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1980年以前の中学に家庭科、未必修の男性諸氏に医療従事者を含め必要かも。

[血圧を上げる物質]食生活について語ろう

2022年12月18日 | 美容ダイエット
・血圧を上げる物質Substance that raises blood pressure けつあつをあげるぶっしつ
  食塩の過剰摂取などによって体のホルモンバランスが崩れ血圧を上げるレニン、アンジオテンシン、アルドステロン、コルチゾール、エンドセリン、カテコラミン(アドレナリン・ノルアドレナリン)などのホルモンが多く分泌されるようになります。
これらのホルモンについてと、血圧を下げるのに働くとして特定保健用食品がありますので紹介していくこととしました。
▽レニンRennin れにん
  腎臓より分泌される蛋白質分解酵素で血液中のアンジオテンシンノーゲン(レニン基質)という肝臓でつくられた糖たんぱく質を分解してアンジオテンシンIを生成、血圧の上昇に関与している。

▽アンジオテンシンAngiotensin あんじおてんしん
  体内でレニンより産成され存在するホルモンで、血圧を上昇させ調整する物質として知られる。レニン基質にレニンが作用して生成されるポリペプチドとして昇圧ホルモンの総称のことをいう。

▽アルドステロンAldosterone  あるどすてろん
  副腎皮質から分泌される代表的な副腎皮質ホルモンであり主に腎尿細管に作用して血中のナトリウムの貯留とカリウムの排泄を促進する。過剰に分泌されると高血圧や高血糖を引き起こす。
過剰に作られる病気で、高血圧症の5~10%をしめ若年から高齢者まで広く認められ、女性にやや多い。

▽ コルチゾールCortisol  こるちぞーる
 副腎皮質刺激ホルモン(ACTH:Adrenal副腎 Cortex皮質 Tropic刺激する Hormoneホルモン)の影響を受けストレスに関与し敏感に反応してストレスホルモンとも呼ばれる。
コルチゾールの分泌量は、朝、起床したときが最も多く、午後から夜にかけては徐々に減少する。血中コルチゾールの基準値は4.0~23.3ug/ml (午前8:00~10:00)で過度なストレス、うつ状態などで高くなる。

▽エンドセリンEndothelin えんどせりん
  血管内皮細胞由来のペプチドとして強力な血管収縮作用がある。1988年に当時筑波大基礎医学系の真崎知生教授と大学院生だった柳沢正史氏らによって強力な血圧上昇物質として発見した。

▽カテコールアミンCatecholamine かてこーるあみん
  脳内に存在している交感神経伝達物質であり、副腎皮質ホルモンとして心臓の収縮、血圧上昇、血糖値上昇を促している。
チロシン(非必須アミノ酸、フェニルアラニンの一部で代用パーキンソン病、アルツハイマーに有効な成分)を基質としドーパ、ドパミン、ノルアドレナリン(血圧上昇作用)、アドレナリン(糖、脂質代謝)を総称してカテコールアミンという。カテコールは、酵素的褐変をし植物(竹の子の白い結晶)などに含まれる。

▽バソプレッシンVasopressin ばそぷれっしん
脳の視床下部にある神経細胞体で合成し、下垂体後葉より分泌するペプチドホルモンで抗利尿ホルモンともいわれ、体液を保持し利尿を妨げる働きをる。Vaso(管)+ press(圧迫)+inから作られた語で、血管を収縮させて血圧を上げる作用がある。

▽ナトリウムSodium・Natrium なとりうむ
  人体に塩化ナトリウム、リン酸ナトリウム、炭酸ナトリウムとして存在しNaとして浸透圧の調整、筋肉の収斂(しゅうれん)、神経の刺激感受性、いらいら解消、水分代謝、食欲増進に関与、主に食塩の形で摂取し、Cl(塩素)として胃液の不可欠な成分としている。
胆汁、膵液、腸液などのアルカリ性消化液の材料ともなっている。一般には食塩による過剰摂取が多く高血圧を招くとしてナトリウムで3.9g(食塩で10g)以下と目標値、推定必要量600mg(食塩で1.5g)を定めている。

▽ニコチンNicotine にこちん
  たばこのアルカロイド(植物に含まれる塩基性窒素化合物:苦味がある)としてクエン酸塩、リンゴ酸塩として存在する。神経の興奮作用があり、血管を収縮させ、動脈硬化の促進、血圧の上昇を招いたり、胃腸の収縮力の働きを悪くし食欲を抑制する。
吸収されたニコチンは主に肝臓で、一部は肺と腎臓とで主に代謝物のコチニンCotininとなり腎臓から排泄される。血中のニコチンの半減期は約2時間ほどで、コチニンでは15-20時間で、尿中のコチニンは喫煙後数日認められる。

