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かつて、「オトタチバナヒメノミコト」を祀っていた橘神社が旗山崎にあったといいます。それは、神社と呼ぶには少しばかり粗末な石の祠のようなものであったと聞いています。
走水神社にあった説明によると、その祠も「軍用地として買収されたため、明治四十二年、この神社に祭られた」とのこと。
橘神社があったとされる旗山崎は、あるいて5分とかからない場所にありますが、明治も終わりに近づいたころに、こちらの走水神社に合祀された。なので、走水神社の御祭神は二柱。「ヤマトタケルノミコト」と「オトタチバナヒメノミコト」。
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走水神社の創建年代については、江戸享保年間の火事により記録が焼失してしまって、詳しいことはわからないそうなのですが。。。由緒ある神社のほとんどが同じ事情を抱えています。古すぎて、資料が残っていたとしてもそこから先のことはわからないことが多い。なので、いつだって、記録を読みあさるよりは、実際に訪ねてみることの方が大事な気がしています。
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なんだか笑っているような、とぼけた表情がかわいい狛犬。
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あまり無遠慮に人様を写してしまうのは気がひけるので、たいていの場合、人が見えなくなったその瞬間をねらって写真を撮るようにはしているのですが、こちらの神社ではそれがかなりむずかしかったといいますか、とても時間がかかりました。
あとからあとからひっきりなしに人がやってくるのです。それもほとんどが女性。女の人が2人、3人と連れ立ってお参りにいらっしゃいます。横須賀の端っこにある、こんなに小さい神社にどうしてこれだけたくさんの女性が訪ねにくるのか?ここにオトタチバナヒメノミコトが祭られているとしても、正直、これには驚きました。
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七五三の準備か、地元自治会の関係者とおぼしき方々が火を焚きながらいろいろ作業をしていらっしゃる。
錦の幟なども表にかけてあったりするのはそのためだろう、と。タイミングもよかったのでしょう。生き生きとした人の活気を感じられる神社でした。郷社といえど、地元の人たちのためのものなんだなぁ。
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地元の自治会のオジさまと楽し気にお話ししている若い女性2人組のかんだかい声が境内に響いているので、聞くつもりがなくても聞こえてきてしまったのですが、なんでもこちらの神社は特別なパワースポットとして、今人気なんだそうです。若い女性と楽し気にお話ししているオジさまの顔は、なんだかとっても楽しそう。パワースポットがどうとかは関係なく、オジさまが若い女性からパワーをいただいているのは、まず間違いない。
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「ヤマトタケルがここを訪れたときに、村民に冠を賜った」ことがこの神社の興りなのだそうで、「冠」を石櫃に納めて、その上に社殿を建てたとのこと。「冠」の真偽のほどは問わずにおくとしても、なぜこの場所が特別なのか?石段を見上げているかぎりは、にわかには思いつきません。
というのも、ここよりも高い場所、高い山というのが他にたくさんあって、走水神社のあるところは他よりもむしろ一段低いようにも見えたからです。
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石段を昇っていくと、ご神木と同じ高さの目線になって、やがて追い越していきます。
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社殿と石段の間が驚くほどせまいので、次から次へとやってこられる参拝者は、このせまい場所で順番を譲り合いながらご参拝です。
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社殿左手に、さらに上へと誘う参道があります。
そこを進んでいくと、オトタチバナヒメが詠んだ歌を刻んだ歌碑が、立派な姿であらわれます。
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橘神社から走水神社へ、オトタチバナヒメノミコトが合祀された翌年の明治四十三年に建立されたとされる根府川石の歌碑。竹田宮昌子内親王の筆。
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これほど立派な歌碑というのは滅多にお目にかかるものではありません。その偉容に違わず、建立発起人は実に錚々たるメンバーです。
東郷平八郎
伊 藤 祐 亨
井 上 良 馨
乃 木 希 典
高 崎 正 風
上村彦之丞
藤 井 茂 太
「軍用地」として買収したあと、こうした人たちの間で橘神社のことについてどういった話が交わされたのか?気になるところです。
歌碑からさらに上に行くと、小さな三つのお宮があるというので、登ってみることに。そうすると、途中で予期していなかった立て札があらわれました。
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手書きでササッと書いたような節のある立て札ですが、内容は不思議と具体的。曰く、
古代 稲荷社跡
西暦110年10月、日本武尊の一行が東征の途中、上総の国に渡る際、
この地走水を訪れ、蝦夷討伐の祈願をしたと伝えられている祠のあった跡です。
「10月だったんだ?」と、妙に具体的な記述に驚きます。
たまたま僕らは10月に訪れているわけだけど、こういった偶然は素直に喜びたい。
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古代にも祠はあっただろうと思います。ですが、東征の最中にあって、東の地に「稲荷社」があったとするには、少しムリがあるような気もする。。。もともとの地の神が祀られていたならともかく。それとも、足柄之坂のように、しばらくの間ここにいて、ゆかりの神を祀ったとか?でも、ヤマトタケルがここまで歩いて登ってきたと考えるのは、確かに楽しい。
この祠のあるあたりからふりかえると、走水港が一望できます。
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鳥居の向こうには、防衛大学の水上訓練場に係留されているヨットが並んで見えています。
はじめはよくわかっていなかったのだけど、走水神社は、走水港のちょうど真ん中に位置しているのです。地図で確認してみると、なるほど、測ったようにど真ん中に位置しているのですが、歩いてみて初めて、いろんなことがストンと腑に落ちてくる。
海辺ですから、周囲には他にもあたりまえに浜や岸、磯があるのだけど、走水は港として好条件に恵まれているお土地柄なんですね。
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小さな三つのお宮は神明神社、須賀神社、諏訪神社。
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いつもの御朱印帳をこの日もちゃんと持ってきていたのですが、さっちゃんに確かめると「あれ?あれれ?!」と様子がおかしい。
「クルマの中に置いてきちゃいました。。。」のだそうで。ありゃりゃ。
でも、そういうこともご縁のひとつ、かもね。新しい御朱印帳を一冊、お願いすることにしました。
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オトタチバナヒメのレリーフ。
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「舵の碑」。
こちらの神社については詳しく書いてあるHPがありましたので、ご紹介します。
観音崎の自然&あれこれ
こちらの走水神社のページは、地元関係者の方が作成されていらっしゃるのか?
貴重な写真資料なども掲載されています。
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再度、ご挨拶をして神社を背にすると、もう目の前には海です。
ここも港の一部なんじゃないのか?って思えるほどに、海が近く感じます。
旗山崎
かっぱちゃん
Untitled #393
Untitled #392