・アルギン酸Alginic acid あるぎんさん
褐藻類(干し昆布20%・干しわかめ25%)に多く海水中のミネラルと塩をつくり、不溶性のゼリー状態で細胞膜填充(てんじゅう)物質のLーグルロン酸L-guluronic acid とDーマンヌロン酸D-mannuronic acidの2種類の糖からなる複合多糖類。
アルギン酸をアルカリ(Na,K)で中和すれば、アルギン酸塩となり中和にナトリウムを使えばアルギン酸ナトリウムに、カリウムを使えばアルギン酸カリウムとなる。
アルギン酸カリウム、アルギン酸カルシウム、アルギン酸アンモニウムの3種類が食品添加物に指定しゲル化する性質を利用し、乳化剤、増粘剤、保湿剤としてジャム、シロップ、アイスクリーム、麺類の安定剤などの食品加工、軟膏の基材に利用している。
アルギン酸そのものは水に不溶でアルカリで中和すると溶けだす。アルギン酸ナトリウムは粘性の水溶液となり一般にアルギン酸といわれるものの多くを占める。アルギン酸カリウムはアルギン酸ナトリウムによく似た性質で歯科で型取りの印象剤原料として利用されることが多い。 アルギン酸アンモニウムもアルギン酸ナトリウムによく似た性質だが他のアルギン酸塩と違い、灰分にならないことから、セラミックCeramic(非金属無機材料製品焼結体の総称)などのバインダー(粘結剤)に利用している。 水溶性として記述されていることもあるが酸性、水では、不溶(難水溶性)で、アルカリに溶ける性質がある。
食物繊維として高血圧予防、便秘、がん予防、血中コレステロール低下作用、止血作用、有害金属吸収阻害が認められる。
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