・ バジルBasil ばじる
シソ科、熱帯アジア原産。江戸時代に渡来、日本名で目箒(めぼうき)としている。バジルの語源は、古代ギリシア貴人の香水、入浴、薬用にしていたことからギリシア語でBasilikon phuton(王者のハーブ) の意味の名で呼んでいたことによるという。日当たりのよい生育適温20~30℃の場所を好み種まきを5、6月におこない一年草で、丈が約15~50cmに成長する。
卵形のつややかな緑色の柔らかい葉には、高貴な甘い香りがあり多少の苦味がある。生のほうが香りがよいが乾燥でも用いられる。花は、6~9月に掛け紫がかった白色で6個ぐらいまとまって一つの茎に咲く。
トマトに虫(アブラムシ、いもむしがつく;撃退に牛乳の噴霧)がつきやすいが、バジルにはつきにくいことからイタリアなどでは虫除けに野菜のそばに植えたり、鉢植えで窓辺(まどべ)に置いたりする。
欧米を主産地としイタリア料理によく用いられ開花前の6~8月を旬としトマト料理(ミートソース、スープ、ピザ)、ソーセージ、シチュー、サラダに使われる。あまり加熱しすぎないほうが香りを楽しめる。
種子は、濃い紫色をして水に浸すとゼリーのようになって膨らみ、成分はグルコマンナンとされ漢方で目に入ったごみを洗うのに使われていた。開花前の葉茎より精油、その成分(オイゲノール、リナロール、カンファ)が喘息、気管支炎、鎮痛、鎮静、集中力を高める。また消臭、殺菌、防虫に有効としている。
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(初版2020.7.27)