鄭容順の直言!

日頃気が付いたこと徒然に。

「あの日、あの時―日本帝国主義と朝鮮人と民族独立運動」≪55≫:鄭容順

2008-03-06 14:30:29 | 直言!
あわただしい中での原稿出稿、誤字脱字は筆者の責任だがそれ以外に対する書き込みには閉口する。嫌韓の人も大勢いるのだろう。日本から発行されている書物には攻撃は少ないが韓国政府が発行する著書に対しての書き込みは強烈である。国が違えば歴史が違う。筆者は韓国から見た歴史教科書を参考にして記述している。日本の公立学校に通うそして通った在日コリアン子弟は日本の学校で学んだ教科書のまま大人なってそして母国を毛嫌いしていく。正しい韓日の歴史を知ってルーツを語ることのできる大人になってもらいたいという願いで書き込みをしている。

参考資料は「日韓歴史共通教材『日韓交流の歴史―先史から現代まで』【歴史教科書研究会(韓国)・歴史教育研究会(日本)】
「このころの日本(1910~1945)
■ 経済恐怖と満州事変
日本経済は1972年の金融恐怖に続いて1930年からは世界的な恐怖に巻き込まれた(昭和恐怖)。都市では多くの企業が倒産し失業者が街にあふれた。農村では生糸の価格と米価の低落により養蚕農家をはじめ多くの農家が壊滅的な打撃を受けた。小作争議や労働争議がかつてなく激しく起こった。都市では「エロ・グナ・ナンセンス」という退廃的な文化が生まれ都市と農村の対立が盛んに論じられた。
1631年9月、関東軍は満州で柳条湖事件を起こし1932年には傀儡国家「満州国」を作った。国内ではマスメデイアが排外主義をあおり不況の中で戦争支持熱が高まった。国防婦人会が組織され女性も戦争を担うようになった。社会運動は弾圧され言論・思想の統制が進んだ。「満州国」をめぐって日本は西洋列強と対立し1933年に国際連盟を脱退し協調外交から孤立化への道を進むことになった。

韓国政府・国際教育振興院発行の「韓国史」(1995年初版発行)から(原文のまま)。
■ 民族の受難
「民族産業の抑圧と労働力の収奪」
朝鮮総督府は土地と食糧を掠奪する一方、民族産業の発展を抑圧した。先ず会社令を出して韓国人の企業活動を妨害した。また、山林令を公布して所有者が明確でない山林をすべて没収した。その結果、朝鮮総督府と日本人たちが総山林の50%以上が占奪された。日帝は漁業の分野にも侵略の手をのばした。日本の漁民たちは総督府の庇護のもとに我が国の黄金漁業を取り上げて一時は世界第2位の漁獲量を上げたこともあった。
総督府と日本の財閥たちは我が国の地下資源も掠奪した。全国の金・銀・鉄・石炭・タングステンなどの主要鉱山は皆日本人所有となり韓国人に許可した鉱口数は日本人に許可した鉱口数と比べわずか5分の1にすぎなかった。
そのほかにも総督府は銀行・港湾・道路・通信など独占しタバコ・人参・しおなどを転売した。このように民族産業は徹底的に抑圧され日本人資本による日本人企業が主流になった。
民族企業の発展が抑圧される韓国人たちは結局日本製の商品を消費して彼らに食糧を供給する破目となった。その上さらに日本人企業の発展を助け安い労働力を提供しなければならなかった。
1930年代にはいってからは我が国を大陸侵略の兵站基地化するために大々的な工業化政策を実施した。その過程で日帝は我が民族に対し苛酷な労働を強要した。我が国の人たちは男女老少を問わず国内外の軍儒工場に徴用されて命の危険にさらされながら長時間の苛酷な労働に苦しめられた。

ここで1枚の写真の紹介からその事件の概略を記述しておく。光州市北区の5・18墓地がある。1980年5月18日から27日にかけて韓国全羅南道の道庁所在地の光州市で起きた事件、民主化を求める活動家とそれを支持する学生や市民が韓国軍と衝突して多数の死傷者をだした。1979年10月朴正煕大統領が射殺され全国的な民主化を求める国民運動が盛り上った中で起こった事件で全斗煥軍政下、光州で起きた民主化を求める運動と軍事政権による弾圧のことである。
1980年5月31日・戒厳司令部の発表によると死亡者170人(民間144人、軍人22人、警察官4人)、負傷者数は380人であった。
【写真説明】1995年4月10日、筆者が現地で撮影した。韓日双方の報道記者らが韓国に訪問。韓国で生まれた1人の男性記者は光州北区の5・18墓地で静かに歩きながら1人1人の墓碑に刻まれた名前と年齢に「君たちはまだまだ若かったのに」と言いながら目頭が涙で潤んでいた。

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