Pastorale

サヴァトラ猫との今日いちにち

ロマンティック ロシア

2019年01月22日 | 美術館など

新幹線に乗って東京・渋谷まで行ってきました。(車窓から見えたきれいな富士山)

ハチ公の前を通って、スクランブル交差点を渡って・・・

(ここがハロウィンなどで若者が荒ぶる渋谷か・・・)などと思いながら。

東京など縁もゆかりもないのでめったに出かけることはありません。

前に行ったのは十年ほど前、息子の高校のPTAで東大&慶応大学を見学。

その時は東京駅からは学校の手配してくれたバスに乗って。

今回の目的は、

このお方に会うため。

「ロシアのモナリザ」、「見知らぬ人」、そして「忘れえぬ人」。

もう感動、これで思い残すことはないっていうくらい。

母も大好きな絵なので、母の分までじっっっくり鑑賞してきました。

一人では少々不安だったので夫がついていってくれました。

でも絵画には無関心の夫、美術館の前で別れてどっか好きな所へ観光に出かけて行きました。

(後で聞いたらなぜか都庁に行ったらしい。ユリコちゃんに会いたかったのかしら)

音楽も、文学も、もちろん絵画も、ロシアはいいなぁ・・・

言葉にはできないけれど、このたった二枚の絵葉書にも十分表れている。

(でもめったに買わない図録、今回は買って来ました)

帰りの新幹線では余韻に浸って、ずっとチャイコフスキーを聴いていました。

 

私はこの一枚の絵だけでも十分満足だったのですが、

やはりあまりにももったいないので、ちょっとだけ観光も。

私が一度も浅草に行ったことがないと言うと、夫が連れて行ってくれました。

今年は初詣まだだったので、しっかりお参りしてきました。

お~、スカイツリーも見えた~なんてね。

ふつうはこういったものを見るためにお出かけするんだよね~

なんて思いましたが、あんまり興味なかったので今回初めて見ました。

※     ※     ※     ※

ロマンティックロシア展も音声ガイドがステキで、

チャイコフスキーや、ルビンシュテイン、ラフマニノフの音楽、

そしてプーシキンの詩などがちりばめられていて・・・

もうどっぷりロシアです。

ツルゲーネフ、本棚に眠っているから発掘して読んでみようかな。

 


私の「ボストン美術館」

2018年10月11日 | 美術館など

名古屋ボストン美術館、閉館しました。

私も先日お別れしてきました。

 

絵画自体は好みのものは多くなかったのですが、

ハピネス~明日の幸せを求めて のタイトル通り、

自分が生きていく上でのささやかな幸せを考え直すことができました。

いつもながら美術館や音楽会に一人で出かけるのは、

同じ趣味の友達がいないから・・・

「幸せ」や「楽しいこと」って人それぞれだけど、

それにしても私の周りには一緒に趣味を楽しめる人がいない!

私にはジャ〇―ズとか、EX〇LEのライブに行くという選択肢はない。

でもこの50すぎのおばさんの先輩にさえ、そういう人が多い。

・・・まぁ何も言うまい・・・

 

美術館の建物の一階の広場に懐かしいポスターの数々が。

開館記念の展覧会。

まだ小学生だった息子たちと、亡くなった母と四人ででかけました。

すごい人出だった・・・

ミレーの種をまく人、これも四人で観た記憶が・・・。

この版画は友人と三人ででかけた。

彼女らは決して美術鑑賞が好きなわけではないが、

諸事情で一緒に着いてきた・・・

大昔の版画だもの、聖書の挿絵が主な作品だったと思います。

「黙示録」の迫力あるワンシーンは今も記憶にあります。

これは大好きなオキーフをじっくり堪能するため一人で出かけました。

美術館も貸し切り状態だったような・・・

おかげでゆっくり観ることができました。

 

種をまく人との再会。

母と一緒に行ったのか、予定があわず(母が待ちきれず)バラバラで行ったのか

絵画に没頭しすぎて覚えていない・・・

オキーフからミレーまで、しばらく金山には出かけていなかったのですね。

多分好みの展覧会がなかったのかも・・・

そして私も色々忙しくて、ゆっくりと絵画鑑賞を楽しむようになったのは

ここ数年・・・たぶん息子たちが就職して肩の荷が下りてから。

ヴェネツィア展はもう母はいなかったから、一人で観たっけ。

絵画を鑑賞する楽しみを教えてくれたのは母。

もともと好きだったわけではなくて、母もふらりと入った岐阜の画廊で観て

「本物の絵はすごいわ~」って言ってたのを覚えています。

 

ルノワールのダンス三部作のうちの二点を並べて観ました。

そして絵葉書ですが三部作を並べて飾っています。

絵葉書を三枚並べて入れる額がなくて、お取り寄せしてもらいました。

 

楽しい思い出がたくさんの名古屋ボストン美術館、

なくなってしまって、とても寂しいですね。

もうこの街にも来ないだろう~🎶 なんてどこかで(というか最近毎朝)

聞いたようなフレーズが今の心境にぴったり?

