ニュースを見ていたら、また「すき家」店舗に強盗が入ったようだ。警察庁などによると、「すき家」の強盗被害は一昨年24件で飲食店トップ。昨年は57件と倍以上に増加。しかも、飲食店を狙った昨年の総数は121件で、その半数近くが「すき家」だった。2位の吉野家(7件)、松屋(0件)を引き離してダントツ。さすが、外食の雄である(←もちろん皮肉)。
なぜ、「すき家」ばかりに被害が集中するのだろうか?
ネットでいろいろ情報を漁った結果、次のような要因が浮かび上がってきた。
【要因と思われるもの】
①すき家は深夜は一人体制。ほとんどの店舗でレジが1つしかなく、しかも出入り口付近に設置。カウンター内部に出入自由で店員を脅しやすい。まさに「隙」家だ。「すき家」を運営している「ゼンショー」HPでは「(食べ物に)世界一臆病な会社でありたい」と謳っており、気の弱さも突かれたのかも知れない。
②吉野家はどんな深夜でも2人体制。レジが分散されており現金の回収に手間取る。しかもカウンターには飛び越えないと入れない。
③松屋は券売機で現金がしっかりガードされている。店員がとにかく早く逃げろと指導されていて脅しようがない。
これだけでは面白くない。数字で確認してみよう。
「ゼンショー」と「松屋フーズ」を比較してみる。
(なお比較に際しては「決算プロ」のデータを利用している。)
単体1店当たりの従業員数(臨時要員も含む)を計算するとこうなる。
ゼンショー(1,887店)=従業員1,141人、臨時12,112人(月176時間換算)=1店7.0人
松屋フーズ(791店)=従業員1,114人、臨時5,357人(1日8時間換算)=1店8.2人
本部人員も含まれているので厳密な比較はできないが、この計算によると松屋が1店当たり1.2人多く人が張り付いていることになる。この差はまさに「深夜の時間帯」の要員の差なのだろうか。
では仮に、単体全店に深夜、店員をもう1人配置するとどの位コストが増えるのだろうか・・・・・
1,887店×1人×8時間×1,000円(時給)×365日=55.1億円!
H22/3期の連結経常利益は111億円だったから、深夜1名増員するだけで利益の半分が吹き飛ぶことになる。であれば、数十万円程度の被害が数十回あってもそちらのほうが格段に安く上がる・・・・・。そう算盤を弾いてしまうのが自然なのであろう。レジやカウンターの改装にもカネはかかるので二の足を踏んでしまうのか。しかし、従業員の安全は考えなくて良いのだろうか。
この他、ゼンショーに関しては、資産除去債務会計の適用にあたり違和感の残る処理も行っている(詳細は東洋経済ネット参照~資産除去債務の襲撃)。利益志向が強いことの裏返しなのだろうが、やや無理を重ねているように見受けられる点で、ヤマダ電機に通じるところがある。ゼンショーについては、また日を改めて論じてみたい。
牛丼価格競争の先導役になっている「すき家」。でも安いのにはこういうワケがあった。我々消費者も、単に安いからその店に行くのではなく、安くなっている理由が一体何なのか、それが工夫を凝らしたビジネスモデル(例:サイゼリヤ)によるものなのか、やや行き過ぎたコストカット(例:ゼンショー)なのか等々、思いを巡らせるべきではないだろうか。
特に「すき家」の牛丼を食べるときには、その陰で、深夜、強盗被害の危険に怯えながら店を切り盛りしている従業員がいることを思い出して欲しい。
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なぜ、「すき家」ばかりに被害が集中するのだろうか?
ネットでいろいろ情報を漁った結果、次のような要因が浮かび上がってきた。
【要因と思われるもの】
①すき家は深夜は一人体制。ほとんどの店舗でレジが1つしかなく、しかも出入り口付近に設置。カウンター内部に出入自由で店員を脅しやすい。まさに「隙」家だ。「すき家」を運営している「ゼンショー」HPでは「(食べ物に)世界一臆病な会社でありたい」と謳っており、気の弱さも突かれたのかも知れない。
②吉野家はどんな深夜でも2人体制。レジが分散されており現金の回収に手間取る。しかもカウンターには飛び越えないと入れない。
③松屋は券売機で現金がしっかりガードされている。店員がとにかく早く逃げろと指導されていて脅しようがない。
これだけでは面白くない。数字で確認してみよう。
「ゼンショー」と「松屋フーズ」を比較してみる。
(なお比較に際しては「決算プロ」のデータを利用している。)
単体1店当たりの従業員数(臨時要員も含む)を計算するとこうなる。
ゼンショー(1,887店)=従業員1,141人、臨時12,112人(月176時間換算)=1店7.0人
松屋フーズ(791店)=従業員1,114人、臨時5,357人(1日8時間換算)=1店8.2人
本部人員も含まれているので厳密な比較はできないが、この計算によると松屋が1店当たり1.2人多く人が張り付いていることになる。この差はまさに「深夜の時間帯」の要員の差なのだろうか。
では仮に、単体全店に深夜、店員をもう1人配置するとどの位コストが増えるのだろうか・・・・・
1,887店×1人×8時間×1,000円(時給)×365日=55.1億円!
H22/3期の連結経常利益は111億円だったから、深夜1名増員するだけで利益の半分が吹き飛ぶことになる。であれば、数十万円程度の被害が数十回あってもそちらのほうが格段に安く上がる・・・・・。そう算盤を弾いてしまうのが自然なのであろう。レジやカウンターの改装にもカネはかかるので二の足を踏んでしまうのか。しかし、従業員の安全は考えなくて良いのだろうか。
この他、ゼンショーに関しては、資産除去債務会計の適用にあたり違和感の残る処理も行っている(詳細は東洋経済ネット参照~資産除去債務の襲撃)。利益志向が強いことの裏返しなのだろうが、やや無理を重ねているように見受けられる点で、ヤマダ電機に通じるところがある。ゼンショーについては、また日を改めて論じてみたい。
牛丼価格競争の先導役になっている「すき家」。でも安いのにはこういうワケがあった。我々消費者も、単に安いからその店に行くのではなく、安くなっている理由が一体何なのか、それが工夫を凝らしたビジネスモデル(例:サイゼリヤ)によるものなのか、やや行き過ぎたコストカット(例:ゼンショー)なのか等々、思いを巡らせるべきではないだろうか。
特に「すき家」の牛丼を食べるときには、その陰で、深夜、強盗被害の危険に怯えながら店を切り盛りしている従業員がいることを思い出して欲しい。
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又、ゼンショーって過去にアルバイトに残業手当の件で訴えられましたよね。そしてそのアルバイトを「タダ食い」で逆に訴えたりしましたよね。しかもゼンショー敗訴。とんでもない企業です。
1人しかいないという事で狙っているなら
防げるかも
あと深夜は武装させればいい
強盗を撃退した者に
ボーナスを弾めばやる気に繋がるのでは
http://www.tachibana-akira.com/2010/12/987