成人の血圧の分類は、

         最高血圧(mmHg)      最低血圧(mmHg)
至適血圧      <120    かつ   <80
正常血圧      <130    かつ   <85
正常高値     130~139   または  85~89
軽症高血圧    140~159   または  90~99
中等度高血圧   160~179   または  100~109
重症高血圧 ≧180   または  ≧110

(孤立性)収縮期高血圧  ≧140以上   かつ   <90

2009年日本高血圧学会の発表で示されています。

日本人の高血圧症は、3,400万人(通院800万人)と推定しています。
特定保健用食品として市販されているものに清涼飲料、錠剤菓子、お茶の類に伸びが大きくなっています。健康志向が進んで生活習慣病対策が浸透しています。
高血圧を予防する主な加工食品については、オリゴペプチド、杜仲葉配糖体(ゲニポシド酸)が主に利用されています。
     *ペプチド
  血圧を正常に保つ働きのあるペプチドは、牛乳や発酵乳、イワシやマグロの魚介類、海藻類、コーン、大豆などのタンパク質を酵素分解することにより得られ 、アミノ酸の結合体のペプチドで、ラクト トリペプチドやサーデンペプチド、かつお節オリゴペプチドのように、穏やかな血圧降下作用のあるものがあります。

これは、アンジオテンシン変換酵素(ACE:Angiotensin-converting enzyme)の動きを止めて、血管を収縮させる物質 (アンジオテンシン)の作用を低下させ、血圧を低下させる物質(ブラジキニン:Bradykinin)の分解を防ぎ欠乏しないようにする両方の働きで少し高めの血圧を下げる効果が期待されています。

市販されている高血圧予防のための特定保健用食品として
■バリルチロシンValyl-tyrosine(野菜、果実清涼飲料・錠菓子) サーデンペプチド(SDP:SardinePeptide) ジペプチドとしていわしのたんぱく質より得られます。
■かつお節オリゴペプチド 錠菓子 鰹節を酵素で分解して得られる。
■ノリペンタペプチド(AKYSYペプチド:Ala[Alanine]-Lys[Lysine]-Tyr[Tyrosine]-Ser[Serine]-Tyr[Tyrosine]ペプチド)粉末清涼飲料 オリゴペプチドです。一日当たりの摂取目安量は2g(2/3枚)で、関与成分量は1.6g(AKYSYペプチドとして0.6mg)です。
■わかめペプチド(フェニルアラニルチロシン250μg、バリルチロシン250μg、イソロイシルチロシン50μg)ゼリー類に使われます。
■γーアミノ酪酸(GABA)清涼飲料、タブレット 動植物に含まれる遊離状態のアミノ酸です。
■ラクトトリペプチド(VPP IPP)アミールS(野菜・果実ミックスジュース)発酵乳より得られる物質です。
■カゼインドデカペプチド(清涼飲料)牛乳のたんぱく質を酵素で分解することにより得られます。
■イソロイシルチロシン(清涼飲料)ブナハリタケエキスを配合しており、血圧が高めの方に適した飲料です。
■ゴマペプチド(LVY)清涼飲料水として市販しています。
■酢酸(清涼飲料)本品は食酢の主成分である酢酸を含んでおり、血圧が高めの方 に適した食品です。
■杜仲葉エキス(清涼飲料)
杜仲葉配糖体(ゲニボシド酸)が副交感神経を刺激して末端の動脈の筋肉をやわらげ、血管を拡げて血圧を下げる作用があります。 本品は高血圧症の予防薬及び治療薬ではありません。
本品にはカリウムが含まれていますので、医師からカリウム摂取の制限を指示されている方はご注意ください。

高血圧を予防するとして以上のようなものがあげられますが、主だった加工食品を上記で記載してみました。生活習慣病の予防からバランスの取れた食事が優先されます。
特定保健用食品の指定を受けているからといってむやみにとっていいものではありません。指定を受けていなくても同じ様な食品であれば、成分的に違わないのですから、情報として取り入れ食生活に上手に取り入れていくようにしましょう。


ご愛読戴きましてありがとうございます。よりよい情報をお届けしてまいります。



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