ほそみっちゃんの息子さんのタクトさんと「山田カフェ」で合わせた。
カフェにはピアノ以外にドラムも置いてあったので、ワイルの曲にタクトさんが鳴らして入ってみた。
ドラムの音は少し硬く、生の声とピアノの音にはどうしてもドラムが勝ってしまう。
ほそみっちゃんはマイクを使うことにした。そうなると、アップライトの古いピアノの音は少しばかり引っ込んでしまう。私も久々にガンガン鳴らす感じになった。ここのピアノは調律はされているらしいが、真ん中あたりの一番よく鳴らす鍵盤の一部は、緩んだ抜けたような音で、古いアメリカ映画に出てくるような場末のクラブのピアノみたい。ワイルの曲には案外雰囲気が合うかもしれない。
山田カフェは、大阪の高級住宅地帝塚山の一角にあるが、大通りから路地に入った狭まい道筋に面している。
ほそみっちゃんのご主人の運転でカフェに行く途中から、なんだか見覚えある道だと思ったら、知人のピアノの先生の音楽教室のすぐ近くだった。このあたりは決して下町というわけではなく、でも古き良き大阪の上品で親しみやすい風情が残っている地域でもある。
結局、音量の加減も響きもカホンの方が良いということになって、ワイルの「Speak low」「September song」「Youkali」「I'm a stranger here myself」にカホンを打ち鳴らしてもらう。歌もピアノも解放されたように本来のジャズ的な雰囲気になった。当日はどんな風になるのかまだ少し予想はできないが、面白いだろうなという期待が膨らむ楽しい気分の合わせになった。
1時間ぐらいの練習が済んで、このカフェ評判のケーキでお茶。当日もこのケーキセットがついている。私とタクトさんは桃のケーキ。ほそみっちゃんのご主人はイチゴのショートケーキ、彼女はラズベリーのケーキ。
抹茶のように見えるアイスクリームは、ピスタチオのツブツブが入ったほんのり甘い香り。幸せな至福のひと時。