【銀色】
銀色の表紙の本をいつも鞄に入れ持ち歩いている。
33惑星に通っていた頃、
そこに住む書物師が
とびきりの星砂染料を使い
銀色表紙の本を作ってくれた。
だが、本の頁はすべて白紙なのだ。
一文字の活字もない頁に
時の流れが浮かび上がるようになっている。
それは33惑星で過ごしたつかの間の
時の流れのように読めた。
銀色の表紙の本をいつも鞄に入れ持ち歩いている。
33惑星に通っていた頃、
そこに住む書物師が
とびきりの星砂染料を使い
銀色表紙の本を作ってくれた。
だが、本の頁はすべて白紙なのだ。
一文字の活字もない頁に
時の流れが浮かび上がるようになっている。
それは33惑星で過ごしたつかの間の
時の流れのように読めた。