水月光庵[sui gakko an]

『高学歴ワーキングプア』著者 水月昭道 による運営
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ゴール!の声 切望する博士たち

2010年06月29日 | 庵主のつぶやき
いよいよ来年の任期切れが見え始めた。
なに言ってる? まだ半年以上あるだろ!、との声も聞こえてきそうだが、あとたった半年ちょいである。

なんたって、これまで何年も専任へのエントリー待ちをしてきたわけで、ここにきて急に決まるなんて虫のよいことはなかなか考えられない。 べつにアカデミアの住人にこだわるわけではないが、研究を続けたいならそこにいたほうがいいのは間違いない。

たとえば、私は、「子どもの健全な発達を支えるにはどんな地域環境が必要なのか」という視点から「子どもの道草研究」に携わる一人だが、大学の人間だからこそこうした研究ができるのであって、フリーになればたぶん難しいだろう。

以前、大手新聞社の記者さんから連絡をうけたことがあった。
「子どもが通学路で遊ぶ姿をレポートしたいのですけど、フィールドを紹介してもらえませんか?」 

大学や研究機関というものに対する、世間からの信用度の高さは、こういうところにも現れる。

十年ほどかけた研究成果は、すでに、子どもの発達と地域・社会環境とのかかわりに注目する「こども環境学・保育学・環境心理学・建築学」などの分野でもぼちぼち採り上げられたが、いよいよ来年にはそれもおじゃんになるかも。なんとももったいなく、切なくも・・。

さて、日本代表、ベスト8をかけた戦いが始まった。
博士たちの背中を押す「ゴール!」の声を切望する。


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