〜かたることばが歌になる風になる〜

無造作に置かれている父の陶芸作品から①

先のブログに書いたように、父の陶芸作品が実家の一室にたくさん遺されている。
作業場の棚のようにして、無造作に並べられていて、
私はずっと「二番手の作品」だと思っていたが、年月が経った作品はむしろ、
釉薬の色に深みが増し、25年ほどの作陶期間に作り上げていた数の多さと
そのどの作品も駄作はないことを今更のように感じて、父のこの当時の情熱といったものが
ひしひしと伝わってくる気がする。

夏の終わりからのまさかの妹の人生の展開となって、この部屋はあまり入らなくなったが
彼女が移り住む以前は、自分の家の断捨離も中々進まない中、とにかく実家の処分品を
ゴミ出し、いつか業者に引き取って貰るかもしれないものなどを片付けて
部屋ごとにまとめて置いているような廃屋状態にしていた。
妹はその実家を人が住めるようによみがえらせてくれた。
しかし、その中で父の作品をどうしたら良いかと思い倦ねていた。
このままの状態にしていると、自分で処理できなくなり、ガラクタと化して
不用品の処理と同じになってしまう。

最近一つ妙案が思い浮かんだ。
今年からお世話になっているお寺のご住職は、本堂で色々なイベントを催されている。
この本堂で、作品を並べてお好きな方に貰って頂こうというのを思いついた。
ご住職もこのことを承知して下さっている。
陶芸作品がお好きでおうちで飾ったり、使って頂くことができるなら
そういう方に無償でお持ち帰り頂くことにして、来年春ぐらいには実行したいと思っている。
虎太郎のところの息子は、作品を搬送する時は手伝うと言ってくれている。

これらの壺は直径4、50センチぐらいの大きい壺で、上段の左のは
亜鉛結晶紋という、雪の結晶のようなものが表面に出ている。
いつだったかテレビの放送で、プロの陶芸家の亜鉛結晶の作品が映ったことがあり
この時も「お父ちゃんの亜鉛結晶と一緒やん!」と驚いたことがあった。
白い亜鉛結晶紋の壺も美しいが、友禅の着物のように、釉薬に点在する結晶が
お花のようで私は特にこの壺が気に入っている。

この作品は、幅は10センチぐらい高さが17,8センチぐらい。
柔らかい面取りで温かい雰囲気の花器。
こういう深鉢の作品もたくさんある。

父は食器をほとんど作らなかった。
陶芸家の間では、食の器は一段低いものとしての認識があるそうだ。
私の音楽の後輩は、おばあちゃん、お母さんが茶道の先生で、子供のころから
お茶時などの器を見て育ち、そういう器を女性目線で作陶するようになり
現在自分のギャラリーをもって活動している人がいる。
それでも父はそういった種類の器も少し作っていて、何人かの方の元にお嫁入している。

いろいろな種類の釉薬による器、抹茶茶碗など追々アップしようと思う。

活動を終了した「女声合唱団風」のこと、「コーラス花座」のこと、韓国ドラマ、中国ドラマなど色々。

コメント一覧

ヘリテージアッコ
ありがとうございます
https://blog.goo.ne.jp/chorus-kaze
ままちゃん様
嬉しいコメントをありがとうございます。
NHKの連続ドラマがきっかけで、父の作品を
たくさんの方に披露できて感慨深いです。
辰砂の深鉢もありますので、また写真をアップしたく
思います。
よろしければまた覗いて下さいませ。
ままちゃん
目の保養
https://blog.goo.ne.jp/rell248/e/6cb5e38b7753d79e2cb82b4853d92c64
とは、このことを言うのでしょう。今朝一番に美しい物を拝見いたしました。どの作品も非常に素晴らしく、お父上の才能を感じました。一番下のお写真、深鉢には、とても心が惹かれます。
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