ブログ再開と同時に不適正会計案件が浮上。
幸先がいいですね。
まずは日経記事より
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中古車のグッドスピード、決算で不適切会計疑い 調査委設置
中古車販売のグッドスピードは29日、公表済みの決算で不適切な会計処理の疑いがあるとして、外部有識者からなる調査委員会を設置すると発表した。監査法人から不適切会計の疑いがあると指摘があった。業績への影響は調査結果を踏まえて今後開示するという。
同日開いた取締役会で設置を決めた。調査委では、類似案件や社内体制の不備に関しても調べ、再発防止策を策定する見込み。グッドスピードは不適切会計の疑いについて、対象期間や金額など「現時点で詳細を把握できていない」とした。監査法人は疑いの内容を直接調査委員会に伝えることにしているという。
同社は8月、過去約4カ月間の保険金請求を自主調査し、30件で不適切な事案が見つかったと発表していた。不適切会計の疑いとの関連性は明らかにしていない。
同日、店舗閉鎖に伴う特別損失1億6000万円を2023年9月期の連結業績に計上すると発表した。
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グッドスピードの企業概要はこんな感じですか。
【SUVや輸入車などに特化した中古車販売店を出店】
SUV・4WDを中心にミニバン、輸入車など、専門性を高めた中古車販売店を東海4県(愛知、岐阜、三重、静岡)を中心に出店。附帯して、整備・鈑金などのサービスを提供する。
中古車販売のMEGA専門店、国産車専門店、輸入車専門店と、バイク販売店などを展開。特にSUVは東海エリア最大級の在庫数と車種を実現。また、保証プログラム、メンテナンスパック、コーティングなどのオプションを取り揃え、1台当たりの売上高・利益を確保しつつ、車両本体の低価格提供を目指す。販売用車両は、大半を全国のオートオークション会場から仕入れる。
2002年、創業店であるSUV専門店を愛知県にオープン。03年に中古車販売を目的に有限会社グッドスピードを設立。06年に株式会社化。10年、輸入車販売店をオープン。20年、バイク事業に参入。21年、ハーレーダビッドソンなどを扱う現チャンピオン76を子会社化、バイク事業を同社に集約。
愛知はトヨタのおひざ元ということもあってか、質実剛健・財務体質の良好な企業が多い土地柄。
その中で車種に特化して成長して上場ですか。東海から全国へ将来への成長期待が見込める会社との第一印象。
鑑査法人はA&Aパートナーズ
2022年のクライアントは以下のように優良企業が多くみられますね。そして今回、監査法人からの指摘ということで職責をしっかり果たされているようです。
1979 大気社
8279 ヤオコー
1419 タマホーム
7705 ジーエルサイエンス
6870 日本フェンオール
4284 ソルクシーズ
9475 昭文社 HD
9275 ナルミヤ・インターナショナル
9163 ナレルグループ
7463 アドヴァン
1866 北野建設
7676 グッドスピード
それでは、グッドスピードの財務内容を見てみますか。
・2022/4Q有価証券報告書
・2023/1Q決算短信
・2023/2Q決算短信
・2023/3Q決算短信
第一印象として、愛知の上場企業にしては財務内容悪すぎますね。
中古車という価値が不安定で在庫リスクの大きい事業をするには、自己資本比率1ケタは余りにバッファが薄い。
有利子負債構成比率が8割弱はバランス悪過ぎ。
そのうえで、増資をしつつ出店増で成長戦略を継続。
しかし出店等に伴うコスト負担重く、今期に入ってからは営業利益以下は収支トントンレベルまでに悪化。
創業以来、営業活動キャッシュフローはマイナスが続いていて、金融機関からちゃんと借り換えできるかがこの会社の問題となってくるかと。
3Q実績 売上高478億円 営業利益 187百万円
4Q計画 売上高660億円 営業利益1001百万円
差し引いてみると
4Qのみで売上高182億円 営業利益 814百万円との計画。
経常利益率が2%未満の事業でこの利益を出すのはなかなか困難かと。
3Q決算の段階で業績下方修正の判断もあったかもしれませんが、増資の直後でもあり、現場の士気を下げないために、通期計画の旗は降ろせないのでしょう。しかし、その「やせ我慢」が報道されているような不適正会計の引き金になったのかもしれません。
あくまで邪推ですが。
ビッグモーター事件でただでさえ中古車販売会社に向けられる目が厳しさを増す中、今度はその決算内容まで疑義を向けられるのでしょうか。
以上、グッドなスピードで当件のコメントを書いたつもりです。
詳細内容が開示されたらまたコメントします。
