兵庫県尼崎市のJR福知山線で快速電車が脱線した事故で、この電車の高見隆二郎運転士(23)(死亡)が昨年6月、オーバーランし、訓告処分を受けた後、親しい知人に「次やったら、乗務を外される」と話していたことが11日、関係者の証言でわかった。
関係者によると、高見運転士は「オーバーランの距離や、電車が遅れた時間を細かく書いて報告しないといけない。始末書もいっぱい書かされる」と落ち込んだ様子で話し、「今度、大きなミスをしたら、運転士をやれなくなる」と漏らした。高見運転士はオーバーランした翌日から、机上で運転の基本などを再教育される「日勤」を13日間受けた。
運転士になる直前の昨年5月、知人と一緒に乗客としてJR片町線に乗った際には、先頭車両の運転台近くで、先輩の運転士から教わったブレーキポイントや速度確認の地点、速度などを書き込んだ路線図や、注意事項をメモしたノートを知人に見せながら、「これを覚えないと運転できない。運転士になるのは難しい」と説明していた。また、「先輩から『運転士になっても、うちの会社では、すぐに(乗務から)降ろされることがある』と聞かされた。そうならないよう気をつける」と話していた。
この際、「(遅れを取り戻す)回復運転ができる運転士が優秀」ともいい、「回復運転は、運転の基本を示した正式な文書には載っていないが、先輩の運転士から口頭で教わった」と明かしたという。
「今度オーバーランしたら外される」高見運転士もらす
高見運転士の運転が直接の事故の原因のようだが、こういう背景を考えると、高見運転士もJR西日本の過密ダイヤなどの犠牲者と言えそうだ。
関係者によると、高見運転士は「オーバーランの距離や、電車が遅れた時間を細かく書いて報告しないといけない。始末書もいっぱい書かされる」と落ち込んだ様子で話し、「今度、大きなミスをしたら、運転士をやれなくなる」と漏らした。高見運転士はオーバーランした翌日から、机上で運転の基本などを再教育される「日勤」を13日間受けた。
運転士になる直前の昨年5月、知人と一緒に乗客としてJR片町線に乗った際には、先頭車両の運転台近くで、先輩の運転士から教わったブレーキポイントや速度確認の地点、速度などを書き込んだ路線図や、注意事項をメモしたノートを知人に見せながら、「これを覚えないと運転できない。運転士になるのは難しい」と説明していた。また、「先輩から『運転士になっても、うちの会社では、すぐに(乗務から)降ろされることがある』と聞かされた。そうならないよう気をつける」と話していた。
この際、「(遅れを取り戻す)回復運転ができる運転士が優秀」ともいい、「回復運転は、運転の基本を示した正式な文書には載っていないが、先輩の運転士から口頭で教わった」と明かしたという。
「今度オーバーランしたら外される」高見運転士もらす
高見運転士の運転が直接の事故の原因のようだが、こういう背景を考えると、高見運転士もJR西日本の過密ダイヤなどの犠牲者と言えそうだ。