この季節は、新緑がとても綺麗で、その中で鳥たちは子育てに一生懸命です。近所にある道路側面のコンクリートには水はけの穴がたくさん空いていますが、ここはまさに鳥たちのマンションと化しています。
ムクドリ
スズメ
慌ただしさも一段落の4月8日、近所の波多江さんより炭焼き窯の火入れのお誘いがありました。今日はお手伝いもたくさんいて、タケノコ掘りと炭焼きの2班に分かれて行動することとなります。わたしは炭焼きのお手伝いです。
糸島で伐採された竹を、 竹林整備促進事業者に搬入すると、 現金買い取り価格に加えて1トンあたり3,000円の糸島市商工会商品券を交付する取り組み施策などを行い、里山保全や荒廃した竹林の整備を促進する取り組みをしています。
炭焼き窯の周辺にも以前伐採した竹がたくさんのストックがしています。まずは窯の下にその竹を並べてぃきます。
建設業者などから持ち込まれた炭と化す木を縦に敷き詰めていきます。逆さに並べていくのがよい炭を作るコツらしいのですが、狭い窯の中での作業は厳しいものがあります。
わたしも交代して中に入りますが、狭い中での半腰状態は非常に厳しく、休み休みの作業となります。
すぐ近くで「ケ-ン、ケ-ン」とキジの鳴き声がします。外に出て麦畑の方に目をやると、そこにはオスの美しいキジがいます・・・・慌てて麦畑の中に入っていきました。
次の木入れの休憩時間で、また「ケ-ン、ケ-ン」と、隣の田んぼに目をやると餌探しでしょうか、トコトコと歩いています。美しい鳥ですが、波多江さんが・・・・「雉も鳴かずば撃たれまい」。なんとも悲しい民話です。絵本動画でどうぞ https://www.youtube.com/watch?v=20qElqcnL-g
2時間ほどでしょうか。窯の中は木々でいっぱいになりました。
木酢液は、炭を作る際に出る煙に含まれた水蒸気を冷やして液体にしたものです。上部の三角錐の金物で煙を液体にします。
匂いは焚火をしたときのケムリのような匂いがしますが、病害虫が寄り付かず植物が健康になります。
有害物質が含まれているそうで、面倒でもろ過します。
木酢液のどの成分が、どう反応しているのかといった、具体的な研究結果はまだないそうですが、土壌に散布すると木酢液に含まれるさまざまな有機物が土壌中の微生物を活性化し、徐々に有機質が豊富な良い土に変化するそうです。
タケノコチームも帰ってきて、とれたてのタケノコをドラム缶で糠と一緒に煮込んで、アクとりの下処理をします。
タケノコは皮をむかないで、そのまま湯掻いていきます。
一方、炭焼き窯の方では入口の補修にとりかかりました。
一時間ほどでタケノコも湯掻き終わりです。
ぐつぐつと煮えたぎるタケノコを水で冷やします。
時間をおくと中が煮えて柔らかくなるとのことで、熱い竹の皮を剥いていきます。
炭焼きの方は窯の入り口を塞いでいきます。
コテを使って、かまつち(粘土)を塗っていくのは、そんな簡単なことではありません。
火を燃やす隙間を残して、火入れの準備が整いました。
祝詞(のりと)と般若心経はお詣りの最強アイテムだそうです。波多江さんが粛々と祝詞と般若心経を唱えます。
厳かにお祈りも終わり、いよいよ火入れです。
竹と杉の枯葉で勢いよく火が燃え始めました。
窯の火は入り口だけで燃え、奥は酸素がなく熱風いわゆる蒸し焼きで炭化していきます。それにしても炎は心を落ち着かせてくれます。やはり不思議な魔力を持っているやつです。
炭焼きの材料に、学校の校庭に生えていた樹齢百数十年のカイヅカイブキ(貝塚伊吹)がありました。これを花台にこしらえようともらってきました。大阪の「貝塚」で品種改良されたためカイヅカイブキと呼ばれているそうで、ヒノキ科ビャクシン属の小高木で匂いが良く幹が大変美しいです。これと貴重な木酢液もいただきました。もちろんタケノコもたくさん頂いてきました。ありがとうございました。
さっそくカイヅカイブキをもって、日曜大工の師匠中園さんの工房にやってきました。
高水圧の機械で頑固な幹皮もきれいに取れました。後は手で磨いて塗装します。なお、この厚さと大きさは見事な花台となります。
「むかいは すんを つこっこっが わっぜあったたっどん こんごろは りょうていと ばーべきゅー そいとあんちゃんとひろしの うなっやっ」
昔は 炭を つかうことが たくさんありましたが いまは 料亭とバーベキュー それと兄ちゃんと幼馴染の宏志の うなぎ焼き