ホームから見上げるこの石の壁がなんとなく好きだった・・・

もうこの街にも来ないだろうなぁ~

 

友達と、家族と賑やかなのも幸せだけれど、

子どもたちを立派な社会人に育て上げ、ゆっくり自分の時間を楽しむ、

一人でちょっと寂しい時もあるけれど、そんな今がとても幸せ。

絵画を観たり、帰り道ささやかな贅沢をしたり小さな冒険をしたり、

一人でドライブして好きな音楽を聴いたり、

ささやかな幸せを応援してくれた美術館でした。

ありがとうございました。

 

 


美術館

2018年07月03日 | 美術館など

あのにおんちゃん襲撃事件があった日、私の誕生日でもありましたが、

長男のお引越しでもありました。

一念発起・・・というのでしょうか、資格を取るのに夜間の大学院に通うため、

大学近くの会社に転職します。

大学生になって独り暮らしを始めた時には、私自身が寂しくて、

これが「空の巣症候群」というやつか・・・なんて実感しましたが、

今回は、まぁ寂しくはありますが、ちょっとやれやれ・・・

一緒にいると色々お世話を焼きすぎて・・・

でもやはりどうしているかなぁ・・・と心配でもあり・・・

・・・の多さが物語っていますね。

 

5月は柿畑の仕事でお休みはつぶれ、6月になったらさぁ色々お出かけするぞ~

と思っていたら、引っ越しの疲れが出る間もなくにおんちゃんの事件。

二度目のケガも治り、気が付くと7月1日までの展覧会がふたつも・・・

6月最後の週に二連続で行ってきました。

名古屋市美術館「モネ それからの100年」

モネの数々の絵画と、彼に影響されたアーティストの作品。

絵画はもちろん、映像作品もありました。

私はいつもおひとりさま行動なので、集団でガヤガヤするおばさまたちは敬遠。

でもモネの睡蓮にインスパイアされた映像の前で、

ご高齢のおばあちゃまが三人、仲良く並んでいました。

その微笑ましいこと!

あのお年でこういうお仲間がいることは羨ましいですね。

 

高齢、といえばモネが亡くなる前年の作品「バラの小道の家」

ピンクっぽいのがバラ、緑っぽいのが道で奥の紫っぽいのが家。

晩年は目を患っていたということで、こんな風にぼんやりとみえたのか,

それはわからないそうですが、年をとると世界はこんなにファンタスティック!?

 

そして花もダンゴも、ということでモネ展限定のお菓子をお土産に。

絵画の睡蓮をイメージしたお干菓子ですが、

仮名文字の「もね」と蓮の葉がステキ!

今度長男が帰ったらみなんでいただきます(結局親ばか

 

そして一日飛んで次のお休みは

「ボストン美術館の至宝展」ということで

古代エジプト美術から中国・日本美術、もちろんフランス絵画や現代アートまで。

看板にもあるゴッホの絵がお目当てでしたが、

以前も観た大好きなオキーフの絵にも再会できました。

そして意外にも一番感動したのが中国の龍の巻物のように長~い絵。

九頭(頭でいいの?)の龍の様子が描かれていましたが、迫力があって

「今夜夢に出そう・・・」なんて思いましたが、やはりしっかり脳裏に焼き付いて

翌日、梅雨の曇天の雲間から龍が出てきそうでした。

 

開館から20年、10月には閉館だそうですが、

できたばかりのピカピカの美術館に母と息子たちと4人ででかけたのが

昨日のことのようです。

次男はまだ小さくて、イヤイヤついてきていましたが、

もうすぐ閉館だと伝えたら「最後にいってみようかな」

なんて言いましたが、どうだか・・・

 

モネ展とペアで買ったチケットの片割れが

今度は余裕でゆっくりじっくりのんびり行こうと思います。

名古屋ボストン美術館の最終展のチケットも前売り買ってしまったし。

 

 


