鳥の版画を見た次は、新聞記事でもう一つ興味を持った「ガラス絵」展を見てきました。 こちらの撮影も「今回は宜しいですよ」との事でありがとうございます。
美にも疎いので、ガラス絵ってステンドグラスみたいなもの?などと思って来てみると、キャンバスの代わりにガラスに描いた絵が並んでいて、描かれている作家さんも割といらっしゃるみたいです。
特徴といえば、生地と違いガラスが絵具を吸わないため、色がくっきりと残り、それがとても鮮やかで綺麗なことでしょう。
こちらは「雪渡り」という作品の一部ですが、そのクリアな感じが伝わりますでしょうか?
次は、いま時期らしい「春はすぐそこに」という作品で、落葉樹はまだ葉が出る前ですが、丘の上はもう春めいた明るさ。手前には春を待つ狸の親子。
作者は北海道出身だそうで、もしかしてエゾダヌキかな?可愛いです。が、素人の私が驚くのは、これがガラスの裏側から書いていると聞いた時。
つまり左右逆で描くそうで、構図を考えながらそれを逆に描くのは大変ではないか?と。
何よりガラスは絵の具が乾くまで長い時間が必要。乾くのを待って何回も塗り重ねるそうですが、完成までには大変な時間だそう。実際の制作では何作か平行して進めるのだと思いますが、それはそれで又混乱しないか?と、凡人はただ感心するばかり。
題材は北海道のカラマツ林と畑とか、メルヘンチックな宮沢賢治を題材にしたものとか、あでやかな向日葵や紫陽花など、どれも素敵でした。
他で見ない絵でしたし、どの絵も20万以下位で私も節約すると一枚くらいなら…と一瞬よぎったのですが、その代償に百本近く?の吟醸酒をガマンしないと…と、ふと我に返り、美で酔う境地には程遠いことを自覚した酒呑みの一日でした。