・アンジェリカAngelica あんじぇりか
セリ科、北ヨーロッパ原産。宿根草で冷涼な湿原、川辺などの水の近くに多く見られ4年程度で1.5~2mほどの高さに成長する。生命力が強い植物で、幹は人間の腕と同じぐらいの太さにまでなり葉は大きいシダ状で、明るい緑色をしている。
茎葉ともに細毛があり7月から11月頃まで白い花を咲かせる。茎は真夏前の6月ごろに切り獲り、種子は晩夏に収穫している。根は秋に掘り起こし用いている。全体に甘くスパイシーなオリエンタル調の麝香の香りで語源はこの植物の治癒力を人間に教えたのが天使と言われ「エンジェル」からとしている。日本ではよろい草、獅子ウド(深山獅子独活)、ヨーロッパ当帰とも呼ばれる。
個性的な山菜で、若芽を用い味は苦く独特の強い風味がありイノシシの好物ともしている。若い葉柄と茎を砂糖漬けにしてお菓子にも利用するが日本では蕗が代用として使われることがある。
根は掘り起こして陰干しにして、独活(ドッカツ)と呼ばれる薬草とし薬酒、ないし煎じて、鎮痛、薬湯に用いる。根と種子より精油し精神を高揚させ、健胃、消化促進、食欲不振や胃けいれんによく、胃の膨満感などを和らげる。フラノクマリンFuranocoumarin (フロクマリンFurocoumarin)類を含み発赤、水泡、色素沈着等を引き起こす光毒性(植物性光線皮膚炎)がある。
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