11月3連休の日経の通販広告に「屋久杉 打ち出の小槌」という拝金社会にピッタリな魅惑の逸品が掲載されていました。
製造元の㏋に掲載されていた商品説明をみてみますと、
◆土埋木(どまいぼく)と倒木(とうぼく)の採取禁止によって市場から姿を消した日本の至宝・屋久杉。もはや原木だけでも財産であり、本格的な木彫作品となりますと、富豪の特権と言っても過言ではありません。『打ち出の小槌』は千寿神木の巨木を用い、満願成就の法具に彫り上げた傑作。もちろん、杢目美しい台座にも極上の屋久杉が用いられており、2021年の今、これほどの巨大な作品を今回の頒布価格でお求めいただける機会は千載一遇の出会いといえるでしょう。
◆打ち出の小槌といえば、大黒天が携える満願成就の法具。金銀財宝を授ける富の象徴は七福神信仰が盛んだった江戸時代から、武家や豪商の大屋敷の床の間に飾られた歴史を有します。いわば、本作は一時代を築き上げた貴方様がご所蔵になり、代々受け継ぐにふさわしい家宝級の名品。しかも、伐採を行った山師が確保していた原木をご提供いただき、熟練職人が彫刻後、丹念に磨き上げました。これほどの巨大木彫とあれば、授かるご利益は格別のことと存じます。
◆長年、寝かせた上、丹念に磨くことで浮かび上がる粒立った杢目の美しいこと。悠久の歴史を感じさせる美の世界は極上木との巡り合いに加え、屋久杉を知り尽くした職人の技があって初めて拝すことができるのです。木の宝石はさらに価格が暴騰するといわれています。絶対に奇跡の傑作をお見逃しないようお願い申し上げます。限定10。
極めてレアな屋久杉による打ち手の小槌。
これは確かに魅力的です。
私も欲しくなりました・・・・・・・。
しかし、・・・・・・・・・・・・・ちょっと待って下さい。
限定10個、1個税込で23.1万円。全部売れても231万円にしかならなりません。
粗利益率が仮に50%だとしても、115万円。
全部売れたとしても、広告料が高いイメージのある日経ですから、儲けは極めて微々たるものです。
本当に限定10個しかないのでしょうか?
見方を変えてみましょう。
先ほどの商品紹介文を良くご覧ください。
「2021年の今、これほどの巨大な作品を今回の頒布価格でお求めいただける機会は千載一遇の出会いといえるでしょう。」
2年前の記述です。
しかも、商品紹介のページの下のところで、ご丁寧に2年前、2021年4月の日本農業新聞に掲載した広告までリンクしてくれています。
日本農業新聞から日経へと販路が拡大した印象もあります。
しかし2年前も限定10個。まだ売れていないんですかね?
それとも2年前の限定10個は完売して、その後また製造して在庫はまだまだあるということなんですかね?
因みに屋久杉 打ち出の小槌で検索すると、類似品を含めて出物がそれなりに多そうな雰囲気を感じます。
以上からしますと、幾つかの仮説が考えられます。
①在庫は(潜在的に)10個以上ある可能性がある。まだまだ作れるだけの原材料(原木)を抱えている。
②在庫が本当に10個しかない可能性もある。その場合は、申し込んできた客に「完売」を伝える一方で、その代わりとして別の商品を売り込んで収益を上げるという手法も考えられる。誤解を恐れず言えばいわゆる「おとり広告」である可能性があるということ。
いずれにしても、本当にこの商品が屋久杉で出来ていてこの価格で購入できるのであれば、希少性の高い魅力的な商品であるだろう。多分そうなんだろう。
しかし万が一、この商品で集客しながら他の商品に誘導してこれまで儲けてきたのであるならば、シャレにならないけれども、この商品そのものが「打ち出の小槌」ということにはならないか。
久々にオチが決まったかと。
おあとがよろしいようで。
製造元の㏋に掲載されていた商品説明をみてみますと、
◆土埋木(どまいぼく)と倒木(とうぼく)の採取禁止によって市場から姿を消した日本の至宝・屋久杉。もはや原木だけでも財産であり、本格的な木彫作品となりますと、富豪の特権と言っても過言ではありません。『打ち出の小槌』は千寿神木の巨木を用い、満願成就の法具に彫り上げた傑作。もちろん、杢目美しい台座にも極上の屋久杉が用いられており、2021年の今、これほどの巨大な作品を今回の頒布価格でお求めいただける機会は千載一遇の出会いといえるでしょう。
◆打ち出の小槌といえば、大黒天が携える満願成就の法具。金銀財宝を授ける富の象徴は七福神信仰が盛んだった江戸時代から、武家や豪商の大屋敷の床の間に飾られた歴史を有します。いわば、本作は一時代を築き上げた貴方様がご所蔵になり、代々受け継ぐにふさわしい家宝級の名品。しかも、伐採を行った山師が確保していた原木をご提供いただき、熟練職人が彫刻後、丹念に磨き上げました。これほどの巨大木彫とあれば、授かるご利益は格別のことと存じます。
◆長年、寝かせた上、丹念に磨くことで浮かび上がる粒立った杢目の美しいこと。悠久の歴史を感じさせる美の世界は極上木との巡り合いに加え、屋久杉を知り尽くした職人の技があって初めて拝すことができるのです。木の宝石はさらに価格が暴騰するといわれています。絶対に奇跡の傑作をお見逃しないようお願い申し上げます。限定10。
極めてレアな屋久杉による打ち手の小槌。
これは確かに魅力的です。
私も欲しくなりました・・・・・・・。
しかし、・・・・・・・・・・・・・ちょっと待って下さい。
限定10個、1個税込で23.1万円。全部売れても231万円にしかならなりません。
粗利益率が仮に50%だとしても、115万円。
全部売れたとしても、広告料が高いイメージのある日経ですから、儲けは極めて微々たるものです。
本当に限定10個しかないのでしょうか?
見方を変えてみましょう。
先ほどの商品紹介文を良くご覧ください。
「2021年の今、これほどの巨大な作品を今回の頒布価格でお求めいただける機会は千載一遇の出会いといえるでしょう。」
2年前の記述です。
しかも、商品紹介のページの下のところで、ご丁寧に2年前、2021年4月の日本農業新聞に掲載した広告までリンクしてくれています。
日本農業新聞から日経へと販路が拡大した印象もあります。
しかし2年前も限定10個。まだ売れていないんですかね?
それとも2年前の限定10個は完売して、その後また製造して在庫はまだまだあるということなんですかね?
因みに屋久杉 打ち出の小槌で検索すると、類似品を含めて出物がそれなりに多そうな雰囲気を感じます。
以上からしますと、幾つかの仮説が考えられます。
①在庫は(潜在的に)10個以上ある可能性がある。まだまだ作れるだけの原材料(原木)を抱えている。
②在庫が本当に10個しかない可能性もある。その場合は、申し込んできた客に「完売」を伝える一方で、その代わりとして別の商品を売り込んで収益を上げるという手法も考えられる。誤解を恐れず言えばいわゆる「おとり広告」である可能性があるということ。
いずれにしても、本当にこの商品が屋久杉で出来ていてこの価格で購入できるのであれば、希少性の高い魅力的な商品であるだろう。多分そうなんだろう。
しかし万が一、この商品で集客しながら他の商品に誘導してこれまで儲けてきたのであるならば、シャレにならないけれども、この商品そのものが「打ち出の小槌」ということにはならないか。
久々にオチが決まったかと。
おあとがよろしいようで。