横浜中華街 最近の事情

昨年１２月２１日の朝日新聞で、“中華街カレー召しませ”、“お手ごろ価格　ランチで人気”との見出しをつけて、最近の横浜中華街におけるカレー事情を伝える記事が掲載された。 　横浜中華街で、カレーライスがひそかなブームだ。ランチや裏メニューで１０店以上が提供。ここ数年でじわりと増えている。中華料理じゃなくてカレー？と首をかしげるなかれ。価格もお手ごろ。中華街ならではの「おもてなし」なのだ。 　記者はこんな書き出しで何店か紹介しているのだが、「ん？」と首をかしげたくなるような部分もある。 　《ひそかなブーム》って、どうやって調べたのだろうか。 　《ランチや裏メニューで》と書いているが、平日ランチの日替わりや週替わりで時々出てくるメニューは除外しているようだ。裏メニューというのもおかしい。たしかにかつては「裏」だったかもしれないが、いまや「表」とは言えないまでも、店内のどこかに表示されていたりするのだ。 　《１０店以上が提供》と書けば１０店から１００店、２００店まで含まれてしまう。もう少し現状に近い数字を調べて記載してほしかった。 　と、こんな風に思ったのだが、まあ、それはどうでもいいことだ。横浜中華街のカレーライスに焦点を当ててくれたのは、それなりに嬉しいことである。 　もしかしたら、美食節で行った「中華街カレーシリーズ」が後押ししたのかもしれない。 　ところで、私はこの朝日新聞の記者よりは数多くの中華街カレーを食べてきている。そんな中から自分なりのベスト３を選んでみた。ただし、いつ出てくるか分からない日替わり・週替わりランチは除外、曜日限定で提供しているものは選択肢の中に入れた。 　結果はこうだ。 第１位 　中華街カレーライス界の帝王「同發本館」 　本当に作っちゃいました“排骨カレー”　（同發本館） 第２位 　金陵のまかないから昇格か？「ネパールカレー」 　本場ネパールカレー＠金陵 第３位 　市場通り先の「江南」でヘルシーカレー生野菜付き 　久々のカレーランチ＠江南 次点 　悟空的カレー＠悟空ティーバー 特別賞 明治５年のレシピを再現！　蛙と海鮮のカレー＠ミリラフォーレ 　ということで、“最近のひそかなブーム　中華街カレー”ネタはここまで。 　以下は、散策の途中で見たものを。 　西門通りにあった靴屋「巴里堂」がとうとう閉店した。 　かつては中華街内に何軒かあった靴屋さんだが、これで残りは南門横の１軒だけになったのかな… 　同じ西門通りのクレープ屋さんも閉店。 　この場所で、普通のクレープじゃ難しいと思うよ。 　中山路の「揚州茶楼」。 　開けたり閉めたりしていたのだが、とうとう休業に。新店の方が忙しいのだろうか。 　自販機で見つけたメッコール。 　麦のコーラらしい。 　大通りに開店した「双喜餅家」のチャーシューパン。 　１日限定４０個だって。 　まだこれだけあったので、ランチのあとに１個買ってみた。 　完全にパンである。 　中身はこんな感じ。 　甘めに味付けされたチャーシューとパンという組み合わせだ。微妙。 　西門通りの「日昇酒家」。 　以前は西安刀削麺の看板だったのだが、いつの間にか四川料理になっていた。 　さらに歩道にテーブルとイスが。 　後日、ここで飲食しているお客さんを見たので、ここは屋外客席という位置づけのようだ。 　ハトに餌…… 　太平道にある「横溝塗工店　資材センター」。 　素敵な門柱だ。 　 　かなり古いと思う。 　昭和３０年代製かな。 　ここは門柱が古いというだけではなく、もしかしたら居留地時代にリズレーの氷店があった場所かもしれないという、歴史的な場所なのだ。 　一応その場所を昔の地図で確認しておこう。 クリックすると大きな画像に。さらにクリックするともっと大画面に。 　 　これは1880年版の横浜居留地地図。 　112番がリズレーの氷店があった場所である。現在の場所で大まかに言えば「横溝塗工店」のあたりかな。 　ちなみに102番、103番は現在の「香格里拉」周辺で、ここはアイスクリーム発祥の地だ。 　 ←素晴らしき横浜中華街にクリックしてね