お疲れさまです。
昨日は1,392名様と歴代最高レベルのアクセスで大変恐縮です。
記事の中身はタイトルの割に歴代最低クラスでしたが・・・・
(今に始まったことではないが)。
さて、今回のネタですが・・・・・・。
監査役協会が29日に、
「会計基準の国際化に伴う企業への影響と監査役の実務対応 その2」
を公表しました。
これは4月10日付の拙稿
「これは便利かも・・・さながら「会計の平成20年問題」実務ハンドブック」に続く第二弾。
新会計基準の概要がコンパクトにまとまっています。
今回は、工事進行基準、持分法、資産除去債務の3本立てです。
監査役のみならず利害関係者さんが新会計基準の影響を考える際に
参考となると思います。
このうち、工事進行基準について補足を少々。
「工事進行基準?別にいいじゃない?収益が前倒しに計上されるし・・・・・」
とか甘く見ないほうがいいですよ。
というのも、こんなことが起きてしまっていますから・・・・・。
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【朝日新聞】
IHI虚偽記載問題 個人株主ら賠償求め提訴 2008年9月29日
造船重機大手の「IHI」(旧石川島播磨重工業)が有価証券報告書に
虚偽の記載をして資金を調達したとして、金融庁に約16億円の課徴金納付を
命じられた問題で、全国の個人株主59人と1法人が29日、
IHIに約6200万円の損害賠償を求め、東京地裁に提訴した。
株主側の弁護団は、07年9月にIHIが業績予想の下方修正などを公表した
ことで株価が下落したと主張。金融商品取引法に基づいて、
公表時の前後1カ月の株価の平均値の差を損害額とした。
07年1月の新株発行の公募に応じた株主については、
取得時と処分時の差が損害額に当たると訴えている。
(引用終わり)
------------------------------------------------------------------------
この記事を見る限り、工事進行基準とは何ら関係がないように見えますが、
ところがどっこい。
IHIの損失額が膨らんでしまった要因の1つが、
この工事進行基準に基づいて
行った、採算の悪化した工事について見積もりの修正だったんですよね。
ちょうど9/30付日経産業新聞でも取り上げておりましたが、
金融商品取引法では、悪意がなくとも結果的に有価証券報告書を訂正すれば
虚偽記載ということになり、内容によっては企業が投資家などの損害賠償責任
(株価下落に伴う損失など)を負うおそれがあります。
工事進行基準がH22年3月期決算から全面適用になりますとゼネコン、造船、
ソフトウエア会社など請負工事などを手掛ける企業の多くが、
IHIのような巨額損失発生リスク、さらに虚偽記載リスクに
さらされることになるとのこと。
要するに、原価の見積もりを精度高くやらないといけない、ってなワケですが、
昨今の大荒れの資源・商品市況を見るにつけ、それは非常に酷な話です。
同紙によりますと、
今後、企業側が損害発生の元となる株価を下落させないように、
恣意的に情報を操作する可能性も指摘されておりまして、
企業の情報開示姿勢にも影響を与えかねないものとなりそうです。
・・・・ということで、表題の意味、何となくご理解いただけたかと。
以上、ご参考まで。
なお、金融危機真っ盛りの米国。
日経ヴェリタスによりますと、
投資家の先行きへの不安感を示すVIX指数、これは
米国の株価指数オプションから算出される株価の予測変動率で、
「恐怖指数」とも呼ばれるものですが、
この指数が29日に46.72となり、前日から一気に11.98ポイントも上昇。
アジア通貨危機や米同時多発テロ直後を上回り、
1993年の算出開始以来、過去最高を更新した。
法案否決に対する市場の落胆度合いを如実に物語る。
とのことでして、
本場の「恐怖」もまさに進行中!
