・葉酸Folic acid ようさん
1941年に、アメリカのスネル Snellらにより抗貧血因子として単離発見している。ビタミンB群に含まれ、以前は、ビタミンMといわれた。
肝臓、酵母から見つかったものだが野菜の緑の葉に多く含まれていることから葉酸と命名した。水に少し溶ける難水溶性、薄い黄色の結晶で、調理による損失が少ない。弱アルカリ性で熱に安定するが光によって分解、強酸性で光・熱・酸素によって分解し腸内細菌によって合成もする。
欠乏症が妊娠中の人に見られ細胞分裂に重要な働きをし発達、成長促進、細胞粘膜の再生、脳の活性化、アミノ酸・DNAの生成に関与し抗貧血作用、胎児の正常な発育に関与、赤血球合成に関係する。不足すると口内炎、神経障害、アルツハイマーの発症、貧血、下痢をしやすくなる。妊娠前および妊娠初期の葉酸摂取で神経管欠損リスクの低下、先天性欠損が回避できる。1日の推奨量は、240μg(妊婦440μg、授乳婦300μg)としている。
ビタミンB12欠乏症の場合には、大量に過剰摂取すると亜鉛の吸収阻害、V.B12の欠乏をかくすこともあり神経障害の過剰症報告がある。さらに葉酸を取り過ぎで妊婦自身が発熱やじんましんなど、生まれた子どもがぜんそくになったりするリスクの報告をしている。上限摂取量1,000μgとしている。内服薬フォリアミン(葉酸):5mgがある。栄養機能食品としての上限が200μg、下限60μgとし示される。レバー(800~1000μg%)、酵母(1900μg%)、緑黄色野菜(20~250μg%)、卵黄(140μg%)、豆類(10~250μg%)、ほうれん草210μg/100g、キャベツ78μg/100gに多く含む。
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