いつもご覧下さり誠に有難うございます。
さて昨日、このブログでも何度か取り上げているファーストリテイリングが新たな成長戦略、
といいましょうか大風呂敷を広げてきました。
詳細な事業戦略はは当社HPからご覧下さい。日経記事の後で簡単なコメント。 http://www.fastretailing.co.jp/ir/pdf/mov/2006/20060906_yanai.pdf
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■ユニクロ、大型店を3年で100店出店■
ファーストリテイリングは今秋から、基本的なデザインに特化してきた「ユニクロ」の商品開発や
店舗展開を全面的に見直す。欧米の拠点と連携して開発したファッション衣料を取り扱うほか、
1500平方メートルの大型店を3年で100店出店するなど店舗の大型化を加速する。
主軸のユニクロ事業の成長率を高め、4年後の年商1兆円構想を実現しようと言う強気の成長戦略だ。
柳井正会長兼社長は6日の記者会見で「ベーシック一辺倒ではなく、流行を取り入れた商品を
積極的に投入する」と表明した。
そのためニューヨーク、ミラノ、パリにこのほどデザイン拠点を開設。
デザイナーらを東京本社と合わせて約150人採用した
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(コメント)
・ 過去、株式アナリストとしてこの会社を担当したことのある私としましては、
柳井会長が以前仰っていた「成長しなければ死んだも同然」との名言が耳から離れません。
今回も成長“原理主義”といいましょうか、強気で強烈ですね。
・ でも、やはりM&Aを絡めての年商1兆円、経常利益1,500億円構想ってところは少し気がかりです。
確かに買収資金は潤沢にあるんでしょうが、自分で言い出した売上目標に自縄自縛に
陥っているのではないのかなぁ?と。
それと、現在のユニクロ店舗も国内でほぼ飽和。
なので、店舗の大型化という名のスクラップアンドビルドも絡ませながら、
不振既存店を体よくリストラさせ、市場が最も注目している既存店売上を
安定的にさせようとしている..........と書いたら書き過ぎでしょうか。
とはいえ、会社側からすれば、投資家に期待を抱かせて引き続き保有し続けてもらうためには、
やむを得ない事業戦略だと思います。
株式は結局、「期待」先行ですからね。
目先は、昨年の「厳冬」特需の反動が少し心配されますが、
「スキニー」などの新機軸でどれだけ影響を緩和できるか注目するとしますか。
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ただ問題なのは、なぜ「成長しなければ死んだも
同じ」なのかという根拠が希薄な点。
現実には、単一事業での定率成長は不可能。
定率成長を続けるてぇことは、成長額を無限に
逓増させ続けるってことだから。
成長額を手っ取り早く稼ぐためにM&Aに走る
のもお約束ですが、そのためには株価を維持する
ことが必要になります。
で、株価を維持するためには成長率を維持しな
きゃならない、という「成長志向スパイラル」へ
入ります。
根拠なんかなくても「成長し続けなきゃだめだ」
といい続けるしかなくなるのです。
このスパイラルは、はっきり行って悪循環です
から、いずれは行き詰まるでしょう。
この過程のどこかで、業績を実態以上に良く見せ
たいという欲求も、必ず出てきます。
このような理由により、「成長志向」「株主利益
の最大化」、こういう言葉を簡単に口にする経営
者に、私は懐疑的です。
玉塚さんもいいタイミングで出たと言えるんじゃ
ないでしょうか。
「1985年の奇跡」って、ラグビーかと思い
ましたよ。ありゃ1985年度か?
あ、タイガースファンのみなさん、失礼。