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
さて、今回の1曲。
「工事」関係の曲と言えば・・・・・・やはりこの昭和の名曲が欠かせません。
美輪明宏「ヨイトマケの唄」
昨日は1,392名様と歴代最高レベルのアクセスで大変恐縮です。
記事の中身はタイトルの割に歴代最低クラスでしたが・・・・
(今に始まったことではないが)。
さて、今回のネタですが・・・・・・。
監査役協会が29日に、
「会計基準の国際化に伴う企業への影響と監査役の実務対応 その2」
を公表しました。
これは4月10日付の拙稿
「これは便利かも・・・さながら「会計の平成20年問題」実務ハンドブック」に続く第二弾。
新会計基準の概要がコンパクトにまとまっています。
今回は、工事進行基準、持分法、資産除去債務の3本立てです。
監査役のみならず利害関係者さんが新会計基準の影響を考える際に
参考となると思います。
このうち、工事進行基準について補足を少々。
「工事進行基準?別にいいじゃない?収益が前倒しに計上されるし・・・・・」
とか甘く見ないほうがいいですよ。
というのも、こんなことが起きてしまっていますから・・・・・。
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【朝日新聞】
IHI虚偽記載問題 個人株主ら賠償求め提訴 2008年9月29日
造船重機大手の「IHI」(旧石川島播磨重工業)が有価証券報告書に
虚偽の記載をして資金を調達したとして、金融庁に約16億円の課徴金納付を
命じられた問題で、全国の個人株主59人と1法人が29日、
IHIに約6200万円の損害賠償を求め、東京地裁に提訴した。
株主側の弁護団は、07年9月にIHIが業績予想の下方修正などを公表した
ことで株価が下落したと主張。金融商品取引法に基づいて、
公表時の前後1カ月の株価の平均値の差を損害額とした。
07年1月の新株発行の公募に応じた株主については、
取得時と処分時の差が損害額に当たると訴えている。
(引用終わり)
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この記事を見る限り、工事進行基準とは何ら関係がないように見えますが、
ところがどっこい。
IHIの損失額が膨らんでしまった要因の1つが、
この工事進行基準に基づいて
行った、採算の悪化した工事について見積もりの修正だったんですよね。
ちょうど9/30付日経産業新聞でも取り上げておりましたが、
金融商品取引法では、悪意がなくとも結果的に有価証券報告書を訂正すれば
虚偽記載ということになり、内容によっては企業が投資家などの損害賠償責任
(株価下落に伴う損失など)を負うおそれがあります。
工事進行基準がH22年3月期決算から全面適用になりますとゼネコン、造船、
ソフトウエア会社など請負工事などを手掛ける企業の多くが、
IHIのような巨額損失発生リスク、さらに虚偽記載リスクに
さらされることになるとのこと。
要するに、原価の見積もりを精度高くやらないといけない、ってなワケですが、
昨今の大荒れの資源・商品市況を見るにつけ、それは非常に酷な話です。
同紙によりますと、
今後、企業側が損害発生の元となる株価を下落させないように、
恣意的に情報を操作する可能性も指摘されておりまして、
企業の情報開示姿勢にも影響を与えかねないものとなりそうです。
・・・・ということで、表題の意味、何となくご理解いただけたかと。
以上、ご参考まで。
なお、金融危機真っ盛りの米国。
日経ヴェリタスによりますと、
投資家の先行きへの不安感を示すVIX指数、これは
米国の株価指数オプションから算出される株価の予測変動率で、
「恐怖指数」とも呼ばれるものですが、
この指数が29日に46.72となり、前日から一気に11.98ポイントも上昇。
アジア通貨危機や米同時多発テロ直後を上回り、
1993年の算出開始以来、過去最高を更新した。
法案否決に対する市場の落胆度合いを如実に物語る。
とのことでして、
本場の「恐怖」もまさに進行中!
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さて、今回の1曲。
「工事」関係の曲と言えば・・・・・・やはりこの昭和の名曲が欠かせません。
美輪明宏「ヨイトマケの唄」