週刊ダイヤモンド「数字で会社を読む」という記事でヤマダ電機を取り上げておりました。
昨年春の大量閉店など、拡大路線から質を追う戦略に方針転換したことで、2016年3月期の上期決算では営業利益207億円と前期57億円から約3.6倍。業績に回復基調が見えてきたという内容です。
しかし、第2四半期の有価証券報告書でキャッシュフロー計算書を見た私は、「ちょっと時期尚早ではないか」と感じております。
営業キャッシュフローが棚卸資産の増加などにより▲140億円の赤字となっていたからです。
当社の四半期の決算短信ではキャッシュフロー計算書は開示しておりません(これ自体は別にルール違反でありません)。結果、アナリストやマスコミは利益情報に注目せざるを得ない。これはこれで致し方ない。しかし積極的に開示していない情報は、後日でもきちっと確認すべきですね。
ついでに申し上げますと、この会社は「棚卸資産」がキモとなっているのではないかと。
どういうことかと言いますと、棚卸資産の手持月数(=棚卸資産÷売上原価×12ヶ月)を5期分算出してみますと2011年3月期から順に、
1.11ヶ月、1.66ヶ月、2.53ヶ月、2.71ヶ月、3.11ヶ月と徐々に長期化しております。もちろん、2012年末にベスト電機を子会社化した影響もあるのでしょうが、気になるところです。
仮に、2015年3月期の手持月数が2期前の2.53ヶ月だったとしますと、棚卸資産は593億円過大だった、という計算になります。あくまで試算ですけどね。
利益に見合ったキャッシュフローが獲得できているか、言い換えますと「利益の質」をもう少しよく見るべきではないでしょうか。
またいきます。
昨年春の大量閉店など、拡大路線から質を追う戦略に方針転換したことで、2016年3月期の上期決算では営業利益207億円と前期57億円から約3.6倍。業績に回復基調が見えてきたという内容です。
しかし、第2四半期の有価証券報告書でキャッシュフロー計算書を見た私は、「ちょっと時期尚早ではないか」と感じております。
営業キャッシュフローが棚卸資産の増加などにより▲140億円の赤字となっていたからです。
当社の四半期の決算短信ではキャッシュフロー計算書は開示しておりません(これ自体は別にルール違反でありません)。結果、アナリストやマスコミは利益情報に注目せざるを得ない。これはこれで致し方ない。しかし積極的に開示していない情報は、後日でもきちっと確認すべきですね。
ついでに申し上げますと、この会社は「棚卸資産」がキモとなっているのではないかと。
どういうことかと言いますと、棚卸資産の手持月数(=棚卸資産÷売上原価×12ヶ月)を5期分算出してみますと2011年3月期から順に、
1.11ヶ月、1.66ヶ月、2.53ヶ月、2.71ヶ月、3.11ヶ月と徐々に長期化しております。もちろん、2012年末にベスト電機を子会社化した影響もあるのでしょうが、気になるところです。
仮に、2015年3月期の手持月数が2期前の2.53ヶ月だったとしますと、棚卸資産は593億円過大だった、という計算になります。あくまで試算ですけどね。
利益に見合ったキャッシュフローが獲得できているか、言い換えますと「利益の質」をもう少しよく見るべきではないでしょうか。
またいきます。