こんなことが本当の韓日・日韓交流というのだろう。

私は仕事で入ったがみんな楽しそうだった。
メインはキムチ体験学習なのに交流会の方もさらに盛り上がっていた。
参加者は3班に分かれてキムチ体験、試食会と交流会を3班に分かれてローテンションで行なっていく。
キムチを指導する講師は在日韓国人の主婦である。
この形でようやく在日韓国人にスポットが当たってきた
韓国からの講師もいいが在日韓国人が日本社会で「在日」は「在日」なりに自国の文化を差別にも困窮にもめげず守り続けてきた在日コリアンのアイデンテイテイを日本社会で暮していることを披露して存在を知らせていく。このことが日本社会での多文化・多民族共生の一旦を担っているということにつながっていく。

そして交流会では誰一人嫌がらず語学堂で韓国語を学んでいる人も他のところで学んでいる人もだれもそれぞれに自己紹介を嫌がらずに沸きあいあいとしていた。
いい光景だなあと眺めていた。

私はかつて韓・日・そして在日の交流会を奈良県で参加したことがあったがまだまだ日本人が本国の韓国人だけにこだわりを見せていたころだった。私はまだ当時40代、若かったのでつい本国の韓国人が在日韓国人よりも日本人との交流、そして日本人も在日韓国人よりも本国の韓国人にばかりつながろうとする。私は思わず「在日韓国人も一緒に参加してこそ本当の韓日文化交流になると思う」と思わず話してしまった。
この私の態度がいけなかったのか、私はすっかり本国の韓国人にも嫌われてしまい日本人たちからも総スカンをくったことがあった。
そして奈良県での交流は在日韓国人を入れない未だに韓日交流が今も行われている。
なんとも物悲しく思いながらその様子を見ているがもう私もずいぶん年を重ねてきたので発言の怖さも体験しているのでもう何も言わないで黙っている。
奈良は古代史と渡来文化の宝庫と言いながらまだまだ矛盾した閉塞したものがある。
沸きあいあいに和やかな光景にふと悲しい出来事を思い出していた。
時代は変わってきた。
こんなときに在日同胞はもうひっこまないで堂々と皆と一緒に打ち解けている光景にものすごくうれしかった。
10数年前の韓日交流に在日韓国人が入るとギスギスしたものがあった。
よそいきの他人行儀になっていた。
それが今日はそんなことはなく和やかに交流が行われていた。
時代はかわっていると実感していた。
そして語学堂の催しの重要性も実感していた。お世話をするのは大変だが重要な催しだと気がついた。

韓国政府が一端を担うことに大きい意義があるのだろう。
またキムチ講師に在日韓国人の主婦を置かれたことも今後の共生の取り組として需要なことになるだろう。
みんな和気藹々なのである。
皆楽しそうである。
さっそく在日韓国人と日本人が友達になっていた。

語学堂の韓国語講師は国の名節「秋夕」について話をする。
そして日本の「お月見」と韓国の「秋夕」について話をすると在日韓国人は日本でする旧盆と新暦の8月15日の過ごし方を話し日本人も家庭で過ごすお月見の過ごし方を話す。そして韓国語の講師は韓国での「秋夕」の過ごし方を話した。それぞれの文化の違いを話し合っていた。
語学堂を通して韓国・在日コリアン・日本の3つが一緒になって話し合っている。もちろん帰化した同胞もいる。が、和気藹々である。
日本人は在日韓国人からも日本で暮す在日コリアンの文化を学ぼうとする心意気がみえて私は語学堂で仕事をする人たちはお世話が大変だがこうした活動の仕方にようやく1つになってくる兆しにうれしくなった。

中でも民団大阪東成支部の韓国語教室も日本人と一緒に韓国語を勉強して何回かは皆一緒に遠出の旅にでたりするほど交流をしているという人たちも参加していた。
在日同胞がこうして皆と一体になって活動する光景はかつて見られなかったが韓流でこれも可能になってきたのだろう。
在日同胞が入ることができなかったのが10年ほど前の韓日交流だった。
しかしこの2・3年、韓流でようやく在日同胞も韓日交流の中に入ることができるようになった。
日本社会全体から見るとまだまだごく一握りかもしれないが今日の交流会を通して在日韓国人と日本人とが友達になり韓国語講師を囲んでチング（友達）の輪が広がっていることを実感した。

なにより私はまた個人的にうれしかったのはこのジャーナリスト・ネットで掲載して下さった人が酸化していたこと。そして民団新聞の中でもこのイベントの紹介を見て参加して下さったことがとてもうれしかった。

少しでも皆のお役にたてて喜んで頂いた。そして友達の輪がつながっていることがとてもうれしかった。

よかった。今日の現場はとても楽しかった。
久しぶりにストレスのたまらない取材現場になった。

カムサハムニダ（ありがとうございます）