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今まで私が横浜中華街で食べた「つけ麺」は2食。そして3食目となるのが、今回いただいた「一楽」のランチで登場したもの。 ラーメンどんぶりに入れられたスープの中に、炭火焼チャーシュー、茹で卵、青菜が浮かんでいる。これに麺をつけて食べるわけであるが、麺をドップリと浸してもいいのか、それとも日本蕎麦のように少しだけツユをつけて啜るのか、結構悩んでしまう。 それと、スープの中に入っているチャーシューの扱いも難しい。せっかくの美味しいチャーシューなので、一部はツユに浸さず食べてみたいという気もあるからだ。 ということで、このランチは週替わりだったため、この日以降いろいろと改良を重ねていったという。今回のつけ麺に限ったことではないのだが、5日間続ける週替わりランチというのは、お客さんの反応や意見などを聞きながら、最終日に向かって次第に進化していくこともある。 そんなことから中華街では、『週替わりランチは金曜日に食べるべし』という格言があるくらいだ。(ないか…) ところで「つけ麺」といえば「大勝軒」を思い出す人たちが多いと思う。山岸氏が日本蕎麦にヒントを得て独自に開発していった和食としてのラーメンなのだが、なんとこれと同じように“つけて食べる”麺が中国には古くからあるという。 それらを実際に食べて、写真入りの本にまとめた方がいる。 『誰も知らない中国拉麺之路』を記した坂本一敏氏だ。 その本の中から「つけ麺に似た中国の擺湯麺(バイタンミェン)」という項目があるので、それを引用してご紹介しよう。 つけ麺といえば「大勝軒」の山岸一雄氏だ。昭和30年に「特製もりそば」として発売した。つけ麺という名称は昭和40年代に展開した「つけ麺大王」の登場からである。 しかし、このつけ麺という食べ方は、古くから麺が発達した陜西省で多く見ることができる。代表といえるのは西安に近い戸県の擺湯麺(バイタンミェン)と*水麺(ザンシュイミェン)である。 擺湯麺の「擺」は並べる、または置くという意味があり、丸いテーブルの真ん中に茹でた麺を置き、それをみんなで取って自分のスープにつけて食べるのだ。これは年越しだとか、嫁取りなどのハレの日にみんなが集まって一緒に食べるものだったという。スープは、中に賽の目に切った肉や野菜が入ったスープで、まさに「つけ麺」である。 ![]() *は伏字ではなく、表示できない漢字なのでこのようにしました。実際の文字。 この麺の欠点は、麺の茹で汁がスープの中に入って、だんだん味が薄くなってしまうことであるが、戸県ではそれを防ぐために頻繁に濃いスープを足してくれる。 咸陽を過ぎてさらに西へ行くと法門寺の少し手前に楊凌(ヤンリン)というところがあり、ここには*水麺(ザンシュイミェン)という麺がある。これも幅が広い麺で、二本の笹蒲鉾のような麺生地を作り、これを両手で延ばすのである。一つの麺生地が一人前である。茹でた麺をお湯とともに器に入れて、食べるときは別の器のつゆにつけて食べる。つまりつけ麺の一種である。 ![]() やはり中国の麺の歴史はすごい。「大勝軒」の山岸氏が独自に開発する前から中国には「つけ麺」があったのだが、もっとすごいのは中国で多種類の麺を食べて、それらを紹介している坂本氏だ。 本の中には蕎麦粉で作った「もり蕎麦」とそっくりなものも取り上げられている。この秋、中華麺好きの方々にお薦めの書籍である。 こちらは、参考までに私が食べた数少ない「中華街のつけ麺」 ↓ 東光飯店別館 金燕閣 ![]() |
あ・・そうだ!
今日あたり・・ こもん でつけ麺食ってくるかな・・・♪
坦々麺風のタレの入ったどんぶりと、
排骨がどっかりと乗った麺の皿が出てきて、
麺や排骨をタレにつけながら食べるのですが、なかなかおいしかったです。
排骨だけでも結構肉の量があるのに、
たれの中にも叉焼がゴロゴロと入ってました。
冷やし中華でも「汁をぶっかけてある」タイプと、
別容器に入れて出すタイプとありますよね。
後者は自分で麺にかけるわけですが、
これをもり蕎麦風に食べれば「つけ麺」かな。
まかないから誕生したメニューですが、
食べ方は「もり蕎麦」をヒントにしたそうですね。
http://www.tai-sho-ken.com/menu/
「こもん」美味しいですね。
忘れていました。
私も「排骨つけ麺坦々」を食べていたのでした。
美味しかったです。