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あと1ヶ月余りとなった「花座」のコンサート。
前回2年前のコンサートには「女声合唱団 風」のアルト3人が助っ人で参加した。
私一人だけ、「風」が解散する年の1月に入団して2年目になる。
「風」でアルトで一緒だった花座の指揮者ほそみっちゃんに、発声法をみっちり教えてもらっているので、前にも書いたが、上のAs(アス・♭ラ)や一瞬だがB(ベー・♭シ)も出るようになって、声楽科のようでちょっと嬉しい。
今回の出し物の「大人のアレンジで楽しむ日本の歌」は日本人ならみんなが知っている抒情歌や童謡や民謡だが、芦田宏子さんの編曲は最近人気があるようで、花座のコンサートの前後にもどこかの団で歌われるようだ。
編曲者ご自身が合唱で歌っている方で、こういう風に歌えたらいいなぁという思いがあったというだけあって、アレンジがとても自然でメロディーの流れが綺麗だと思う。
日本の四季『さくら』の文語調の詩につけられた日本旋法の旋律を、さくらの舞い落ちる様を映像のように、あるいは日本画に描かれたさくらが浮かび出されてくるような、うっとりするような編曲に仕上げているのが魅力だ。
「マイ・フェア・レディ」のステージでは少しパフォーマンスが入る。
私は初っ端で花売り娘のイライザを演じるハメになった。
昨年私が地元のコーラスで演じた?「カルメン」の女工さんをほそみっちゃんが見て覚えていてのご指名のようだ。
花売り娘ならぬ花売りばあさんに見えないように努力中。
昨年のちょうど今頃の猛暑の中での「カルメン」の楽しかった練習と本番ステージを思い出した。
何事も挑戦なんだとポジティブに捉えるのが私の長所と自分で言っておこう![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_nika.gif)
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最後のステージは木下牧子さんの女声合唱曲選で、『ローラビーチ』『小譚詩』『夢』『むらさきの』『風が風を』の5曲で出来ている。
作者ご自身が書かれているメッセージには、合唱には混声合唱、女声合唱、男声合唱に分かれていて、それぞれに名曲はあっても、それぞれの編成に特徴があり作品が異なるので、当然共有されることがない世界になっている。これらを共有できるように色々なヴァージョンで作っておきたいという思いで、「ローラビーチ」は混声合唱組曲「ティオの夜の旅」より、「小譚詩」は女声合唱組曲「暁の夕の詩」より、「夢」は混声合唱組曲「夢のかたち」より、などとして混声合唱と女声合唱とで共有できる作品を編成した。これらの作品は最初から女声合唱曲だったと言ってもおかしくないぐらいに自然な出来となったと述べておられる。
選ばれた5曲は「海」「風」が詩に共通していて、水の揺らぎや光が見え、風の叫びが聞こえてくるようだ。
『風が風を』 多田智満子 詩
風が風をさそった
狼を喰いに行こうと
蒼い肉 すばやい血
おお夜の杉 夜の塔
むらむらと花粉がこぼれ
月は白い眼を剥いた
風は風を喰うがいい
骨は骨を噛むがいい
さぐる息 すくむ猿
化石した叫びに叫びをかさね
おお夜の杉 夜の塔
ガラスの小鳥は砕け散った
森はレールに貫かれ
かまどに紅い亀裂が走り
風がまた風をさそった
狼を喰いに行こうと