いつもご覧下さり誠に有難うございます。
月曜日は通常、経済週刊誌からの紹介ネタが多いのですが、
本日夜に、ソフトバンクに大きな動きがありましたので、
日経記事でご紹介。続いて(門外漢ですので)簡単にコメントを。
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ソフトバンク、携帯の新料金体系を発表
ソフトバンクの携帯子会社ソフトバンクモバイルは23日夜、
26日から導入する携帯電話料金の新体系を発表した。
競合するKDDIやNTTドコモの全料金体系から200円安く設定するほか、
独自の料金体系も導入する。
独自の料金体系では、基本使用料を除きソフトバンク加入者同士の
通話料・メール使用料を無料にする。
番号ポータビリティー(継続)制度が24日から始まるのを前に、
大胆な料金戦略を打ち出し顧客の囲い込みを図る方針だ。
同日会見した孫正義社長は「どこから見てもどこが一番安いかわかりやすい」
と述べ、新料金に自信を見せた。
他社の料金から200円引き下げるか、ソフトバンク独自の料金を使うかは
顧客が選択できる。孫社長は「おそらく、8割以上の顧客が独自プランを
利用する」との見通しを示した。
独自の料金体系は、来年1月15日までの申し込みまでは適用するが、
その後の料金については「現時点ではわからない」という。
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(コメント)
おそらく24日の日経朝刊で詳しい解説も付くでしょうから、簡単に。
予想外の動きだと思います。
そして同時に、「ルビコン川を渡ってしまった」とも。
早速、記者発表の模様をネットで見てみました。
」他社金額マイナス200円というシンプルな「値下げコミットメント」。
「予想外割引」は種類が豊富で基本料金も70%引き。
店頭で「6番目の予想外」もあるようです。
「何でも出来て無料というインターネットの世界を携帯で実現させたい」
という思いはそれなりに共感できます。
乗り換えの手数料は5,000円かかるようですが、
メリットを感じて乗り換える方も出てくるでしょう。それなりに。
市場でもこのタイミングでの引き下げは予想していなかったでしょう。
最近は孫社長が「大人のソフトバンク」を口癖にしていたようでしたし
(それは見事な演技であったということです)。
何よりも、ご存知の通り、ボーダフォン日本法人の買収額が1.9兆円
となって負債が大きく膨らんでいましたから。
最近、事業の証券化により財務への負担を軽減させたとのことですが
(本当かどうかは定かではないが)、今回の値下げが、
携帯事業のキャッシュフロー生成能力にマイナスの影響を与える可能性は
否定できないと思います。
そして、業績に与える影響をどう見るのか?
これは非常に悩ましい問題です。当面、強弱観が対立するのではないでしょうか。
しかも今後に目を転じると、
総務省が9月にまとめた「新競争促進プログラム2010」では、
2007年夏を目処に携帯端末販売のインセンテティブモデルを検討課題
とするとしておりまして、検討の行方次第では、
端末を長く使うユーザーの利用料金が大きく下がる可能性もあるようです。
となると、泥沼の価格競争が長期戦となるかもしれませんね。
月曜日は通常、経済週刊誌からの紹介ネタが多いのですが、
本日夜に、ソフトバンクに大きな動きがありましたので、
日経記事でご紹介。続いて(門外漢ですので)簡単にコメントを。
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ソフトバンク、携帯の新料金体系を発表
ソフトバンクの携帯子会社ソフトバンクモバイルは23日夜、
26日から導入する携帯電話料金の新体系を発表した。
競合するKDDIやNTTドコモの全料金体系から200円安く設定するほか、
独自の料金体系も導入する。
独自の料金体系では、基本使用料を除きソフトバンク加入者同士の
通話料・メール使用料を無料にする。
番号ポータビリティー(継続)制度が24日から始まるのを前に、
大胆な料金戦略を打ち出し顧客の囲い込みを図る方針だ。
同日会見した孫正義社長は「どこから見てもどこが一番安いかわかりやすい」
と述べ、新料金に自信を見せた。
他社の料金から200円引き下げるか、ソフトバンク独自の料金を使うかは
顧客が選択できる。孫社長は「おそらく、8割以上の顧客が独自プランを
利用する」との見通しを示した。
独自の料金体系は、来年1月15日までの申し込みまでは適用するが、
その後の料金については「現時点ではわからない」という。
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(コメント)
おそらく24日の日経朝刊で詳しい解説も付くでしょうから、簡単に。
予想外の動きだと思います。
そして同時に、「ルビコン川を渡ってしまった」とも。
早速、記者発表の模様をネットで見てみました。
」他社金額マイナス200円というシンプルな「値下げコミットメント」。
「予想外割引」は種類が豊富で基本料金も70%引き。
店頭で「6番目の予想外」もあるようです。
「何でも出来て無料というインターネットの世界を携帯で実現させたい」
という思いはそれなりに共感できます。
乗り換えの手数料は5,000円かかるようですが、
メリットを感じて乗り換える方も出てくるでしょう。それなりに。
市場でもこのタイミングでの引き下げは予想していなかったでしょう。
最近は孫社長が「大人のソフトバンク」を口癖にしていたようでしたし
(それは見事な演技であったということです)。
何よりも、ご存知の通り、ボーダフォン日本法人の買収額が1.9兆円
となって負債が大きく膨らんでいましたから。
最近、事業の証券化により財務への負担を軽減させたとのことですが
(本当かどうかは定かではないが)、今回の値下げが、
携帯事業のキャッシュフロー生成能力にマイナスの影響を与える可能性は
否定できないと思います。
そして、業績に与える影響をどう見るのか?
これは非常に悩ましい問題です。当面、強弱観が対立するのではないでしょうか。
しかも今後に目を転じると、
総務省が9月にまとめた「新競争促進プログラム2010」では、
2007年夏を目処に携帯端末販売のインセンテティブモデルを検討課題
とするとしておりまして、検討の行方次第では、
端末を長く使うユーザーの利用料金が大きく下がる可能性もあるようです。
となると、泥沼の価格競争が長期戦となるかもしれませんね。
ただしこの場合、「SBのキャッシュフロー生成能力を毀損する」とは限らない。
確実なのは、値下げ競争となった場合「携帯業界全体のキャッシュフローは減少する」ということです。
一般論として、価格競争に陥った場合、最も大きいダメージをこうむるのは業界最大手企業です。
シェアが大きければ大きいほど受ける影響は強くなります。
だから、ガリーバーが存在する業界に、最下位企業として競争を挑むというポジション上、「価格競争を挑む」という戦略はむしろ定石といえるでしょう。
またSBの場合、新規参入といっても新規顧客の増加に伴って増えてゆく追加コストは大きくありません。
したがって、「価格競争によるシェアアップが、キャッシュ的に見ても有利」という判断があった可能性があります。
寡占市場は引っ掻き回すと面白い、というのは私の傍目的な見方だけど、こういうのは好きです。
ヴァージングループのブランソン会長も、コーラ市場に参入して遊んでいましたが、SBのソン会長も次はコーラかなぁ・・・。
価格競争も、大手同士でやる分には「弱者が泣きを見る」という構造じゃないのでOKです。
この辺の孫さんの判断はいつもしたたかで、あなどれませんね。
YahooBBのADSL・ISPサービスも、いろいろひっくるめると決して「最安」ではないのに、一番安く見せかけることで一定の地位を確保していますから。
入り口で激安をアピールし、中でチョコチョコと売上を積み重ねてつじつまを合わせるという「タケヤ戦法」かもしれないすよ。