ねこと日本刀

2018年07月03日 | 美術館など

先日におんちゃんを襲ったのは野良猫かと思っていましたが、

ベランダで犯にゃんの遺留品を見つけました。

ピンクの首輪・・・なんと飼い猫でしたか。

そんなにおんちゃんの傷もすっかり治ったので、ちょっと出かけてきました。

岐阜県博物館「兼定 刀都・関の名工」

最近は女性にも人気の日本刀、前回同じ博物館で円空さんを観た時とは違って

女の人も大勢来ていました。

私は日本刀には詳しくありませんし、刀剣ゲームもやってません。

でもこの展覧会には、あの土方歳三の愛刀・和泉守兼定が展示されるというので、

久々に長良川沿いの道をぐんぐん上って行ってきました。

土方さん(というとみんな笑うんですよ、知り合いかって)の愛刀、

展示されていたものはきれいに研ぎ澄まされていましたが、

遺族の手に渡された時にはかなりの刃こぼれがあり、激闘を物語っていたとか・・・

 

土方さんの愛刀を拝んだその感動もつかの間、

次の日の夜、におんちゃんのおしりにプツプツとフォークで刺したような

小さな穴が三つ・・・しかも膿まで出ています。

さぁ大変、息子たちは大騒ぎ。

もう九時を回っていたので、私は病院に行くのは翌日で、と思いましたが

電話で夜間診療の動物病院を探してスタンバイOK、

有無を言わさずとはこのことね・・・

でも早めに処置してもらったおかげで、今ではもうすっかり元気です。

色々とたいへんだった6月・・・としみじみ思う後ろ姿。

今回は傷をなめないようにと、におんちゃん初のエリザベスカラー。

でも病院で出してもらったものは透明のプラスチック製で暑そうなので、

寝ている時だけ布製、枕代わり、アゴ乗せにもなりました🎵

エリマキトカゲって一世を風靡したよね・・・

次男は「ビオランテ、ならぬニオランテ」と言ってましたが

ゴジラに詳しくない人にはわかりにくい・・・

 

なんにしても今回こそすっかり元気、また走り回ってます🎵

(でも三つの穴の原因は不明。前回気付かなかっただけか、

 はたまた新しい傷か・・・???)

 

 

 


秋の思い出

2017年12月27日 | 美術館など

まだまだ備忘録に残したいことがあります。

岐阜県歴史博物館

「レオナルドXミケランジェロ展」 十字架を持つキリスト

随分前に新聞で見て、岐阜にやってくるのを心待ちにしていました。

もう、私の感想なんて書き残すまでもない・・・

このお顔・・・ミケさま、素晴らしい・・・!

 

そして・・・

名古屋市美術館。

いつもは10月は柿の作業はないのですが、今年は忙しくて。

たまたま仕事が休めなくて二日間半休だった日の午後から行ってきました。

この「マラーの死」ちょうど私的に今いちばん興味のある「フランス革命」。

きっかけはこのマラーを描いたダヴィッドが

マリー・アントワネットの最後の肖像をスケッチしたものを見て、

そこから興味が枝葉のように広がって・・・

マラー ⇒ シャルロット・コルデー ⇒ 死刑執行人サンソン、

漫画の「イノサン」まで色々読み漁りました。

マリー・アントワネットは昔から色々読んだのですが、

中野京子さんの「ヴァレンヌ逃亡」は面白くて一気に読んでしまいました。

十数年前にDNA鑑定されたルイ17世の本も、とても面白かった。

前から持っているツヴァイクの本は古くて読みにくいので

中野さんの訳されたのを読んでみようかと思っています。

軽薄で享楽的でも、なぜか心惹かれるマリー・アントワネット。

 

 


夏の思い出

2017年09月07日 | 美術館など

今年の夏旅行やレジャーにはでかけませんでした。

コンサートは4月に行ったきり・・・

いえ、6月に岐阜交響楽団は聴きましたが。

でも・・・

 

「エルミタージュ展」はずっと楽しみにしていたので

始まってすぐに行ってきました。

正確には「大エルミタージュ美術館展」ですが。

これが外観、大きなパネルが展示されてました。

今年のバカンスはロシアへ行ってきたわ~、なんてね。

エカテリーナ2世陛下、この絵は撮影OKでした。

私はこの方、けっこう好きです。

ちょうど名古屋行の電車で読んでいた

中野京子さんの「恋の嵐」に出ていたので、

なんだかひょっこりお友達に会ったような感じ・・・

(勝手にお友達登録で恐縮ですが

 

入ってすぐに「聖チェチーリア」 音楽の守護聖人、

色んな楽器と一緒に描かれています。

「聖家族」 今回一番お気に入りの絵。

可憐で美しいマリアさま。

「エウロパの略奪」 神話の一幕ですね。

こちらもお美しい・・・

こうしてみると私は洋の東西は関係なく美人画が好きですね。

歴史や神話、聖書のシーンを描いた絵画を見ていると、

きっと何百年も前のこの時は、まさにこの絵の通りだったのかも・・・

とタイムスリップしたような感覚に陥ってしまいます。

(歴史画は誇張されていますし、神話や聖書は・・・ですが)

