[とんぶり]食生活について語ろう

・とんぶりSummer cypress seeds
　　アカザ科、地中海沿岸原産。帚木(ほうきぎ：乾燥させて箒『庭箒』にしていた)、別名ホウキグサ、ニワグサ、コキアの実、種子のことをいう。混同されやすい座敷箒はイネ科のホウキモロコシより作られる。平安時代に中国より伝来し、とんぶりの名は唐より伝来しぶりこ（ハタハタという魚の卵）に似ていることから「とうぶり」がなまったものという。
高さ1m程度になる1年草で、葉が5cmほどで細長く秋に紅葉し、花は穂の形で細かく淡緑色をしている。秋に落葉し枯死した草本は最近ではこんもりと茂り乾燥漂白処理し生け花の材料として使われる。
実が10月頃より秋田など東北で採取し旬とし歯ざわり、光沢がキャビアに似ていることから「和製キャビア、畑のキャビア」ともいわれる。

農家が自家消費を主としていたようだが、1973年に大館市にとんぶり加工場ができ、製品し出荷が安定してくると、それを契機として「大館とんぶり」が知られるようになった。乾燥させた実を蒸したり、煮た後、一日位水に浸しながら手で揉んで外皮を取り除くという。
茹でて二杯酢、汁の実、とろろ汁の添え物としている。

4月頃からのほうきぎの新芽、葉が摘み取られ茹でてお浸し、和え物、また枝先ごと薄く衣をつけあげものにできる。

ゆでトンブリ100g中でエネルギー９０Ｋｃａｌ　水分７６.７ｇ　たんぱく質６.１ｇ　脂肪３.５ｇ　炭水化物１２.９ｇ　ナトリウム５ｍｇ　カリウム１９０ｍｇ　カルシュウム１５ｍｇ　マグネシュウム７４ｍｇ　リン１７０ｍｇ　鉄２.８ｍｇ　亜鉛１.４ｍｇ　銅０.２５ｍｇ　マンガン０.７８ｍｇ　

　ビタミンＡ１３０μg　ビタミンＤ０μｇ　ビタミンＥ４.７ｍｇ　ビタミンＫ１２０μｇ　ビタミンＢ1：０.１１ｍｇ　ビタミンＢ2：０.１７mg　ナイアシン０.３ｍｇ　ビタミンＢ6:０.１６mg　ビタミンＢ１２：０μｇ　葉酸１００μｇ　パントテン酸０.４８ｍｇ　ビタミンＣ１mg　　コレステロール０ｍｇ　食物繊維７.１ｇを含む。
乾燥させた種子を煎じて気付け、滋養強壮に用いていた。地膚子(じふし)とし漢方で皮膚の化膿や炎症を抑え、 皮膚の熱を下げ、アトピー肌の改善、利尿作用があるとし利用し、 その有効成分は、含まれる多糖類やフラボノイドであることが最近解っている。

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