アジア映画巡礼

アジア映画にのめり込んでン十年、まだまだ熱くアジア映画を語ります

永遠の名作『マダム・イン・ニューヨーク』がTUFS Cinemaにお目見え!

2024-03-07 | インド映画

昨年度も、インド始めバングラデシュやパキスタンの映画で楽しませてくれた、東京外国語大学の無料上映プログラムTUFS Cinema。今年度もいろいろ作品が検討されているようですが、まずは新学期に向けて、第1弾の上映が決定しました。担当の萬宮先生から教えていたいだたお知らせページをそのまま貼り付けますが、実は今回は、私も解説者として上映後にちょっとだけお話をさせていただくことになっています。というわけで少々手前味噌でもありますが、TUFS Cinema公式サイトの開催概要をどうぞご覧下さい。

写真はすべて©Eros International Ltd.

TUFS Cinema 南アジア映画特集『マダム・イン・ニューヨーク』 公式サイト

東京外国語大学TUFS Cinemaは、映画を通じ、世界の諸地域における社会・歴史・文化の理解を深めることを目的として行われています。今回のTUFSCinema南アジア映画特集では一人のインド人女性が、異国の地で新たな言語を学び、視野を広げ、自らの尊厳を取り戻していく様子を描いた「マダム・イン・ニューヨーク」を上映します。(作品の詳細はこちらのチラシPD裏表計2枚、または上記公式サイトをご覧下さい)

<開催情報>
 日時:2024年4月20日(土)14:00開映(13:30開場、17:00終了予定 )
 会場:東京外国語大学 アゴラ・グローバル プロメテウス・ホール
<プログラム>
 映画『マダム・イン・ニューヨーク』本編上映(134分)
 上映後解説/トーク 松岡 環(アジア映画研究者)
 司会 萬宮 健策(東京外国語大学 大学院総合国際学研究院教授)

<その他>
 入場無料、事前登録制(先着500名)※、一般公開

 主催:東京外国語大学TUFS Cinema
 協力:株式会社 彩プロ
   東京外国語大学南アジア研究センター
   東京外国語大学多言語多文化共生センター

 ※事前登録フォームはこちら 
 事前登録制での開催となります。フォーム登録後に登録メールアドレスに受付完了メールが届きます。当日、入口にて受付完了メールをご提示いただきますので、ご準備くださいますようお願い申し上げます(スマホ画面で問題ありません)。

 ※ 事前登録がなくてもご来場いただくことは可能ですが、会場入口で参加登録をしていただきますので、事前にご登録いただくとスムーズにご入場いただけます。定員を超える場合は、事前登録を済ませた方を優先させていただきます。

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この映画はすでに日本版Wikiの項目ができているのですが、そこには「当初、日本では劇場公開の予定は無かった。しかし海外でこの作品を観た映画関係者でない一般人が日本での上映権を買い付け一般公開されることになった主演のシュリデヴィは劇場公開前に来日し、インド大使館での記者会見等プロモーションを行った。」という記述があります。そこにある「一般人」が大向敦・貴子ご夫妻で、「初対面ですがご相談がありまして」とご連絡を下さった時のことを今でも思い出します。えてして、作品に惚れ込んだ「一般人」のどなたかが映画の上映権を買ってしまい、情熱だけで公開した場合は、配給や宣伝等にプロの力をうまく借りることができない場合が多いのです。そのため、期待したほどには話題にならないまま上映が終わってしまう例がほとんどなのですが、本作はその殻を打ち破り、商業的成功を打ち立てた希有な例となりました。中でも、主演女優シュリデヴィを招聘してのプロモーションは、著名俳優の来日がほとんどなかった当時、一般のマスコミをも巻き込んでの話題となったことを思い出します。下は来日時、インド大使館ホールを使ってのイベントに登場したシュリデヴィです。

それやらあれやら、解説ではお話したいことがいっぱいあります。もちろん、映画の長所もお伝えしないといけないので、フェミニズム問題や教育格差を上手に物語に落とし込んだガウリ・シンデー監督の手腕のお話もする予定です。すでに映画公開時の2014年にご覧になった方も多いかと思いますが、もう一度、ぜひスクリーンで見直していただければと思います。未見のお友達や、あるいは中高生のお嬢さんとかもお誘いになってお運びいただけると嬉しいです。私も、カルチャーセンターの講座などでも取り上げたため、すでに10回は見ているのですが、何度見ても飽きないどころか、同じ所で目頭が熱くなる作品です。最後に予告編を付けておきますので、未見の方は楽しみにして上映をお待ち下さいね。

映画『マダム・イン・ニューヨーク』予告編

 


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