最後にクラナッハの聖母子、一目でわかる彼独特の麗人ですが、

私的にこの幼いキリストはちょっと・・・

今回は図録は買わなかったので、絵葉書のみ。

絵葉書の画像をUPしましたが、唯一買った風景画。

「月明かりの川の風景」見たまんまのタイトル

でも実物はとても幻想的で神秘的な絵でした。

 

今回の目玉はこの「盗まれた接吻」らしいのですが、

新聞広告やポスター、そして看板にも大きく出ていましたが

拍子抜けするほど小さな作品でした。

このドレスのドレープや絹の光沢、そしてショールの透け感・・・

とっても素晴らしい絵画です。

 

お土産にはロシア、マイスキー社の紅茶。

プーシキンの絵本の挿絵が描かれた缶入り。

とってもおいしかったです。

プーシキンは好きで何冊か読んだことがありますが、

この黒猫ちゃんは「ルスランとリュドミラ」という童話に登場するらしい・・・

他にもリムスキー=コルサコフのオペラのニワトリや、

エフゲニー・オネーギンの一幕や・・・

ロシア雑貨って華やかで可愛いですよね。

いつか寒い冬にはサモワールで紅茶、ささやかな夢です。

 

大満足の絵画展でしたが、夏休み(私の夏休みって?)の最後に、

もう一度行ってきました。

前回は音声ガイド(又吉先生の解説でした)を聴いてじっくりと、

二回目は好きな絵だけさらっと観て参りました。

同じ展覧会を二度も観るのは初めてですが、せっかくロシアから来ていただいたから

お出迎えとお見送りをしなければ・・・(ロシアへは帰らず次は神戸らしいですが)。

 

楽しい夏の思い出でした。

 

 


ゴッホとゴーギャン

2017年03月10日 | 美術館など

今年の初めから始まった「ゴッホとゴーギャン展」

美術館とコンサートホールは同じ建物の中にあるので、

コンサートに出かけるたびにポスターを見かけて

昨年からずっと楽しみにしていました。

でも・・・なんだかいろいろと都合が悪くて、

もう何日もない・・・

しかもそんな母の気持ちも知らず、珍しく長男が観に行って

「とても感動的な展示だった」とのこと。

 

義母の目もようやく落ち着いたので出かけてきました。

もともとゴッホは大好きです。

ゴーギャンの絵もずいぶん前に「我々はどこからきたのか・・・」を観ました。

その時の一連のタヒチで描かれた作品はなかなか興味深かったのですが、

ゴッホの初期の作品と同じく、ゴーギャンの暗い絵画はあまり好みではない。

でも展示の一番最後に飾られていたゴーギャンが描いたひまわりの絵、

息子も私もそれに感動しました。

 

以前行った岐阜県美術館の「樹をめぐる物語」も工夫を凝らした展示でしたが、

今回も面白い展示でした。

ゴッホとゴーギャンの二人の画家の関係に焦点を当てた展示。

二人がお互いに影響しあって、それが作品に投影されたり、

またその関係が破綻し、ゴッホが亡くなり・・・

もうただ単に有名な絵画をたくさん並べるだけでは人は呼べないってこと?

名古屋ボストン美術館も閉館するっていいうし・・・

あそこはそこそこ空いていて私は好きだった(だから閉館なのよね

今回は平日にも拘わらずすごい人出でしたよ(おばあさんばっか

 

ゴッホとゴーギャン、

二人の関係は破綻して、ゴッホは自死、ゴーギャンもタヒチに旅立つ。

ゴッホが亡くなってから十年以上たったころゴーギャンが描いたひまわりの絵。

人の心の中なんて容易にわかるはずもないけれど、

彼はどんな思いでこの絵を描いたのか・・・と考えると、

おもわず涙があふれていましました。

ちょうどその時は最後に飾られた絵を観ている人はいなかったので幸いでした。

絵を観て涙ぐむオバサンなんて、傍から見たら不気味でしょうね。

 

帰りの電車の窓から、モクレンのつぼみがふくらんでいるのが見えました。

母はこの花が大好きで、街角で見かけると嬉しそうにしていました。

きっとゴーギャンもひまわりを見てゴッホを思い出したのでしょうね。

 

私がいなくなった後、だれが何を見て私を思い出すのでしょうか・・・

今は「別に誰にも思い出してもらわなくてもけっこうよ」なんて思いますが。

年老いたらまた思うところも違うのでしょうね。

 

 


