今朝のドラマに出てきた、八郎さんの作品の赤い大皿。
私も妹も衝撃だった。
父の辰砂の大皿とおんなじだ‼️と。
ドラマの中で土(粘土)の塊をロクロで回しながら珈琲茶碗を作るシーンなどを観ながら
父の生前にもっと色々聞いておけば良かったと後悔ばかりしていた。
主人公喜美子の相手の八郎は、陶芸の審査会に入賞するべく作品を作り上げた。
父は陶芸の基本を、市の文化教室で習ってからは、ほとんど
自分で試行錯誤しながら、大きな壺や皿などを作陶していた。
「こういうものは、人に倣うものではない。基本を勉強したら
あとは自分で作り上げていくもの」というのが口癖だった。
3度くらい「作陶展」を開き、特にこの辰砂の赤い壺は、この色がお好きという
老齢の男性がたくさん買って下さったことを思い出す。
父の力作の辰砂の作品は他にもある。
この大壺は、直径の一番長い部分が40センチぐらいあるだろうか。
写真の大壺は、何のコネも無い、趣味で作陶している個人が、ポッと出品して
「伝統工芸展・関西」のところに入賞した作品だった。
「どんな評価になるのか知りたかっただけ。
こういうコンクールみたいのものは、これから陶芸でやっていこうという
若い人が出していくもの。お父ちゃんみたいなのは、これで良い。
一回だけで十分」
父はそんな風に話していた。
平成元年1989年、父は今の私より少し若い65歳。
この年は、ドイツで「ベルリンの壁崩壊」があった時代だった。