中華街ランチ探偵団「酔華」

中華料理店の密集する横浜中華街。最近はなかなかランチに行けないのだが、少しずつ更新していきます。

検便から献便へ、そして・・・

2011年07月14日 | Weblog

 今日は7月14日。
 何の日かすっかり忘れていましたが、7月14日といえばフランス革命の記念日ですよね。1789年7月14日、バスティーユの襲撃により始まりました。

 もう一つ思い出すのは1853年7月14日(嘉永6年6月9日)のペリー久里浜上陸。横浜開港の魁となった出来事でした。
 
 この2つが有名どころなのでしょうが、今日の朝刊に出ていたオリンパスの広告を見て、7月14日は「こんな日」であることも知りました。
 それは714(ないし)で「内視鏡の日」なんだそうです。
 そんな新聞広告を読んでいたら、今年3月末に受けた大腸の内視鏡検査のことを思い出しました。

 私のような年齢になれば、毎年受診しなければいけないのですが、まぁいろいろあって5年ぶりの検査を受けたのです。


 検査前日の夜に飲んだ下剤。
 2リットルです!
 酒の2リットルとは違って、これを1時間で飲み干すのは辛かったです。

 そして検査当日。
 その日も病院内で下剤を飲まされ、もうお腹の中は空っぽ!

 5年ぶりの検査ですが、これだけ準備をすれば完璧でしょうと思ったのですが…

 …時期が悪かった……

 あの大震災の後ということで、計画停電が予定されている真っ最中だったのです。
 内視鏡を挿入されているときに、まさか停電になるんじゃないだろうな…なんていう不安を抱えながら、私は検査台の上で横になっていました。

 いや、それよりも恐怖だったのは、検査中に発生するかもしれない巨大な余震!
 もし、そんなことになったら、お尻に挿入されたままの内視鏡をぶら下げて、裸のまま避難しなければならなくなるのかァ…
 そう思うと心配で心配で……

 でも、そのうち催眠剤が効いてきて、検査台の上で寝てしまったようです。
 気がついたら完了していました。

 その後30分ほどで検査結果が出て、癌はないとのことでした。これで停電も巨大な余震もなく検査は完了。
 あられもない姿をさらけ出さずに済んだのですが、帰りがけに病院の方から呼び止められました。

 「大腸がんの検査方法としては、少量の便を採取して検査する便潜血反応検査というのが一般的ですが、これで癌が見つかる可能性はどうなのか、まだまだ学術的に進めていかなければなりません。ついては、研究機関で検査試料の提供をお願いしているのですが、ご協力いただけないでしょうか」

 そんな申し出を詳しく聞くと、「便潜血反応検査用の微量の便2回分とカップ1杯の大便を検体していただき、両者を比較することによって、便潜血反応検査の精度を調べる~云々」とのこと。

 私の汚い大便を提供することが、医療検査の技術進歩に役立つわけで、こんな楽なボランティアならやってみるか…ということでお引き受けいたしました。

 そして数日後。
 我が家に大便提供用のキットが送られてきました。それが冒頭の写真に写っている箱です。

 さっそく開けてみると、こんなものが出てきました。


 手前右側にある緑色の袋は、便潜血反応検査用の容器。
 その左の魔法瓶は、大便のカップを入れるためのものです。本来の用途として使い回しはできません。


 左からビニール手袋。採便の際、便器の中に敷くための溶ける紙、採便棒(アイスクリームの棒を転用)、便を採るためのスコップ、保存容器。

 本来は飲食関係に使う目的で造られたものが、なぜか採便用具になっているのが可笑しいじゃありませんか。


 上記のグッズが入っていた箱。

 検体をこれに入れて郵送するのです。


 さて、ここから先は、非常に見苦しい画像が出てくるかもしれませんので、食事前の方はまず食べちゃってから閲覧をしてくださいね。


 なに? 食べながらこの記事を見ている…?