円空さん

2016年10月21日 | 美術館など

最近の私、出勤すれば必ず暗くなるまで残業。

慌てて帰ってきて、慌てて夕ご飯を作る毎日。

ちょっと疲れました・・・

ということでお休みの日は気分転換と癒しを求めて、

岐阜県博物館に「円空さん」を観に行ってきました。

岐阜では親しみをこめて「円空さん」と言っていますが、

江戸時代のお坊さんで、木彫りの仏像が独特の作風です。

 

博物館は広~い公園(というより山)の中にあります。

子どもたちが小さいころは何度か遊びにきました。

お天気がよかったので遠足の子供たちがたくさん遊んでいました。

うちの息子たちも遠足で出かけました。

どんぐりがたくさん落ちています。

息子たちもどんぐりをたくさん拾ってきました。

特別大きなどんぐりを見つけたので拾い上げようとしたら、

ナント芽が出ていました。

ゆるい上り坂の向こうに博物館の建物が・・・

この坂がきつい人のために「スロープカー」というものが。

昔はこんなのなかったな・・・

 

「癒し」という言葉を使いましたが、

最近は当たり前のように耳にする言葉で、

お気楽に「癒される~」などと言う輩が多いので

私は好きな言葉ではありません。

でも最近の私はそれを求めるほど疲れていたのです。

円空さんの表情を見ていると、心がほんわりして、

なんとなく顔がゆるんできます。

「ほっこり」という言葉も同じような理由で使いたくないのですが

まさに「ほっこり」・・・

そんなに大きな展示ではなかったので

椅子に座ってしばらくぼんやり眺めていました。

 

この博物館に何度か来たのは

恐竜の展示があり、展覧会も何度かありました。

子どもたちが小さくて大喜びしたのも懐かしく、

実は私自身、恐竜は好きなので小さな楽しい旅になりました。

好奇心旺盛なワタクシ、帰りの坂道は「スロープカー」使ってみました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


休日

2016年10月07日 | 美術館など

久々にPCを開きました。

超~忙しかった。

いつも9月30日は必ず棚卸。

店中の商品をちまちま数えます。

その作業自体はたいそうなことではないのですが、

その準備が大変。

以前勤めていた衣料品の売り場でも大変な思いをしたっけ・・・

しかも、3年と10か月大変お世話になった年下の大先輩が退職して、

10月に入ってからも、というより棚卸後の方が大変。

二人でやっていた仕事をひとりでやる・・・

社員の皆さんも仕事のおすそ分けやお手伝いしてくれるので

なんとか頑張らなきゃな・・・

 

さて休日の今日、歯医者さんでお掃除(治療ではありません)の後、

久々にのんびりと絵画鑑賞に岐阜県美術館へ。

新聞屋さんでとってもステキな招待券をもらったのですが、

もちろんそれがなくても観に行く予定でした。

大好きなコローの絵があるのでとっても楽しみにしながら

日々の仕事や柿畑での作業に勤しんでおりました。

小学生だったか中学生だったかの頃、美術の教科書で見たコローの

「モルトフォンテーヌの思い出」

あの時は漠然と、ステキな絵だなぁと思っただけでした。

こういった絵画を実際に観る機会は一生ないだろうなぁ、と

子どもの私は思っていましたが、

数十年後、デパートの絵画展でその絵に出会いました。

それが美術鑑賞が趣味になったきっかけでした。

今回は残念ながらその絵ではありませんが、

「樹をめぐる物語」というタイトル通りの、樹を描いた風景画。

コローらしい煙るような樹木が美しい風景。

大好きなモネの絵もありました。

絵画としては好みのものではありませんでしたが、

その絵が描かれた当時のモネは奥さんを亡くしたり、

お世話になった人の遺族を助けたり、

とても困難な状況にあったと説明がありました。

にもかかわらずその絵の力強さに、涙があふれそうになりました。

そういったことに芸術の魅力があると思います。

私はベートーヴェンの音楽がとても好きなのですが、

彼の人生も苦難に満ちたものだと聞いています。

それでも彼の音楽は希望や力に満ちています。

私はスポーツにはあまり興味がないので観戦もしませんが、

芸術にも同じくらいのパワーがあるのでは、と思います。

 

残念なことに今日は賑やかなお客さんが多くて、

静かに鑑賞することはできませんでした。

小さなお孫さんをつれた夫婦もいました。

美術館であんなに小さな子供を連れたり、

あんなにうるさくおしゃべりする人をみたのは初めてです。

やはり岐阜は田舎だな・・・とちょっと残念に思いました。

芸術を楽しむのには洗練されていなくてもいいとは思いますが、

公共の場での最低限のマナーって絶対必要。

コンサートに行っても、野球帽にズック靴のおじいさんがいっぱいいる岐阜。

うちの夫が農作業するようなジャンパーのおっちゃんもザラにいる。

せっかくだからオシャレを楽しみましょうよ。

 

