A5判の冊子が楽しい
冊子の印刷を主業務に仕事をしていて近頃思う事がある。
官公庁のお達し?で、書類のA判化が促進されるようになってから
もう何年が経過したのだろうか。
印刷業界としては、官公庁から発注される印刷物の規格に基づき
仕事を進めている関係上、A4判に仕上げるものがほとんどです。
ところが、書店で物色していると、A5判の書籍が実に多い。
週刊誌などの雑誌は、A4判が多いが、B5判は少ない。
たまにB5判の書籍を手に取ると懐かしさを感じる。
以前、私個人としては、新書判が好みであったが、この頃眼の老眼化が
進むにつれて、9ポイントの活字を目で追いかけるのが辛くなってきた。
また、新書は表紙のデザインが出版社によって統一されてしまっており、
装丁を楽しむというよりは、文字に込められた文章を味わうものだ。
近頃のビジネス書をはじめとしたA5判の書籍は、装丁のデザインが楽しい。
私が学生時代に、新書と言えば、岩波新書しかなかったような思い出がある。
そして、岩波新書そのものに威厳があった。
近頃の新書は、芸能人でも出版できる。
芸能人の書いたものが悪いというわけでもないが、全般的に新書の質の低下が起きていることには違いがない。
A5判の書籍に使われている文字のサイズは、10ポイントで、老眼に優しい。
A4判は、ハンドバッグに入らないが、A5判は2冊ならバッグに入れて
持ち運びが容易だ。
著者も印刷屋も、自費出版や冊子を印刷製本をする場合、
書籍の内容もさることながら、表紙の装丁デザインを楽しむ余裕をもって
作りたいものです。
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