アジア映画巡礼

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韓国映画ドンドン公開でカン・ドンウォン作品も

2012-01-29 | 韓国映画

前回の「韓国映画ドンドン公開」で紹介しきれなかった、というか、別にとっておいた作品があります。カン・ドンウォン主演の『超能力者』です。まず、基本データをどうぞ。

『超能力者』 公式サイト  韓国版予告編

 監督:キム・ミンソク
 主演:カン・ドンウォン、コ・ス
 2010年/韓国映画/113分
 配給:ツイン
※3月10日(土)よりシネマート新宿にてロードショー
 3月17日(土)シネマート心斎橋、3月24日(土)元町映画館(神戸市)等全国順次公開
 

ストーリーは、他人を自在に操るという異様な能力を持ち、幼い時にDVの父親を死に追い込んだ主人公(カン・ドンウォン)が、その能力が通じない青年(コ・ス)に出会ったことで破滅への道を歩み始める、というもの。今回「おお」と思ったのは、超能力者の主人公が、相手の姿を見ただけでその人物を操れる、という設定。幼い時は相手の目を見て操る、という設定だったのですが、長ずるに及んで超能力が進化したのか、自分の目に入る人物はすべて操れる、に変わっていきます。これは恐ろしい。避けるすべがありません。主人公は、生活資金を奪うために、この能力を駆使します。

Ⓒ2010 United Pictures & ZIP CINEMA. All Rights Reserved

一方コ・スが演じる青年は、人が好くて素朴。仲間に慕われ、自動車のスクラップ工場をクビになって再就職した質屋というか金融業の会社でも、社長にかわいがられます。とてもわかりやすい、陰陽対決です。この彼だけには、主人公の超能力が通じない、とわかったところで、この太陽青年と超能力者ワールドとの闘いが次々と始まるわけです。

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それにしても、ドンちゃん、カッコイイです~。細身の体からしてすでに人間離れしていて、サイボーグ的な雰囲気を漂わせています。ちょっと脚が不自由、という設定で、その脚を引きずるように歩く姿も、フィギュアのようで美しいです。瞳の色が変わるシーンが何度かあるのですが、それがなくてもその生身のままで、特殊な存在である人間の雰囲気がよく出ています。こういう一種この世のものではないような存在、ドンちゃんにはハマリ役ですね。私は『彼女を信じないで下さい』 (2004)からカン・ドンウォン入門したので、ああいうコミカルな役柄(『チョン・ウチ 時空道士』 (2009)もよかったですねー)が大好きなのですが、この『超能力者』には目を奪われてしまいました。

Ⓒ2010 United Pictures & ZIP CINEMA. All Rights Reserved

これに対して、コ・スの役作りはあくまでも「陽」。健康的な肉体、さわやかな微笑、そしてシャツの第一ボタンまできっちり止めているダサさ、あ、いや、律儀さ。少々作りすぎの感がなきにしもあらずですが、コ・スが全エネルギーを傾けて演じています。脚本でもう少し陰影のあるキャラにしてあれば、とか思うものの、カン・ドンウォンの魅力によく張り合って、自己主張しているところは立派です。

あと、面白かったのが、コ・ス演じる青年を助ける仲間として、在韓外国人2人が出演していたこと。片方はボバ役のガーナ人のアブダド、もう1人はイスラーム教徒アル役のエネス・カヤ。エネス・カヤはトルコ人だそうで、韓国語がペラッペラ。プレスによると忠清道なまりの韓国語なんだそうですが、わかる人には爆笑ものなんでしょうねー。

折しも、「朝鮮日報:エンタメコリア」のサイトに、「韓国映画の新たなキーワードは”多文化”」という記事が。韓国映画に外国人や外国人とのハーフなどの役柄が増えている、という内容で、以前ご紹介した『僕たちはバンドゥビ』 (2009/公開時のタイトルは『ソウルのバングラデシュ人』)や、昨年興収第3位となった『ワンドゥク』などが紹介されています。この『超能力者』、そういう視点から見ても面白い作品と言えるかもしれませんね。ついでですが、韓国人女性とバングラデシュ人男性の出会いを描く辛口映画『僕たちはバンドゥビ』、まだご覧になってない方はこの機会にぜひどうぞ。

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 そうそう、試写ではこんなステキなクリアーファイルもいただきました。片面がカン・ドンウォン、もう片面がコ・スです。

 

 Ⓒ2010 United Pictures & ZIP CINEMA. All Rights Reserved

非売品で、劇場窓口で前売り券を買った方にプレゼントされているようです。両面とも美しい画像なのですが、特にコ・スの方が見ていて癒されます。プレゼントがなくならないうちに、ぜひゲットして下さいね。

 

 


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