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有価証券報告書の作成プロセスに対する監査役等の関与に思う

2023-12-13 | 会計・株式・財務
12月6日に監査役協会は「有価証券報告書の作成プロセスに対する監査役等の関与について -実態調査に基づく現状把握と事例紹介-」を公表。
本文も大変参考になるが、自由記載欄コメント集(ホームページ限定)が興味深かったので、備忘も兼ねて簡単に書き記しておく。

印象的だったのは2点ある。
まず1点は、監査活動を行うにあたり、作業の正確性・効率性・網羅性等の観点からどのような工夫を行っていますか?に対する回答だ。
圧倒的に目立つのは「監査役監査チェックリスト」の活用だ。
内容を見ると確かに網羅性・効率性・正確性をサポートしてくれる優れたチェックリストであり正直な回答だとは思う。しかし、それ以外の工夫はないんかい?とツッコミたくなる。

2点目は、有価証券報告書にある「事業リスクの状況」等の記載について、監査役等としてどのような確認をしていますか?との質問に対する回答だ。
これに対してたとえば「各部署の週報、月報や経営者ヒアリング等にて把握しているリスクと整合しているかを確認する」という答えだと、なるほどしっかりやっているなと思いますよね。
ところが、
「最終原稿でチェックしている」
「通読にてチェック」
「精読にてチェック」
「文章確認」
といった具合に、確認の手段を取り違えている向きも多数あり、ちゃんと事業リスクを見極めているんかい!と突っ込みたくなる。

一抹の不安を感じつつも、監査役方には益々のご活躍を祈らざるを得ない。
そして、「私にもできるかも」と思ったのは私だけではないだろう。

(なお、見出し画像は渋谷の青の洞窟です)

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