少しな気分で耳をふさぎながら見ていると、

「特別出品」ということでユトリロの絵が・・・

しかも大好きな白いユトリロの絵・・・

すべてのイライラが浄化されました。

残念ながらその絵だけ図録にも載っていないし、ポストカードもない・・・

でも心の中には真っ白で美しいユトリロの絵がいます。

雪景色のジャンヌ・ダルクの家を描いた絵でした。

 

少し寒くなりましたが、

雪が少しだけ楽しみになりました。

 

 

 

 


ポンペイ展

2016年09月16日 | 美術館など

本日二回目の更新・・・。

今日は少し時間に余裕があるので備忘録。

 

柿の収穫が始まる直前、しかも夏休みが終わった直後、

名古屋市博物館に「ポンペイの壁画展」を観に行きました。

夏休み中は子供がいっぱいだから・・・ということで

子供が苦手な私は柿との隙間を狙って出かけました。

でも・・・意外に混んでいた、しかもご老人でいっぱい・・・

実は・・・ご老人も苦手、そうワタクシ悪魔のような女なのです。

冗談はさておき・・・

 

ポンペイ・・・

ヴェスヴィオ火山の噴火により一夜にして埋もれた都市。

子供のころからその悲劇に心ひかれていました。

今回は壁画展ということで、出土された邸宅の壁画を展示。

数年前にもポンペイ展がありましたが、

その時は、当時話題の漫画「テルマエ・ロマエ」の世界、

公衆浴場のボイラーや、グラディエイターの鎧などが展示されていました。

今回もポンペイの豪奢な生活が垣間見える邸宅の壁画の一部が展示されていて、

私が心惹かれた悲劇性を感じるものは少なかったのですが・・・

でも数千年前の壁画を目の前にすると、ちょっと震えますね。

しかも平日限定で一部の写真撮影OK

まぁ私の写真にそこまでの感動はありませんが、備忘録。

あの日の感動は甦るでしょう、私の中で。

発掘されたバラバラの壁の一部をパズルのように復元。

細かく描かれたお花や動物、絵心をくすぐられますね。

2000年以上前の人が描いた絵・・・

ザワザワってなってしまいます。

他にもギリシャ神話の神々がたくさん描かれていました。

私のお気に入りの神様は女神ヴィクトリア、

「サモトラケのニケ」で有名な勝利の女神です。

凛々しくて、背中の翼がチャームポイント

 

しばし古代ローマの世界に浸って参りました。

 

 

 

 

 


ボストン

2016年08月19日 | 美術館など

なるべく遥か過去のことになる前に日記に残さなくては

備忘録の意味がなくなってしまう・・・と思いつつも

なかなか更新できないでいる。

PCの調子もよくないし、携帯からは更新しづらい。

まぁPCのご機嫌を伺いつつ、こまめにがんばろう。

自分の古い日記を見ながら過去に思いを馳せることも多いし。

 

七月の終わり、ルノワールかポンペイか、迷って

名古屋ボストン美術館にルノワールを観に行った。

ルノワールは8月で終わりだから、という単純な理由。

 

名古屋ボストン美術館は開館した時にもルノワールか来ていて、

まだ小学生だった息子たちと母と四人で出かけて行った思い出がある。

2月にもヴェネツィア展に行ったけれど、あの時はそんな感慨にはふけらなかった。

ヴェネツィア展を観たすぐ後に、名古屋ボストン美術館の閉館のニュースを耳にして、

あそこで観たいろんな展示を思い出したのだ。

 

ミレーの「種をまく人」には10年ほどの時を挟んで、二度会った。

デューラーの版画、聖書の挿絵は素晴らしかった。

大好きなオキーフの花の絵、とても感動した記憶がある。

ゴーギャンは母を誘ったけれど「好みじゃない」と断られた。

実の母子だから、遠慮なく爽快に断ってくれる母だった。

(ロビーに複製が飾ってある、母の好みではない絵)

 

モネやルノワール、ミレーや特にゴーギャンなどは並んで観たけれど

オキーフなどは独り占めで観たような・・・

閉館も致し方ないのかも。

特にゴーギャンの時はこのエレベーターを数人ずつ制限されて上った。

ちょっとピンボケだけれど、さらに上の階に上るエレベーターから見える

このまるでギリシャ神殿のような柱・・・私はこの柱が大好きだった。

美術館が閉館して、またなにか集客力のある施設を、ということだけど

たぶんもう私の好みの施設ではないよな気がする・・・

閉館はまだ少し先のこと。

来春にはこれも私は大好きな広重の展示がある。楽しみにしています。

 