またいきます。
幸先がいいですね。
まずは日経記事より
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中古車のグッドスピード、決算で不適切会計疑い 調査委設置
中古車販売のグッドスピードは29日、公表済みの決算で不適切な会計処理の疑いがあるとして、外部有識者からなる調査委員会を設置すると発表した。監査法人から不適切会計の疑いがあると指摘があった。業績への影響は調査結果を踏まえて今後開示するという。
同日開いた取締役会で設置を決めた。調査委では、類似案件や社内体制の不備に関しても調べ、再発防止策を策定する見込み。グッドスピードは不適切会計の疑いについて、対象期間や金額など「現時点で詳細を把握できていない」とした。監査法人は疑いの内容を直接調査委員会に伝えることにしているという。
同社は8月、過去約4カ月間の保険金請求を自主調査し、30件で不適切な事案が見つかったと発表していた。不適切会計の疑いとの関連性は明らかにしていない。
同日、店舗閉鎖に伴う特別損失1億6000万円を2023年9月期の連結業績に計上すると発表した。
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グッドスピードの企業概要はこんな感じですか。
【SUVや輸入車などに特化した中古車販売店を出店】
SUV・4WDを中心にミニバン、輸入車など、専門性を高めた中古車販売店を東海4県(愛知、岐阜、三重、静岡)を中心に出店。附帯して、整備・鈑金などのサービスを提供する。
中古車販売のMEGA専門店、国産車専門店、輸入車専門店と、バイク販売店などを展開。特にSUVは東海エリア最大級の在庫数と車種を実現。また、保証プログラム、メンテナンスパック、コーティングなどのオプションを取り揃え、1台当たりの売上高・利益を確保しつつ、車両本体の低価格提供を目指す。販売用車両は、大半を全国のオートオークション会場から仕入れる。
2002年、創業店であるSUV専門店を愛知県にオープン。03年に中古車販売を目的に有限会社グッドスピードを設立。06年に株式会社化。10年、輸入車販売店をオープン。20年、バイク事業に参入。21年、ハーレーダビッドソンなどを扱う現チャンピオン76を子会社化、バイク事業を同社に集約。
愛知はトヨタのおひざ元ということもあってか、質実剛健・財務体質の良好な企業が多い土地柄。
その中で車種に特化して成長して上場ですか。東海から全国へ将来への成長期待が見込める会社との第一印象。
鑑査法人はA&Aパートナーズ
2022年のクライアントは以下のように優良企業が多くみられますね。そして今回、監査法人からの指摘ということで職責をしっかり果たされているようです。
1979 大気社
8279 ヤオコー
1419 タマホーム
7705 ジーエルサイエンス
6870 日本フェンオール
4284 ソルクシーズ
9475 昭文社 HD
9275 ナルミヤ・インターナショナル
9163 ナレルグループ
7463 アドヴァン
1866 北野建設
7676 グッドスピード
それでは、グッドスピードの財務内容を見てみますか。
・2022/4Q有価証券報告書
・2023/1Q決算短信
・2023/2Q決算短信
・2023/3Q決算短信
第一印象として、愛知の上場企業にしては財務内容悪すぎますね。
中古車という価値が不安定で在庫リスクの大きい事業をするには、自己資本比率1ケタは余りにバッファが薄い。
有利子負債構成比率が8割弱はバランス悪過ぎ。
そのうえで、増資をしつつ出店増で成長戦略を継続。
しかし出店等に伴うコスト負担重く、今期に入ってからは営業利益以下は収支トントンレベルまでに悪化。
創業以来、営業活動キャッシュフローはマイナスが続いていて、金融機関からちゃんと借り換えできるかがこの会社の問題となってくるかと。
3Q実績 売上高478億円 営業利益 187百万円
4Q計画 売上高660億円 営業利益1001百万円
差し引いてみると
4Qのみで売上高182億円 営業利益 814百万円との計画。
経常利益率が2%未満の事業でこの利益を出すのはなかなか困難かと。
3Q決算の段階で業績下方修正の判断もあったかもしれませんが、増資の直後でもあり、現場の士気を下げないために、通期計画の旗は降ろせないのでしょう。しかし、その「やせ我慢」が報道されているような不適正会計の引き金になったのかもしれません。
あくまで邪推ですが。
ビッグモーター事件でただでさえ中古車販売会社に向けられる目が厳しさを増す中、今度はその決算内容まで疑義を向けられるのでしょうか。
以上、グッドなスピードで当件のコメントを書いたつもりです。
詳細内容が開示されたらまたコメントします。
またいきます。