中華街ランチ探偵団「酔華」

中華料理店の密集する横浜中華街。最近はなかなかランチに行けないのだが、少しずつ更新していきます。

「Teatime ティータイム」にてちょっと変わったランチを

2017年04月03日 | 中華街(中山路)

 「獅門酒楼」の前を通過して元町方面に行き、太平道と交差するところに昨年できた「ティータイム」。

 何度か店内やメニューを覗いてはいても、ほかに優先すべきランチがあるため、なかなかドアを開けることがなかったのだが、先日、たまたまこのあたりで昼食難民になってしまい、この店を思い出しやっと入店することができた。


 本日のランチ。
 初めてなのでメニューの書き方がよく分からない。
 ①豚肉の生姜焼き
 ②ニラ入り玉子焼き
 ③サバ焼き

 と読むのか、それとも、

 ①豚肉の生姜焼き+ニラ入り玉子焼き
 ②サバ焼き

 なのか…
 まあ、いいか、聞けば分かることだと思い、ドアを開けた。


 先客は2名。
 暖かい窓際のテーブル席に着席する。
 時間が遅かったので、一応、「ランチはまだありますか?」なんて訊いてみる。
 すると店主は「あります」と言ったきり、カウンターの中に入って調理を始めた。
 どの料理にするか訊ねられなかったので、本日のランチは「豚肉の生姜焼き+ニラ入り玉子焼き」だと判断した。

 先客の2名は親しげに店主と話をしている。どうやらこの方々は常連のようだ。

 料理ができあがるまでの間、私はこの場所についていろいろと思い出していた。
 そもそも、30年くらい前だったろうか、ここは「当り屋食堂」という定食屋さんだった。


 女性だけで切り盛りするお店には毎日、近隣で働くサラリーマンや営業途中の運転手など、むさくるしいオジサンたちが通っていた。
 店は中華料理をメインとしていたが、看板にも書かれているように和食・定食もあったので、コチラを目当てに来ているようだった。
 私も毎日中華料理のランチでは飽きてしまい、しばしば通ったものだ。

 当時、中華街にはこの「当り矢食堂」をはじめ、さまざまな非中華料理店があった。
 和定食の「ベティ」、洋食の「梅園」、日本料理の「菊水」、日本蕎麦の「和楽園」、「末廣」、「栄屋」などである。

 懐かしさに浸っているうちに、ランチができあがり料理が運ばれてきた。
 そして出てきたのが、これ。


 黒板に「サバ焼きもあります」と書かれていたのは、こういうことだったのね。
 サバ焼きは和食で、生姜焼きは一応、洋食かな。そしてニラ玉は中華料理。
 この一皿で和・洋・中のランチが完成しているわけだ。

 しかし、断面賞にはエントリーできない切り口の乱れたサバは半身のさらに半分。
 分量的には少ないけれども、ほかにニラ玉と生姜焼き、そしてサラダもあるから、肉・魚・野菜・玉子が揃っていて栄養的にはなかなか良いのではないだろうか。
 そうそう、味噌汁の中にはダイコンやニンジンも入っていたし。

 いつだったか店頭の黒板メニューを見た時には「ミートボールと野菜の煮込み」なんていうのが出ていた。その日はランチを食べ終えたあとだったので通過しただけだったので、今度これが出たら食べてみようかね。

 食後は暖かい窓際でコーヒーをいただく。通りを歩く人はほとんどいない。大通りの喧騒など別世界のようだ。
 ゆったりとしたランチタイムを過ごし外に出ると、けっこう寒い。

 そういえば、「当り矢食堂」が辞めたあとは、この場所にいろいろな店が入ったものだが、その中でも印象に残っているのが「金燕閣」である。
 あの小姐さんの接遇は素晴らしかった♪


 こんな小さな店に、どうしてああいう人がいるのだろう、と不思議に思ったものだ。
 でも、あの店も営業期間は短かった。今ごろどうしているのかなぁ……。



「ティータイム」の場所

 

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2 コメント

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時そば (ぶらくり佐藤)
2017-04-05 03:39:50
当り矢食堂、まるで落語の「時そば」のような絵が描いてありますね。
中華料理と書いてあるのに、和食・定食と添え書きしてあるのが面白いです。
返信する
看板 (管理人)
2017-04-05 04:13:15
>ぶらくり佐藤さん
ラーメン ぎょうざ 中華料理
という看板の余白に、あとから和食 定食というのを足したように見えます。
もともと中華でやっていたところに、
常連客からいろいろな要望が出て変化していったのかもしれませんね。
返信する

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