 


天才の秘密

2016年03月18日 | 美術館など

お悔やみのお花・・・ではなく、高島屋で見た大きなお花のディスプレイ。

一週間ほど前の寒い日でしたが、そこだけがもうすっかり春でした。

 

またまた展覧会の終わりが迫っていたので慌てて行って来ました。

年が明けてから、自分内のイベントが多くて忙しいです。

ちょうど一月に千住真理子さんのコンサートに行った頃、

始まったばかりだったピカソ展 (同じ建物の中です)。

ピカソといえばキュビスムのあの、なんともいえない絵を想像しますが、

今回はそこに至る前の「青の時代」「バラ色の時代」の絵画を集めた

世界的に見ても極めて稀有な展覧会、ということで行って来ました。

入ってすぐの一枚目のデッサンで、頭をガツンとやられたような衝撃・・・

私が美大志望の受験生なら、受験直前で進路を変更しますね。

鉛筆で書いたシンプルなデッサン。

よく見かけるギリシャ彫刻などの頭部だけの石膏像、デッサン用のもの・・・

その絵が完璧で・・・しかも12~13歳のころのものだとか・・・

天才の秘密、よくわかりました。

 

青の時代の暗い陰鬱な絵・・・でもその中にもほのかな暖かさも感じられます。

そしてバラ色の時代へ・・・暖かく柔らかな絵に変わってゆきました。

もちろんキュビスムの絵画もありました。

私、けっこう好きなんです、あの画風。

泣く女の絵なんて共感できますね・・・

 

と言ってもただ有名な絵画を観て、都会の風に当たって来る、

というだけのものですが。

そんな日常からちょっと離れた気分転換でしかないのですが。

美術館のすぐ外にある「オアシス21」

でも気軽に行ける一番近い都会、名古屋です。

こんな景色は私の日常にはありません。

(ちなみにこちらはコンサートの時に撮った、夜のTV塔)

 

お土産にピカソチョコレート、お彼岸のお参りに母にお供えしてくるつもりです。

 

 

 


ヴェネツィア

2016年02月23日 | 美術館など

行って来ました、ヴェネツィア展。

先日名古屋にいったばかりだったけれど・・・

もうすぐ終わってしまうので疲れた体に鞭打って出かけました。

ルネサンスから現代までの芸術の数々を堪能して参りました。

ティントレットやティツィアーノなど聞いたことはある古い画家や

新しいもの(といっても100年以上前ですね)ではモネまで・・・

母が大好きだったモネの描いた素晴らしくて・・・

観ていると体がす~っと軽くなっていくような気がします。

音楽や絵画など、自分の好きなものを観たり聴いたりしていると

体の中の血液が浄化されていくような・・・気のせいでしょうか。

 

絵画だけではなく、17~18世紀頃のヴェネツィアンレースや衣織物、

近代のヴェネツィアンガラスなど・・・ため息ものの手工芸もたくさん。

いつも観に行く絵画展とは少し趣が違って見ごたえがありました。

お土産のクッキー。

いつもはこういったものは買わないのですが、

もうすぐ展覧会が終わるので、ナント半額。

(何故かルノワールのラベルのルピシアのお茶も半額)

2箱買って家族と、職場のみんなとで楽しいティータイム。

ヴェネツィアのゴンドラの船頭さんと、翼のはえたライオンはヴェネツィアのシンボル。

オペラ座の怪人にもヴェネツィア展にも興味のない職場のみんなも

このクッキーの絵柄には大変な興味を示していました。

 

今回疲れた体に鞭打ってまで出かけた目的はもうひとつ。

ターシャ・テューダー展、こちらは新聞屋さんで招待券をもらいました。

ナント、ヴェネツィア展の何倍ものお客さんであふれかえっていました。

ターシャさんが使っていた食器やガーデニングのお道具、

手編みのショールやそれをとめていたブローチ、

彼女が作ったパッチワーク、ドールやドールハウス、

絵本の原画がた~っくさん。

老若男女、と言いたいところですが、40代以上の女性とそのパートナー、

そのくらいの年齢の人々でごった返していました。

やはり絵本作家のターシャさん、原画の数々が素晴らしかったです。

ここでは絵葉書を数枚買いましたが、長蛇の列・・・

いつもカードをもらう従姉に、次のクリスマスのために買いました。

ちょっと気が早いけれど・・・

 

大判のモネの絵と、可愛い小鳥のカード、

額に入れて飾ります。

 

 

 


