・老成生姜Ginger mature, ひねしょうが
ショウガ科、熱帯アジア原産の多年草。熱帯地方では秋に黄緑色の花が咲くが、日本では咲かない。 世界各地で薬や香辛料として使われる。14世紀頃にはコショウに次ぐスパイスとし用い17世紀には英国でジンジャー・ブレッドGinger breadの流行とともに消費が拡大し普及した。
収穫は前年に種生姜(親生姜)として植え付けた根(塊茎:親生姜)の部分で 固く繊維質で、辛味も強く植付けに使った根を次の年に食べるというのは珍しく、 生姜とタケノコイモ(京芋:里芋の一種)ぐらいという。
日本では高知、千葉が主産地だが、近年は中国からの輸入が消費量の半数近くを占める。
9、10月に収穫する生姜を老成生姜(ひね生姜)といい秋に掘り起こし旬で翌年の夏ごろまで貯蔵できる。
色素、辛味、香り成分を多く含み、ひね生姜(老成生姜・土生姜・根生姜)は、臭み消し、針生姜、紅生姜、清涼飲料、菓子の風味づけ、香辛料に利用している。
欧米ではジンジャーブレッドの他に ジンジャースナップGinger snap(クッキー)、ジジャーエールGinger aleなど、菓子類や飲み物の香料としてよく使われる。
辛味のジンゲロールGingerol、ジンゲロンZingerone(結晶)、ショウガオールShogaolが新陳代謝を高め、黄色の色素クルクミンが肝機能を強化する。アミラーゼ、プロテアーゼなどの分解酵素を微量含み消化、吸収を助ける。
香りの精油成分は主にジンギベレンZingibereneを含み他にカンフェンCamphene、シネオールCineole、ゲラニオールGeraniol、ガラノラクトンGalanolactoneが血流をよくする。痛みを和らげ消炎作用があり風邪引き、咳、冷え性に生姜湯、湿布とし利用する。
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