否は無事ということで確認ができた。
主人が現役の頃、よく熊本には遊びに行った。丁度関西空港が開港した頃で、空港と我が家とは電車で15分ほどなので「僕の空港みたいなものや」と言っては、ちょくちょく熊本空港から関空へ帰ってきていた。
熊本の初めての観光は、会社の寮のあるところから東方向になる阿蘇山の中岳を望む「草千里」という牧場のようなのどかな平原。
「草千里」に向かう車のフロントガラスの向こうにまず目に入ってきたのは、美しく管理された杉の木立。思わず「綺麗なはず、ここは国立公園や!」と叫んだことを思い出す。
主人と定年後はここに住みたいねと話していたほど、熊本は水が美味しいし、温泉、馬刺し、辛子レンコン、海の幸も豊富で、景色も人々も私たちには「第二の故郷」と思わせる魅力の地だった。
この地震の刻々知らされる報道にただただ心が痛む。
先ほど知人の会社の社長さんとお話ができた。ご自宅は大丈夫だったそうだが、会社の建物は頑丈で損傷がないが、報道されてるように、建物の中の物が散乱していて、ボランティアの方に手伝って頂いて片付け作業の最中とか。
今後も予断が許されない状況だが声を聞くことができて少し安堵している。
元部下の人の奥さんのご実家はお家の屋根が壊れたり、壁にひびやらでかなりな損傷のようだ。
お母さんはご無事なので何よりだが。
姪っ子の旦那さんのお家は工務店なので、当然耐震工事をきちんとしているので大丈夫だそうだ。
この災害を目の当たりにしてからは、うちでもリュックにいろいろなものを詰めて、「靴」とともに枕元に置いている。持病の薬とくすり手帳は必須。
水やカンパン、お湯を注ぐとご飯ができる非常食、簡易トイレの用意はしている。また、避難所で何日もお風呂に入れない時に気になるのは、汚くなった髪の毛。それを隠すためにも簡単な帽子が重宝するようだ。
被災してお家に入れない場合のために、普段から必要とするものは玄関あるいは出入り口に近いところに置いておくのが良いそうだ。奥まったところに置いておくと取り出せない。私は下駄箱に老眼鏡の予備を置いている。随分前から、普段使いのカバンにはいろんなものを入れていてだんだんとカバンが大型化している(笑)
出かけた時にどんなところで被災するかわからないので、小さなLED懐中電灯も入っている。
今回の活断層のズレが南海地震を引き起こさないか、またこの地震もいつ起こりうるかもしれないという不安を感じてしまうのは私だけではないと思う。