 そんな人は、すぐパソコンの前から席を立って、早く食事を済ませてください。



 ……やっぱり醜いので、この辺は、あぶり出しの画像にしてあります。
 




 というわけで、まず1回目の便潜血反応検査の試料をチルドパックで郵送します。


 そして2回目は便潜血反応検査試料と一緒に大便も。
 魔法瓶の中にカップを入れ、その上下は保冷剤もたっぷり入っています。

 ほかに採便棒やら廃棄物なども一緒に格納して完了です。


 これをチルドパックで郵送するわけです。

 伝票の品名にはあらかじめ「検体」と印字されています。あとは「なまもの」と「逆さ厳禁」に丸印をつけて、郵便局に電話をすれば取りに来てくれるというわけです。

 集荷の担当者も、まさかこの中身が「う○こ」だとは夢にも思わなかったでしょうね。ご苦労様でした。


 さて、内視鏡検査の前に飲んだ下剤の容器ですが、なんだか捨てるのもしのびなく、今では植木の水やり容器として活躍しています。


 そして、検査試料を郵送して2週間ほど経ったころ、研究機関から私のところへ手紙と一緒にお礼の品物が送られてきました。

 開けてみると、それはコンビニで使える1000円分のクオカード。
 
 結果的には自分の「う○こ」を1000円で売ったようなもの。
 
 だから、検便というよりは献便、いやいや、売便だったのかな…
 昔は売血というものが流行ったことがありますが、まさか自分の「う○こ」が……


 う~ん。


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11 コメント

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早期発見が極意 (馬の骨)
2011-07-15 00:24:34
あたしの友人は、集団検診の小さなレントゲン写真で、肺がんを発見して戴き、4月に入院 抗がん剤治療、その年の12月には完治して退院しました。
今は悠々、野山の鳥の撮影に飛び回っています。
返信する
医療も (ふ゛り)
2011-07-15 09:34:25
会社や社会を検査漬けシステムにして、お客を強制確保するより、優秀な外食店のようにこちらから行きたくなるようなシステムにしないとダメですね。

え?それは違う方面のお店?
返信する
Unknown (冬桃)
2011-07-15 12:03:07
ムーベンというのは、ひょっとして無便(きれ
いに出ちゃいますよ)という意味にかけてある
のでしょうか。
返信する
ただただ、、 (Rose)
2011-07-15 18:02:13
配送事故のないよう祈るのみですね
酔華さんのBENちゃんは、日本の医療に、
多大なる貢献をなさった事と思います。

わたくしも3月末、乳がん検診(マンモ)を受けました。
普通なら左右2回ずつで終わる所、十数回撮られ。。
上半身放り出したまま(失礼。)余震に怯えました

>ムーベン
冬桃さんの仰る通りに違いない!!
医療界もなかなか洒落がきいてますね♪
返信する
Unknown (ガンガンガン速)
2011-07-16 02:47:01
こんにちわ
詳しい説明に読みいってしまいました。
勉強になりました!! 

1000円のクオカードとは粋な計らいですね。でも余震はこわい!検査中や手術中に大地震があったらどうなるんだろうおもうと怖いです。
返信する
宣告後 (管理人)
2011-07-16 15:27:27
>馬の骨さん
治療がうまくいっているのか、
普通に生活している人が私の周囲には結構います。
返信する
ぶりぶり (管理人)
2011-07-16 15:30:56
>ぶりさん
下剤を飲んだら…ぶりぶり…
返信する
ムーベン (管理人)
2011-07-16 15:36:53
>冬桃さん
私はムーブ便、「すなわち便が動く」と思ったのですが…
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3月末 (管理人)
2011-07-16 15:38:54
>Roseさん
あの時期の検査は怖かったですね。
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クオカード (管理人)
2011-07-16 15:40:39
>ガンガンガン速さん
お名前から思ったのですが、お気をつけくださいませ。
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