【白濁星】
明け方の霧は音もなく過ぎた夜を沈めてゆく。
ただ霧の底を見つめれば
一夜の幻も容易く水の一粒になるでしょう、
と霧の森に棲む白栗鼠は言う。
そうして標ない、霧かかる道の果てを、
彼は示す。
音のないこの森に深く身を任せることは
永遠の白濁なのですよ、
と飛び交う霧の粒を体に浴びながら。
flake50『白濁星』
明け方の霧は音もなく過ぎた夜を沈めてゆく。
ただ霧の底を見つめれば
一夜の幻も容易く水の一粒になるでしょう、
と霧の森に棲む白栗鼠は言う。
そうして標ない、霧かかる道の果てを、
彼は示す。
音のないこの森に深く身を任せることは
永遠の白濁なのですよ、
と飛び交う霧の粒を体に浴びながら。
flake50『白濁星』