英国の夢

2015年10月30日 | 美術館など

11月に入って柿の仕事が忙しくなる前に

名古屋市美術館の「英国の夢~ラファエル前派展」を

観に行って来ました。

名古屋市美術館は白川公園の中にあります。

少し前なので今のように涼しくなる前の暑い日でした。

公園の木陰がありがたいような・・・

 

ラファエル前派、というのはラファエロ以前の

中世や初期ルネサンスの芸術を模範とする画家たちだそうで、

つまりラファエロの画は劇的すぎるので素朴に描こうよ、と。

 

私は美しい絵画ならなんでも好きですが。

今回の展覧会は私のどストライクでした。

(品のない表現で申し訳ない・・・)

ロセッティやミレイなどが代表的な画家ですが、

そのロセッティの描く女性はだいたいこんな感じですね。

ちょっとエラの張った気の強そうな・・・(失礼!)

私が気に入った数点を図録を撮ったものでUPします。

このドラマティックな場面、まるで映画の1シーン。

この二人の、絵の右に描かれた手が印象的です。

恋人が戦争にいく前夜、それを引き留める女性・・・

 

「ソルウェーの殉教者」 岸辺の杭に縛られて

満ちてくる潮に飲みこまれようとしています。

 

ジョン・キーツの詩「聖アグネス祭前夜」を題材とした

「祈りの後のマデライン」

月明かりに照らされた髪や肌の美しさ・・・

しばし立ち止まって見とれてしいまいました。

 

そして一番のお気に入り 「シャクヤクの花」

お花やドレスのドレープも素晴らしいのですが、

この女性の顔つき、表情が好きです。

絵画の一枚一枚が、まるで一本づつの映画並みの感動!

 

絵画を観た後の楽しみは、その余韻に浸った後に

初めて見聞きする言葉や歴史をしらべること・・・。

シャクヤクの花は、単純に観て楽しみますが、

「聖アグネス祭」って・・・?

ソルウェーの殉教者って、何があったの・・・?

そのほかにも「アーサー王伝説」をモチーフにした絵もあったので、

もう一度本棚の中の本を探してみたり・・・。

 

名古屋に来るまでに新潟でも展示があったそうで、

すでに観た方のブログなどを見るのもまた一興。

昔好きだった少女漫画のような、外国の非日常的な

物語性と装飾的なところが好き・・・という女性もいました。

水野英子さんをあげられていたから私よりは少しお姉さんかも。

そう・・・昔の少女漫画はとっても素敵だった。

マンガと侮ることなかれ。

今も押入れの古いマンガを開けばすぐそこに、絵画の世界が・・・

私が大すきだったのは竹宮恵子さん、萩尾望都さん、大島弓子さんなど・・・

今見かけるマンガの多くは落書きにしか見えない・・・

というと叱れるかしら?

 

「ラファエル前派展」

12月の中旬まで提示してあるので、もう一度見たいな・・・

と思っています。

 


夏の終わりに・・・

2015年09月15日 | 美術館など

もうすっかり秋ですが、

10日ほど前のことを記しておきます。

 

熱い暑い夏にはお出かけする気にならなかったのですが、

少し暑さも和らいだ頃に滋賀まで出掛けてみました。

 

どこか美術館に・・・と思いましたが

名古屋方面では気に行った展示がなく、

前から行きたかった佐川美術館へ・・・

 

滋賀県といえば・・・

久しぶりの琵琶湖。いつ見ても美しい・・・

私はこの大きな湖が大好きです。

この琵琶湖沿いの湖岸道路を延々と辿って行きました。

途中、岐阜県を出るころに突然の土砂降り。

対向車がすれ違いざまに思いっきり水をはねてゆきます。

「きゃ~~~はははは」

と初めは悲鳴だったのが何故か大爆笑。

土砂降りってテンションあがりますよね。

たった一人のドライブなので誰に気兼ねすることなく

歌ったり笑ったり叫んだり・・・

(叫んだり、というのはコンビニを探していたのですが

 地平線が見えるほどの一面の田んぼだったので

 「コンビニない~~~!」って叫んだり)

楽しい道中です。

 

目的地、佐川美術館です。

琵琶湖の水を引いているので、まるで湖の中に浮かんでいるようです。

キース・へリング展が開催中でしたが、まぁ有名なので回って観ましたが

この美術館に来たかったのは「平山郁夫館」が目的。

もちろんシルクロードの何点もの絵画も素晴らしかったのですが、

サラエボ戦跡を描いた大きな絵が印象的でした。

 

川萌えの私、帰りは近江八幡を回って、

たねや」さんで和菓子を買って・・・

もうお菓子は栗のものが多くてすっかり秋、

地平線が見えるような田んぼも稲刈りで忙しそうでした。

 

身も心も満足な旅でした。