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会計基準コンバージェンス(収斂)工程表に思う -○○○○も後押し?-

2006-10-13 | 会計・株式・財務
いつもご覧下さり誠に有難うございます。
今回はこのブログでも何度か取り上げている会計基準のコンバージェンス(収斂)について。
12日に大きな動きがありました。
企業会計基準委員会のプレスイリリースに沿ってまとめますと・・・・。
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 12日、企業会計基準委員会が、日本の会計基準の国際会計基準とのコンバージェンス
(収斂)に対する取組状況等をより明らかに示していくことを目的として、
会計基準等の開発プロジェクトについて、「プロジェクト計画表」をとりまとめて公表したのです。

そこでは、欧州証券規制当局委員会(CESR)から補正措置が提案されている26項目の
取組状況について、その2007年末までの作業計画と2008年年初の達成状況の見通しを
明らかにすることに主眼を置いております。

  →(参考)CESRから補正措置が提案されている26項目について
       <あずさ監査法人HPより> 
        日本基準のIFRSとの同等性の評価に関するCESRのテクニカル・アドバイス
        http://www.azsa.or.jp/b_info/letter/66/01.html

企業会計基準委員会では国際会計基準審議会(IASB)との共同プロジェクトの推進により、
会計基準間の差異は縮小していくものと認識しているものの、特にCESRから補正措置が
提案されている項目については、その影響の重要性に鑑み、着実に差異の解消を進める
必要があるものと考えて、積極的に取組みを進めていくとしています。

      ◆我が国会計基準の開発に関するプロジェクト計画について
       ―EUによる同等性評価等を視野に入れたコンバージェンスへの取組み―
      http://www.asb.or.jp/html/international_issue/convergence/convergence_20061012.pdf
     
      ◆ASBJ プロジェクト計画表( 別添)
     http://www.asb.or.jp/html/international_issue/convergence/convergence_20061012_2.pdf

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 (コメント)

・ 計画表、といいましょうか工程表を見ますと、2007年末までの1年強の会計基準の開発
 スケジュールが以前よりも明確になりましたし、またリース会計やセグメント報告など
 コンバージェンスの対象外の項目も盛り込まれた網羅性の高い表となっておりますので、
 会計にご関心のある方は是非この工程表をチェックしておいて下さい。

 当委員会の意気込みの強さといいましょうか、危機感が伝わってきます。  
 日本の会計基準の、国際会計基準(IFRS)への収斂がますます現実味を帯びてきましたね。


・ でも、この背景には何があったのか?
  もちろん、「もともと既定路線だったのでは?」というご意見は至極ごもっとも。
  
  ただ、12日の日経金融新聞11面「会計最前線」に興味深い指摘がありました。 

  要は、安倍政権の新布陣が企業会計基準委員会にプレッシャーを与えている可能性が
  あるかも知れないということです。

  そう、副題の○○○○には安倍政権が入ります。

  安倍政権における塩崎官房長官は、昨年11月に外務副大臣に就任するまで
  自民党金融調査会「企業会計小委員会」委員長を務めていた。
  その会計小委員長の後任が現在副大臣となっている渡辺喜美氏。
  塩崎氏、渡辺氏とも欧米制度に見劣りしない制度を求める「国際派」とか。

  今春、会計小委に呼ばれた企業会計基準委員会は会計基準のコンバージェンスが
  遅れていることを、当時の渡辺小委員長から攻められた経験があり、
  今回の人事にも戦々恐々していた可能性があるというのです。

   この他、「監査法人への刑事罰導入」や「監査法人の交代制」といった、
  結果如何では監査業界に激震を与えうるテーマもあるとか。

  因みに、監査法人交代制については、日本監査研究学会特別委員会報告
   「監査事務所の強制的ローテーションに関する実態調査研究特別委員会報告書」
   (2006年9月17日 第29回全国大会公表)が公表されておりますので、
  ご関心ある方は、こちらからご覧下さい。
   http://www.dobunkan.co.jp/audit/download/img/houkoku.pdf

  しかし、いろんな有益な資料が、容易に入手できる時代になりましたよね。今更ながら。

   それではまた。

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